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2021.03.30
添削フォーム314
コメント欄に、入試問題の大学名と年度、問題番号を書き、それに続けてあなたの解答をペーストしてください。こちらのフォームが他の投稿者によって既に使用されている場合は、他のフォーム(未使用)をご利用ください。投稿後、1週間を目処に添削回答いたします。もし1週間たっても回答がない場合、私が見落としている可能性がありますので、ツイッター(@ts914)にDMをいただけますでしょうか。早々に対応いたします。
コメント
では添削いたします。
>2007第二問
>設問A
>(1)A水産物B肉類C乳製品Dいも類
Aはモンゴルなど内陸国で少なく、ノルウェーなど海洋に面した国で多いことから「水産物」、
Bは西欧諸国とモンゴルで多く、インドで少なく「肉類」、
Cはインドで多く「乳製品」、Dはナイジェリアなどアフリカ諸国で多く「いも類」ですね。
>(2)リアス式海岸のノルウェーで多くや内陸国モンゴルで少ないから。
(30)
どうでしょうか。ここは単に海に面していることを指摘したいいと思いますよ。
以下のような感じですね。
「内陸国モンゴルで少なく、海洋に面するノルウェーで多いから。(29字)」
そもそもノルウェーは「リアス海岸」ではありませんよ。「フィヨルド」です。
リアス海岸・・・河川が侵食したV次谷が沈降。ノコギリ状の入江。日本に多い。
フィヨルド・・・氷河が侵食したU字谷が沈降。葉脈状の入江。日本にはない。
区別を明確にしておきましょう。
>(3)タロ
これはおそらくキャッサバではないでしょうか。原産地であるブラジルでも生産が多くなっています。統計を確認しておいてくださいね。
>(4)豚肉
いいですね。こちらも統計を確認しておいてください。
>(5)淮河を境に年間降水量1000mm等温線があり、高温湿潤な華南では稲作、寒冷乾燥な華北では灌漑を利用した小麦栽培が盛ん。(60)
難しいですね。一つ一つの認識が「雑」な感じがしますよ。論述問題といはいえ、より正確な知識が求められる記号選択や用語記述式の問題と変わらないのですから、個々の言葉の選択には神経を使ってください。
まず「淮河を境に年間降水量1000mmの等温線」とありますが、まず「等温線」ではありません。「等値線」あるいは「等降水量線」です。
さらに「淮河を境に」ではちょっと文章がおかしくありませんか?「淮河に沿って年降水量1000mmの等値線が走行しており」とするか、「淮河より北は年降水量が1000mm未満、南は1000mm以上」としなければいけませんよね。そもそもチンリン山脈とホワイ川(淮河)を結んだ線であり、淮河だけを挙げてもあまり意味がないと思います。字数を考えれば、これらの地名はカットしていいでしょう。
また、こちらも不正確です。中国の東部は北から「東北地方」、「華北」、「華中」、「華南」ですよね。この区分、意外と厳密ですよ。とくに華南といえば、フーチェン省、コワントン省周辺のみを差し、長江流域は華中です。範囲も確認しておくといいでしょう。
そして「乾燥」という言葉も気になります。乾燥とは「降水量>蒸発量」の関係ですよね。東北区は湿潤気候ですし、華北も主にステップ気候ではありますが、冷帯の地域も一部にあります。ここは「少雨」とした方が無難かと思いますよ。「寒冷」もちょっと言い過ぎな感じがありますので、「冷涼」程度にしてみてはどうでしょう。なお、私はやや涼しいぐらいは「冷涼」、それを超えたら「寒冷」としています。あるいは「低温」。暖かい場合は「温暖」ですが、熱帯は「高温」とします。
また、これについても確認しておきたいのですが、華北で米作ができないのは「寒冷」だからではありませんよ。米の栽培時期は夏ですが、この期間の華北の気温は高いです。高温がゆえに蒸発量が多く、水が十分でないからこそ米作が不可能なのです。「少雨」にもっと注目しないといけません。気温が低いことに言及するのは間違っているわけではありませんが(華北や東北地方が冷涼であるのは確かですので)、それを米作ができない根拠とすることには気をつけた方がいいですよ。
「年降水量1000ミリ未満で少雨の華北では小麦。多雨の華中では米、とくに温暖な華南では米の二期作。近年は東北区でも米作。(59字)」
どうでしょうか。「チンリン・ホワイ川」ラインにこだわるより、米と小麦について「地域的」な差異を徹底的に説明しています。
・東北区・・・夏の気温は十分に高く(しかし蒸発量が降水量を上回ることはないので、水は足りている)近年は品種改良によって米作地帯となっている。
・華北・・・夏季に乾燥するため米の栽培は困難。冬小麦が中心。北西の内陸側では春小麦。
・華中・・・多雨であり米作。長江沿いの沖積平野。内陸部のスーチョワン盆地では米と小麦の二毛作。
・華南・・・温暖であり、米の二期作。
「チンリン・ホワイ川線」のような「派手」な用語にのみ捕われてしまい、他の「地味」な言葉に神経が行き渡らないのは受験生にはよくあることなのです。しかし、こういった部分こそ採点基準においては重要視されることは理解できますよね。慎重さが必要な科目、それが地理なのです。
こちらのような書き方もできます。
「冷涼少雨の東北地方と華北は集約的畑作農業地域として小麦が栽培。温暖多雨の華中と華南は集約的稲作農業地域として米が栽培。(59字)」
こちらはホイットルセー農牧業区分に基づいて記述しています。意外と僕が受験生ならこういった書き方をするかな(笑)。一つのアイデアとして参考してくださいね。
>(6) 有機肥料、バイオ発電の燃料、固めて建物の壁材として利用。(28)
いいですね。箇条書きで3つの事例を挙げています。理想的です。素晴らしいですよ。
では次回も期待しております(^^)
- 2021.04.09 20:41
- たつじん
- 2021.04.05 08:48
2007第二問
設問A
(1)A水産物B肉類C乳製品Dいも類
(2)リアス式海岸のノルウェーで多くや内陸国モンゴルで少ないから。(30)
(3)タロ
(4)豚肉
(5)淮河を境に年間降水量1000mm等温線があり、高温湿潤な華南では稲作、寒冷乾燥な華北では灌漑を利用した小麦栽培が盛ん。(60)
(6) 有機肥料、バイオ発電の燃料、固めて建物の壁材として利用。(28)
よろしくお願いします。
- 2021.04.05 07:49
- 健心
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