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2021.03.30

添削フォーム309

コメント欄に、入試問題の大学名と年度、問題番号を書き、それに続けてあなたの解答をペーストしてください。こちらのフォームが他の投稿者によって既に使用されている場合は、他のフォーム(未使用)をご利用ください。投稿後、1週間を目処に添削回答いたします。もし1週間たっても回答がない場合、私が見落としている可能性がありますので、ツイッター(@ts914)にDMをいただけますでしょうか。早々に対応いたします。

コメント

では添削いたします。

こちらの問題はスタディサプリ「地理論述編」でも取り上げていますので、詳しくはそちらを参考にしてくださいね。

>20 (2013年度 第2問)

>設問A
>(1)沖合を流れる寒流により沿岸部で上昇気流が発生せず降雨が起こらないため海岸側。中緯度高圧帯下に位置し、大気が安定し降雨が起こらないため内陸側である。

悪くありません。ただ、「寒流=大気が安定」、「中緯度高圧帯=下降気流=上昇気流が発生しない」の方が適切ですね。この部分が反対になってしまっているようです。

>(2)農作物ーじゃがいも 家畜ーリャマ

>(3)5〜10月。海洋側から水分を多く含んだ南西モンスーンが吹くから。

いいですね。満点解答です。

>(4)アー米 イー茶

>設問B
>生産国での過耕作による土壌侵食で災害時の被害が拡大する。また、適地適作だけにすると市場の独占が発生する可能性がある。

とてもわかりやすい文章です。自分なりのオリジナリティの高い内容が説明されており、大変好ましいです。

ただ、今回の問題の解答(回答)としてはやや弱いような気もしますよ。

今回の最大のポイントは「輸送」にあります。輸送することでどういった問題が生じるのか、真っ先にそれを考えないといけません。

さらに他地域(他国)へと食料を依存することについてのデメリットも述べるべきでしょう。これは貿易一般の問題点でもありますが、まさに本問はその「貿易」そのもののデメリットを解答(回答)しないといけないのです。

1つ目はフードマイレージでしょう。輸送による環境負荷のことです。

「食料を輸送する際に燃料を使用し二酸化炭素を排出することで地球温暖化を助長する。」

まずはこういった問題点を挙げることができます。

さらに、以下の様な問題点も考えられますね。

「食料を海外に依存することで国内での生産が減少し食料供給が不安定になる。」

食料の海外依存についてはこのような形でまとめればいいと思います。「食料供給が不安定になる」とは大雑把な言い方ですが、とくに問題ないでしょう(字数制限もありますし)。

また、ヴァーチャルウォーターの問題もあります。

これは間接水と呼ばれるもので、農畜産物を生産する際にその国の水資源を使用するわけですから、食料品を輸入するということは「水」も間接的に輸入することになるのです。生産国の水不足などの問題が生じることもあります。

「農畜産物の生産の際に水を大量に消費し、その国で水不足が生じる懸念もある。」

こんな形でしょうか。

もちろん、自国の農業の衰退を取り上げることもできます。

「安価な輸入農産物に押され、生産性の低い国内農業が衰退する。」

このような文章で意味は通じると思います。

本問はいろいろなパターンで解答することができた問題です。今度も似たような問題が出題される可能性は高く、十分に練習しておきましょうね。

例えば以下のような解答をつくってみましたので、こちらも参考にしてください。

「食料供給を外国に依存することになり、不作の場合は当該国への供給が優先され、自国への輸出量が減少する。生産性の低い国内農産物は輸入品との競争に破れ、農業が衰退する。(81字)」

こういう感じでしょうか。もちろんフードマイレージ(食料の輸送コストによる環境負荷)の問題にも触れたかったところですが、2点について論じれば十分であるため、省略しています。

>設問C
(1) (ア)ペルー (イ)インドネシア (ウ)アメリカ合衆国

>(2)マングローブ林をエビの養殖場にすることで国外からの需要の大きい養殖が盛んとなるため。

いいですね。的確です。非常にわかりやすく書けています。自然条件に当たる部分は「マングローブ林」でしょうか。社会的条件は「国外からの需要の大きい」ですかね。問題ないでしょう。

私も書いてみました。

「輸出用のエビの養殖が盛んである。熱帯に位置し水温が高い海域はエビの養殖に適する。賃金水準が低く安いコストで養殖が可能。(59字)」

あえてマングローブという言葉は外しています。最初にまずエビの養殖について言い切っています。そして2つ目の文が自然的条件、3つ目の文が社会的条件です。これぐらい明確に取り上げた方がいいかと思いますよ。

>(3)和食ブームにより各国での魚の消費量が増加している。排他的経済水域外での漁業を禁止し、各国の漁獲量の総量規制をすることで幼魚の生息場所が限定的な魚種も回遊でき、多くの国での漁獲が可能になる。

どうなのでしょう?「排他的経済水域」外は「公海」ですので、いずれの国も漁獲は可能です。とくにマグロは回遊魚であり、陸地から遠く離れた公海にも多数生息し、むしろそちらが主漁場ともなっています。さすがに「禁止」では不正確ですね。

そもそも「総量規制」が行われる理由は何でしょう。乱獲(濫獲)により生息数が減少してしまう問題が生じ、それを避けるためですよね。字数が十分にあるのですから、これらを丁寧に論じる必要があります。

「マグロを例とする。中国を始めとする世界的な消費量の拡大がみられ、排他的経済水域外の公海を生息場所とするマグロについても乱獲が行われた結果、漁獲量が大きく減少したところもある。総量規制などの国際的な取り組みが必要である。(109字)」

こういった形でしょうか。わかりにくくはないと思います。参考にしてくださいね。

>〈一言感想〉
砂漠の成因の記述の時に毎回自信をなくすのをどうにかしたい。

とてもいいところに目をつけていますね。少雨となる原因については次の4つを考えてください。

1)亜熱帯高圧帯(中緯度高圧帯)の影響。緯度20〜30°付近。下降気流が卓越。

2)海岸冷涼砂漠。中低緯度の寒流沿い。大気が安定。

3)隔海度の高さ。海から離れているため水分が届かない。

4)恒常風の風下斜面側。乾いた空気が吹き下ろす。

これにより「降水量<蒸発量」のバランスとなり、乾燥するわけですね。乾燥によって植生がみられない荒原が広がります。これが砂漠です。

さらに演習を続けましょう。

  • 2021.04.06 10:07
  • たつじん

20 (2013年度 第2問)
設問A
(1)沖合を流れる寒流により沿岸部で上昇気流が発生せず降雨が起こらないため海岸側。中緯度高圧帯下に位置し、大気が安定し降雨が起こらないため内陸側である。

(2)農作物ーじゃがいも 家畜ーリャマ

(3)5〜10月。海洋側から水分を多く含んだ南西モンスーンが吹くから。

(4)アー米 イー茶

設問B
生産国での過耕作による土壌侵食で災害時の被害が拡大する。また、適地適作だけにすると市場の独占が発生する可能性がある。

設問C
(1) (ア)ペルー (イ)インドネシア (ウ)アメリカ合衆国

(2)マングローブ林をエビの養殖場にすることで国外からの需要の大きい養殖が盛んとなるため。

(3)和食ブームにより各国での魚の消費量が増加している。排他的経済水域外での漁業を禁止し、各国の漁獲量の総量規制をすることで幼魚の生息場所が限定的な魚種も回遊でき、多くの国での漁獲が可能になる。

〈一言感想〉
砂漠の成因の記述の時に毎回自信をなくすのをどうにかしたい。

  • 2021.04.04 11:24
  • やす

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