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2021.04.09

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コメント欄に、入試問題の大学名と年度、問題番号を書き、それに続けてあなたの解答をペーストしてください。こちらのフォームが他の投稿者によって既に使用されている場合は、他のフォーム(未使用)をご利用ください。投稿後、1週間を目処に添削回答いたします。もし1週間たっても回答がない場合、私が見落としている可能性がありますので、ツイッター(@ts914)にDMをいただけますでしょうか。早々に対応いたします。

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では添削いたします。

>東大 2014年

>第2問

>設問A 

>(1) 旧宗主国で英語圏のAは政治・経済的関係の強さから商業利用の通信が多く、自治領のBは移民・出稼ぎが多く家族間の通信が多い。(60字)

適切です。60字の字数の中で、イギリスとプエルトリコという2つの国・地域について述べるため、バランスが大切になりますね。ここではプエルトリコがアメリカ合衆国の自治州という点が重要になります。

プエルトルコは正確には「自治連邦区」ですが、自治領でも自治区、自治州のいずれでもとくに問題はないかと思います。

私も書いてみました。

[イギリスは英語圏で経済的な繋がりも強くビジネス目的の通話が多い。プエルトリコは米国の自治州であり家族知人間の通話が主。(59字)]

良かったら参考にしてください。

>(2) 
英語を使用できることに加え、時差を利用した研究開発による分業体制が進み、ICT産業やコールセンターの進出が進んだから。(59字)

いいですね。完璧な解答です。これで満点だと思いますよ。これだけの文章を書ける受験生はなかなかいないと思います。大変感心しました。自信を持ってくださいね。「英語」と「時差」がキーワードでしたね。

>(3) a―アイスランド b―日本 c―シンガポール d―フランス

適切です。問題ありません。

>(4) 
インドは貧困層の割合が圧倒的に高く、末端の通信機器が普及していないうえ、国際通信に必要な情報通信インフラも未整備なため。(60字)

いいですね。十分合格圏の解答です。素晴らしいと思いますよ。

それを踏まえていくつか指摘しておきますね。

まず「圧倒的に」はちょっと気になる表現ですね。単に「高い」だけでも十分に思いますし、あるいは「極めて」ぐらいでいいでしょう。今回は構わないのですが、字数が厳しくなった場合に、こういったさほど重要でない表現が「余分」になってしまう可能性があるのです。これだけで4文字ありますからね。シンプルな表現で問題ないかと思います。

さらに、言いたいことは分かるのですが、内容の重複が同様にちょっと気になるのです。「通信機器=情報通信インフラ」ですよね。ここを上手く書けなかったかな、と思いました。

・国全体の経済レベルが低いため、インフラ整備が進まない。
・1人1人の経済レベルが低いため、インフラを利用できない。

こういったことですよね?この部分をさらに明確化できればおもしろい解答になったと思いますよ。

「経済レベルが低くインフラの整備が進まない。貧困層の割合が高く電話やネットを利用できる人口の割合が低い。以上の理由による。」
(60字)

いかがでしょうか。

ネットや電話が使われないということは、そもそもその設備がないということですよね。最初の文ではそれをインド全体の経済レベル(1人当たりGNI)と結びつけて述べてみました。
さらに個人の問題として、貧困層はそれらの機器を所有できないことから、利用できる割合が低いことを次の文で述べています。

最後は字数が余ったので「以上の理由による」を付け加えています。論述問題はこのように文を短く切ることもコツの一つです。良かったら参考にしてくださいね。

>設問B 

>(1) EU域内では人の移動の自由化が進み、加盟国も増加し、観光客・労働者の移動が増え、またハブ空港としての整備が進んだから。(59字)

悪くありません。ただ、ちょっと主述の呼応がおかしくありませんか?

・「人の移動の自由化」が「進んだ」。
・「加盟国」が「増加した」。
・「観光客・労働者の移動」が「増えた」。

ここまでは辛うじてはっきりしています。2つ目の「加盟国も増加し」については、「加盟国」を主語として捉えることは問題ありませんね。

ただ、最後の部分はどうでしょう?「ハブ空港としての整備が進んだ」の主語は何でしょうか。どうも、この部分が不明瞭なので、文章としてスムーズさに欠けた印象になるのです。

限られた字数(今回は60字)の中でいろいろなトピックを詰め込むのはとてもいいと思いますよ。それだけに文章の乱れが気になるのです。

私はこう書いてみました。

「シェンゲン協定の締結により人々の国家間の移動が容易になったから。また巨大なハブ空港が整備され、航空路線が拡充されたから。」(60字)

「シェンゲン協定」という言葉はマストではないと思いますが、使ってみました。パスポートなしでの国境移動を可能にした協定ですね

さらに図をみるとフランクフルトが登場しています。ここはヨーロッパのハブ空港として有名ですよね。「ハブ空港」という言葉はキーワードの一つだったと思います。

長文と短文ってどちらが書くのが簡単だと思います?もちろん短文ですよね。長文を書くことで、主述の呼応が乱れるなど文章ミスが生じるリスクがあります。論述問題でそんなリスクを負う必要はありませんよね。

シンプルな短文を重ねるというアプローチは極めて有効に思います。「一文はできるだけ短く」を意識してみてくださいね。

>(2) 
ハブ空港の整備に加え、経済成長の著しい東アジアで電子機器を中心に分業体制が進み、半導体などの部品の航空輸送が増えたから。
(60字)

こちらも同じなんですよ。「加え」とするならば、まず「ハブ空港が整備された」で一文にしてしまったらどうですか?シンプルでわかりやすいですよ。そこで一旦文章を切って、二つ目の理由を加えればいいのです。

地理の試験です。現代文や小論文ではありません。貴方の文章力を問うているわけではないのですよ。キーワードが入っていれば得点になります。シンプルな文章を書いてくださいね。

アジアがテーマですので当然「経済成長」が重要ワードになります。

経済成長による工業化が顕著な地域であり、水平分業の活性化により電子部品などの貿易量が増加。ハブ空港としての整備も進む。(59字)

「〜から」といった理由を示す言葉も入れたかったのですが、意味的には十分通じますので、解答として成立はしていると思います。

ここでは「水平分業」という言葉を使いましたが、もちろん単に「分業」だけでも構いませんし、「国際分業」も同じです。

ちょっと全体として難しい文章を書こうとしている雰囲気がありますよ。もっと簡単な文章で十分です。とにかくシンプルさを心がけてくださいね。内容的には極めて高いレベルの理解度が達成されているだけに、それが正確に伝えられていないのはちょっともったいないかなと思います。

  • 2021.06.19 17:12
  • たつじん

東大 2014年

第2問

設問A 

(1) 旧宗主国で英語圏のAは政治・経済的関係の強さから商業利用の通信が多く、自治領のBは移民・出稼ぎが多く家族間の通信が多い。(60字)

(2) 
英語を使用できることに加え、時差を利用した研究開発による分業体制が進み、ICT産業やコールセンターの進出が進んだから。(59字)

(3) a―アイスランド b―日本 c―シンガポール d―フランス

(4) 
インドは貧困層の割合が圧倒的に高く、末端の通信機器が普及していないうえ、国際通信に必要な情報通信インフラも未整備なため。(60字)


設問B 

(1) EU域内では人の移動の自由化が進み、加盟国も増加し、観光客・労働者の移動が増え、またハブ空港としての整備が進んだから。(59字)

(2) 
ハブ空港の整備に加え、経済成長の著しい東アジアで電子機器を中心に分業体制が進み、半導体などの部品の航空輸送が増えたから。
(60字)

  • 2021.05.28 20:55
  • チョウセイ

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