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2020.04.25
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コメント
(さきほどの回答は一部「抜け」がありました。以下が修正版です。)
では添削しますね。
>第2問(5月13日)
>A
>⑴ウ―フィリピン エ―インド
いいですね。正解です。人数が多く商用メインのイが中国であるのはわかりやすいと思います。中国より多いので、アは台湾ですね。こちらは主に観光目的である点がわかりやすいです。残ったウとエについては、距離の遠さ、貿易や企業進出といった経済的なつながりの弱さから、フィリピンとインドになりますね。ウは親族訪問の割合が高く、これは日本国内にフィリピン人が多いことの影響でしょう。エのインドは商用目的が多いですが、IT産業と結びつければいいですね。
⑵ウ、エは総数の少なさより日本かインドかフィリピンで、エは商用が高く、IT産業が発達したインド、ウがフィリピンとなる。(59字)
(1)の問題がスムーズに解ければ、その根拠を書くだけです。いい解答だと思います。字数が少ないのが厳しいですが。
距離が遠く経済的な問題から旅行者が少ない。フィリピンは日本に在留者が多く親族訪問が主。IT産業の発達したインドは商用が主。(60字)
やっぱり字数的にかなり厳しいですね。参考書の模範解答にあるように「ウ」や「エ」として国名は省略した方が良かったかもしれませんね。
>⑶北海道。自国では体験できない冬の雪景色が楽しめるため。東京。多くのブランド店が立ち並び、テーマパークも豊富にあるから。(60字)
これは非常にうまいですね。極めて適切です。日本人にとって人気のある国内の観光地も、京都と奈良を除けば、北海道と東京、それから千葉ですからね(意外に沖縄が少ない。飛行機に乗ってでかけるなら海外に行ってしまうのでしょうね)。
北海道。スキー体験や温泉、雄大な自然を楽しめる。千葉。テーマパーク訪問。東京に近く買い物に便利。(48字)
ちょっと外して千葉県にしてみました。おそらくこれでも問題なかったと思います。大分の温泉も海外から人気のある観光地なのですが、たしかこちらは韓国人が主で台湾人は少なかったような気がします(とはいえ、あえてこちらを解答するのもおもしろかったかなとは思います)。
>⑷日本は中国より物価が高いため中国からの観光客は少ないが、日本人は中国進出している日本企業も多く中国になじみがあるため。(60字)
これもいいですね。適切です。ただし、これは一つ覚えておいて欲しいのですが、かつては(この問題が出題された2010年の段階では)中国では海外旅行について所得制限があり、富裕層にのみ海外への観光旅行が許されていたのです。
例えば我々日本人からすると、中国人の観光客には「爆買い」のイメージがありますよね。なぜ、賃金水準の低い中国人があんなに高いものを多く買えるのだ?と疑問に思ったことはありませんか。実は、そもそも中国の富裕層のみが日本にやってきていたからなのです。
ただし現在はこのような縛りは緩和され(というか、撤廃されたのだと思います)、経済的に余裕がない人々も日本へとやってくるようになりました。以前は「貧乏旅行」の代名詞でもあったバックパッカーのほとんどは欧米人の若者でしたが、現在は中国人のバックパッカーも増えていますし、低予算で宿泊できる民泊を利用する中国人も多いですよね。
というわけで、とりあえず私も書いてみました。
経済水準を比較し、中国人にとって日本への旅行はコスト高だが日本人にとって中国への旅行は割安感がある。日系企業も多く進出。(60字)
これもかなり苦しいですが。。。やはり60字は十分な長さとは言えませんね。
B
⑴A-ソウル B-東京 C-北京 D-台北
いいですね。Dは気温で判定できます。低緯度の台北。Cは降水量の少なさで北京。以前は冷帯気候に含まれていましたが、現在はBSと捉える場合が多いようです。Aはシベリア高気圧の影響でとくに冬の降水量が少ないことから朝鮮半島のソウル。Bは東京ですが、最暖月平均気温25℃、最寒月平均気温5℃と直接覚えておいてもいいかもしれませんね。ソウルとは異なり、冬でも月に50ミリ程度の降水はあります。
⑵ソウル。首都への過剰な集中を抑制するために首都のこれ以上の開発を規制して、政府機関を分散させて都市機能の集中を防ぎ、地域間格差の是正のために地方での工業開発を推進した。(85字)
いいですね。今度は字数が多いので、何を書いていいやら悩んだはずです。
ソウル。国内人口の20%を占める都市であり、過度な集中を避けるため開発が規制されている。テジョンに政府機関の一部を移転させるなど、行政の一極集中も避けられている。国内の格差是正のため、地方の工業開発も積極的に行われる。(109字)
