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2020.08.15

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>東京大学2000年度第1問

>(1)地中海沿岸はオリーブやコルクガシなどの夏の乾燥に強い常緑硬葉樹林、日本はクス、シイなどの常緑広葉樹林やブナなどの落葉広葉樹林が卓越する。

悪くありませんが、ちょっと気をつけた方がいいですね。

樹木は大きく分けて「針葉樹」と「広葉樹」に分かれます。とくに地理では広葉樹については「落葉」と「常緑」を区別しますので、以上の3種類をまず考えてください。

・針葉樹(針葉樹林)
・落葉広葉樹(落葉広葉樹林)
・常緑広葉樹(常緑広葉樹林)

ここまでいいですね?これが最も大きな括りとなります。

さらにこれらの樹林は細分化されます。例えば、亜熱帯や熱帯によくみられるヤシはシュロの仲間ですので、「常緑広葉樹の中のヤシ・シュロ類」となりますね。一つ細かい段階の区分となるのです。同じく熱帯の沿岸域に生息するのがマングローブであり、これも常緑広葉樹の中に含まれます。「常緑広葉樹の中のマングローブ林」ですね。

ここで登場するのが「硬葉樹」と「照葉樹」です。ご存知のように、それぞれ地中海沿岸地域、西日本に典型的にみられる植生ですが、これらはいずれも常緑広葉樹に含まれます。

つまり、地中海沿岸の植生については「常緑広葉樹の中の硬葉樹(林)」であり、西日本の植生は「常緑広葉樹の中の照葉樹(林)」となります。

ここまでの説明でわかったと思います。「常緑硬葉樹林」という言葉は存在しないのです。これでは誤りとなってしまいます。「常緑広葉樹の硬葉樹」とするか、あるいはシンプルに「硬葉樹」とするべきなのです(もちろん単に「常緑広葉樹」としても間違ってはいませんが、これでは括りが大きすぎてしまい(照葉樹やヤシもこれも含まれますからね)正確性を欠きます)。

「地中海沿岸はオリーブなど硬葉樹林」と書くのが正解です。

日本においてはもうちょっと細かくなります。

・北海道(冷帯)・・・針葉樹林
・東日本(冷涼な温帯)・・・混合林
・西日本(温暖な温帯)・・・照葉樹林

このような分類が一般的です。とはいえ、まず混合林ってわかりにくいですよね。これは「針葉樹+落葉広葉樹林」です。
さらに西日本の「照葉樹」は、「針葉樹」や「落葉広葉樹」に比べて、小さい括りになりますね。照葉樹は「常緑広葉樹」に含まれます。

これらの分布については言葉だけではわかりにくいので、かならず自分で図をかいて、しっかりマスターしてくださいね。一回覚えてしまえばスムーズに理解できますよ。頻出のジャンルですから、誤解のないようしっかり理解すること。

以上より、次のようにまとめてみましょう。

地中海沿岸は耐乾性の硬葉樹林。湿潤な日本は北海道では針葉樹林、東日本は針葉樹と落葉広葉樹の混合林。西日本は照葉樹林。(58字)

私ならこう記述するでしょう。日本については「湿潤な」という言葉を加えています。べつに地中海沿岸が「乾燥」しているわけではないので、日本のみ湿潤と説明するのは不適当かもしれせんが、とくに問題ないでしょう。

>(2)イタリアは主に商工業と混合農業が行われ、言語はイタリア語で宗教はカトリックが中心。アルジェリアは石油産業と遊牧が盛んで、言語はアラビア語、宗教はイスラム教が中心。

いいですね。これは適切です。正確な説明になっていますよ。

>(3)旧工業地域は炭田などに形成された資源立地型であるが、新興工業地域は輸入原料指向の臨海立地型である。

これもわかりやすいですね。問題文の中にある「新興工業地域」という言葉が正しく使われていますし。これと対応して「旧工業地域」という言葉の用い方も適切です。

今回も非常によくできています。さらに数多くの問題にチャレンジしましょう!

  • 2020.08.19 18:36
  • たつじん

東京大学2000年度第1問
(1)地中海沿岸はオリーブやコルクガシなどの夏の乾燥に強い常緑硬葉樹林、日本はクス、シイなどの常緑広葉樹林やブナなどの落葉広葉樹林が卓越する。
(2)イタリアは主に商工業と混合農業が行われ、言語はイタリア語で宗教はカトリックが中心。アルジェリアは石油産業と遊牧が盛んで、言語はアラビア語、宗教はイスラム教が中心。
(3)旧工業地域は炭田などに形成された資源立地型であるが、新興工業地域は輸入原料指向の臨海立地型である。

  • 2020.08.19 14:11
  • 万物は流転する

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