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では添削しますね。

＞1996年 第2問

＞設問A アーロシア イーマレーシア

いいですね。現在もマレーシアは重要な木材の輸入相手国です。

＞設問B Aでは亜寒帯に分布し、柔らかい針葉樹であるタイガがあり、Bでは熱帯に分布し、硬くて多種多様である熱帯林がある。(53/60)

とてもいいと思いますよ。前半でAの特徴、後半でBの特徴をそれぞれ述べるというバランスも適切です。

Aは冷帯林。軟木でパルプ材に利用。針葉樹の純林であるタイガ。Bは熱帯林。硬材で高級材となる。樹種が多様な常緑広葉樹林。（59字）

とりあえず言いたいことを箇条書きスタイルで詰め込んでみました。熱帯林は「薪炭材」としての利用の方が良かったかもしれませんが（問題集の解説はこちらですね）。

＞設問C インドネシアでは過剰な森林伐採の抑制などの環境保護運動や国内産業育成のために、原木の輸出規制をしているため、イ国では原木の輸出が多いのに対し、加工品である合木の輸出が多い。(89/90)

大変よく書けています。ただ、現在はマレーシアもインドネシアと同様の政策を実施しているため、同様に合板の輸出が多くなっています。参考として、こういった状況は知っておきましょう。

＞設問D 若い世代が多く転出した事による農村での高齢化や不十分な福祉整備で、出生率が下がって自然増加率が減少したから。

これは面白い問題ですね。非常に興味深いです。ただ、因果関係を含め説明するためには60字という字数はいかにも短いです（Aのような「箇条書き」スタイルと比較してください）。かなりのテクニックが必要ですね。

以前は挙家離村による社会減少が主であったが、以降は若年層の流出による出生率の低下、高齢化による死亡率の上昇による自然減少が主となった。（67字）

「挙家離村」という言葉が便利なので使ってみました。「以前」の人口減少は流出増という社会減少が主で、その背景には林業不振という経済的な要因があるわけですが、本問は「以降」について述べることが求められており、そちらはメインテーマではないので説明を外しています。

「以降」はもちろん自然減少ですよね、ポイントは。人口の自然増減は「出生」と「死亡」のバランスです。両者について言及しないといけません。出生の減少は若年層の流出によるもの、死亡の増加は高齢化によるもの、これは明らかだと思います。これらのことを因果関係を明確にしつつ述べることが求められていますね。

上の解答例は字数がオーバーしているのでちょっと調整しましょう。

以前は挙家離村による社会減少が主。以降は若年層の流出による出生率の低下、高齢化による死亡率の上昇での自然減少が主。（57字）

体言止めで何とかクリアしてみました。意味は通じると思います。

まず「以前」と「以降」の対比であることを意識し、とくに「以降」について論述することが求められていることを確認します。そうなると「以前＝社会増減、以降＝自然増減」ということがわかるでしょう。

さらに「自然増減」については「出生率の低下」「死亡率の上昇」という二つの要因があるわけですから、これらについて順序よく解答することが求められます。

思いついたことを書き連ねる「エッセイ」ではいけないわけです。書くべきことをリストアップし、それらを理屈付けて文章を構築していくのです。こうした技術を見につけてくださいね。

今回も非常によく書けていたと思いますよ。とくに問題のセレクトが興味深かったです。問題選びも勉強の一部ですからね。次回も「いい問題」に挑戦してください。

1996年 第2問

設問A アーロシア イーマレーシア

設問B Aでは亜寒帯に分布し、柔らかい針葉樹であるタイガがあり、Bでは熱帯に分布し、硬くて多種多様である熱帯林がある。(53/60)

設問C インドネシアでは過剰な森林伐採の抑制などの環境保護運動や国内産業育成のために、原木の輸出規制をしているため、イ国では原木の輸出が多いのに対し、加工品である合木の輸出が多い。(89/90)

設問D 若い世代が多く転出した事による農村での高齢化や不十分な福祉整備で、出生率が下がって自然増加率が減少したから。

今回は知識が薄い林業に関してだったので、特にBなどは内容の薄い論述になってしまいました。統計マスターを始めたばかりなので、それで補強しようと思います。
今週もよろしくお願いします！