とはいえ、さっと書いてみたらちょっと長過ぎたようです。ここからさらに90字にまで削っていかないといけませんね。ソウルに総人口の2割が集まっていることや、具体的な都市名としてテジョンを挙げてみたかったのですが。ただ、雰囲気はこんな感じかと思います。
>※内容がぴんとこなくて指定語句を使って推測で書きました。
そうだったんですか、素晴らしいですよ。あえて作問者の「誘導」に乗ることも大切ですからね。指定語句から作問意図は類推できますからね。
⑶1980年代以前は賃金水準の低さから労働集約型工業が中心であったが、賃金水準の上昇によりその分野での国際競争力が低下したため技術集約型工業へ産業構造が変化していった。(84字)
これも素晴らしいです。韓国の高度経済成長は1970年から始まり、1980年代をピークとするわけですが、その時期は日本からの工場進出も多かったのです。当時の最大の輸出品目は衣類ですからね。
キーワードの使い方も適切ですよ。「国際競争力の低下」はまさにその通り。「賃金水準の低さ」ゆえ労働集約型工業が成り立ったのも事実。さらに「技術集約型への変化」についても産業構造という言葉と関連させたのは悪くありません。個人的には「その分野での」という言い方が気に入りました。文章がうまいですね。
1980年代以前は賃金水準の低さから衣類や機械組立など労働集約型工業が中心。賃金水準の上昇によりその分野の国際競争力が低下し、精密部品や電子機器など技術集約型工業へ産業構造が転換。(90字)
それぞれの工業について具体的な工業種を挙げてみました。それゆえ、字数がかなり苦しくなってしまったわけですが、何とか制限内には収まったかなという感じです。
なお、厳密には「技術集約型」工業という言い方はあまり一般的とは思いません。「知識集約型」工業、あるいは「知識集約型」産業が適切にも思います。ソフト開発やコンピュータ産業を含めたくないということで、あえて「技術」という言い方をしたのかも知れませんが。
>Aの⑶の書き方ってこういう風に羅列してしまってもいいのでしょうか?
非常に素晴らしいですよ。適切です。字数が限られている場合が多いので、こうした「羅列」型、「箇条書き」型は有効に利用してください。
では、次も期待しています。
- 2020.05.19 18:35
- たつじん
東大添削5月17日
では添削しますね。
>第2問(5月13日)
>A
>⑴ウ―フィリピン エ―インド
いいですね。正解です。人数が多く商用メインのイが中国であるのはわかりやすいと思います。中国より多いので、アは台湾ですね。こちらは主に観光目的である点がわかりやすいです。残ったウとエについては、距離の遠さ、貿易や企業進出といった経済的なつながりの弱さから、フィリピンとインドになりますね。ウは親族訪問の割合が高く、これは日本国内にフィリピン人が多いことの影響でしょう。エのインドは商用目的が多いですが、IT産業と結びつければいいですね。
⑵ウ、エは総数の少なさより日本かインドかフィリピンで、エは商用が高く、IT産業が発達したインド、ウがフィリピンとなる。(59字)
(1)の問題がスムーズに解ければ、その根拠を書くだけです。いい解答だと思います。字数が少ないのが厳しいですが。
距離が遠く経済的な問題から旅行者が少ない。フィリピンは日本に在留者が多く親族訪問が主。IT産業の発達したインドは商用が主。(60字)
やっぱり字数的にかなり厳しいですね。参考書の模範解答にあるように「ウ」や「エ」として国名は省略した方が良かったかもしれませんね。
>⑶北海道。自国では体験できない冬の雪景色が楽しめるため。東京。多くのブランド店が立ち並び、テーマパークも豊富にあるから。(60字)
これは非常にうまいですね。極めて適切です。日本人にとって人気のある国内の観光地も、京都と奈良を除けば、北海道と東京、それから千葉ですからね(意外に沖縄が少ない。飛行機に乗ってでかけるなら海外に行ってしまうのでしょうね)。
北海道。スキー体験や温泉、雄大な自然を楽しめる。千葉。テーマパーク訪問。東京に近く買い物に便利。(48字)
ちょっと外して千葉県にしてみました。おそらくこれでも問題なかったと思います。大分の温泉も海外から人気のある観光地なのですが、たしかこちらは韓国人が主で台湾人は少なかったような気がします(とはいえ、あえてこちらを解答するのもおもしろかったかなとは思います)。
>⑷日本は中国より物価が高いため中国からの観光客は少ないが、日本人は中国進出している日本企業も多く中国になじみがあるため。(60字)
これもいいですね。適切です。ただし、これは一つ覚えておいて欲しいのですが、かつては(この問題が出題された2010年の段階では)
経済水準を比較し、中国人にとって日本への旅行はコスト高だが日本人にとって中国への旅行は割安感がある。日系企業も多く進出。(60字)
これもかなり苦しいですが。。。やはり60字は十分な長さとは言えませんね。
B
⑴A-ソウル B-東京 C-北京 D-台北
いいですね。Dは気温で判定できます。低緯度の台北。Cは降水量の少なさで北京。以前は冷帯気候に含まれていましたが、現在はBSと捉える場合が多いようです。Aはシベリア高気圧の影響でとくに冬の降水量が少ないことから朝鮮半島のソウル。Bは東京ですが、最暖月平均気温25℃、最寒月平均気温5℃と直接覚えておいてもいいかもしれませんね。ソウルとは異なり、冬でも月に50ミリ程度の降水はあります。
⑵ソウル。首都への過剰な集中を抑制するために首都のこれ以上の開発を規制して、政府機関を分散させて都市機能の集中を防ぎ、地域間格差の是正のために地方での工業開発を推進した。(85字)
いいですね。今度は字数が多いので、何を書いていいやら悩んだはずです。
ソウル。国内人口の20%を占める都市であり、過度な集中を避けるため開発が規制されている。テジョンに政府機関の一部を移転させるなど、行政の一極集中も避けられている。国内の格差是正のため、地方の工業開発も積極的に行われる。(109字)
とはいえ、さっと書いてみたらちょっと長過ぎたようです。ここからさらに90字にまで削っていかないといけませんね。ソウルに総人口の2割が集まっていることや、具体的な都市名としてテジョンを挙げてみたかったのですが。ただ、雰囲気はこんな感じかと思います。
>※内容がぴんとこなくて指定語句を使って推測で書きました。
そうだったんですか、素晴らしいですよ。あえて作問者の「誘導」に乗ることも大切ですからね。指定語句から作問意図は類推できますからね。
⑶1980年代以前は賃金水準の低さから労働集約型工業が中心であったが、賃金水準の上昇によりその分野での国際競争力が低下したため技術集約型工業へ産業構造が変化していった。(84字)
これも素晴らしいです。韓国の高度経済成長は1970年から始まり、1980年代をピークとするわけですが、その時期は日本からの工場進出も多かったのです。当時の最大の輸出品目は衣類ですからね。
キーワードの使い方も適切ですよ。「国際競争力の低下」はまさにその通り。「賃金水準の低さ」ゆえ労働集約型工業が成り立ったのも事実。さらに「技術集約型への変化」についても産業構造という言葉と関連させたのは悪くありません。個人的には「その分野での」という言い方が気に入りました。文章がうまいですね。
1980年代以前は賃金水準の低さから衣類や機械組立など労働集約型工業が中心。賃金水準の上昇によりその分野の国際競争力が低下し、精密部品や電子機器など技術集約型工業へ産業構造が転換。(90字)
それぞれの工業について具体的な工業種を挙げてみました。それゆえ、字数がかなり苦しくなってしまったわけですが、何とか制限内には収まったかなという感じです。
なお、厳密には「技術集約型」工業という言い方はあまり一般的とは思いません。「知識集約型」工業、あるいは「知識集約型」産業が適切にも思います。ソフト開発やコンピュータ産業を含めたくないということで、あえて「技術」という言い方をしたのかも知れませんが。
>Aの⑶の書き方ってこういう風に羅列してしまってもいいのでしょうか?
非常に素晴らしいですよ。適切です。字数が限られている場合が多いので、こうした「羅列」型、「箇条書き」型は有効に利用してください。
では、次も期待しています。
- 2020.05.19 18:15
- たつじん
第2問(5月13日)
A
⑴ウ―フィリピン エ―インド
⑵ウ、エは総数の少なさより日本かインドかフィリピンで、エは商用が高く、IT産業が発達したインド、ウがフィリピンとなる。(59字)
⑶北海道。自国では体験できない冬の雪景色が楽しめるため。東京。多くのブランド店が立ち並び、テーマパークも豊富にあるから。(60字)
⑷日本は中国より物価が高いため中国からの観光客は少ないが、日本人は中国進出している日本企業も多く中国になじみがあるため。(60字)
B
⑴A-ソウル B-東京 C-北京 D-台北
⑵ソウル。首都への過剰な集中を抑制するために首都のこれ以上の開発を規制して、政府機関を分散させて都市機能の集中を防ぎ、地域間格差の是正のために地方での工業開発を推進した。(85字)
※内容がぴんとこなくて指定語句を使って推測で書きました。
⑶1980年代以前は賃金水準の低さから労働集約型工業が中心であったが、賃金水準の上昇によりその分野での国際競争力が低下したため技術集約型工業へ産業構造が変化していった。(84字)
Aの⑶の書き方ってこういう風に羅列してしまってもいいのでしょうか?
- 2020.05.17 17:03
- 優音
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