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2022.01.12

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すでにお申し込みされている添削メンバーの方のみ投稿ください(メンバー募集は4月で終わっています。追加募集の予定はありません)。最低、月に1回の投稿がノルマです。これが無き場合は登録取り消しになりますので、ご注意ください。

コメント欄に、入試問題の大学名と年度、問題番号を書き、それに続けてあなたの解答をペーストしてください。こちらのフォームが他の投稿者によって既に使用されている場合は、他のフォーム(未使用)をご利用ください。投稿後、1週間を目処に添削回答いたします。もし1週間たっても回答がない場合、私が見落としている可能性があります。その際は他のフォームに再投稿していただけますでしょうか。お手数ですが、よろしくお願いいたします。(従来のDMによるお問い合わせは取りやめといたしました。ご理解くださいませ)

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では添削いたします。

>東大 2011年度 第3問
>設問A
(1) 太平洋戦争終結直後に出生率が上昇しピークを迎えたが、その時期に産まれた世代が親となる年齢に達して出産したため。(55字)

いいですね、うまく書けています。

例えば「ベビーブーム」という言葉を使う手もありました。例えばこういった感じです。

「太平洋戦争直後のベビーブーム世代が結婚し子供をもうける時期に当たり、出生率が上がった。」(43字)

終戦直後に出生数が急増したことをベビーブームといい、彼らをベビーブーマーと言いますが、これと関連させて「ベビーブーム世代」としてみました。

内容に比べ字数制限が緩い問題ですので、自由度が高いですね。1つのトピックで60字を稼ぐ技術が大切になります。

>(2) 医療技術の進歩、福祉の充実により平均寿命が伸びたため。

医療はいいのですが、「福祉」がちょっと曖昧な印象です。とくに発展途上国で死亡率および乳児死亡率の低下が生じるのは、衛生条件や栄養状態(食料事情)の改善によるものが大きいです。

例えばこういった感じでしょうか。

「寿命の伸び。衛生環境の改善、食料事情の良化、医療の発達など。」(30字)

>(3) 都市圏やその付近に位置しており、若年層が多く流入し、高齢者の割合が少ない。結果、出生率が高く死亡率が低くなるため。

受験生がやりがちなミスなんですよ。都市圏は単なる一般名詞ですし、いずれの都市も有するものです。ここでは東京、名古屋、京阪神に限った限定された言葉として「大都市圏」を用いないといけません。

ただ、それ以外の点については適切です。「若年層の流入」→「出生率の上昇」といった「自然増加率から社会増加率への変化」が、時系列に沿って述べられています。このように「まずどういったことが生じ、その後でどういったことが起きたのか」という時系列に沿った記述は重要です。

私は以下のように考えてみました。

まずは都市構造について。都市圏とは通勤圏のことで、「都市圏=都心部+郊外」でしたね。日本には巨大な都市圏が3つあり、東京大都市圏、大阪大都市圏、名古屋大都市圏がそれに該当します。「大都市圏」と表現します。

人口増加については「人口増加=社会増加+自然増加」ですよね。日本国内の市町村の人口変化については、まず社会増加(転入と転出)を考え、その次の段階として自然増加が変化することを考えないといけませんね。

さらに自然増加については「出生マイナス死亡」です。自然増加の説明として、出生率と死亡率の両方に触れる必要があります。

以下のような文章にしてみました。

「大都市圏に位置。経済活動が活発で社会増加率が高い。若年層の流入で出生率が上昇。老年人口率が下がり死亡率も低下。」(55字)

まず、(福岡を除いた)表中の都道府県の特徴として「大都市圏」と言い切っています。さらに人口が流入し「社会増加率が高い」ことを述べ、字数に余裕があるのでその理由として「経済活動が活発」と書き添えています。

後半では自然増加の説明がメインです。社会増加に引っ張られて自然増加が変化しますね。まず「出生率」の高まりを述べ、ラストに「死亡率」が下がったことを付け加えています。

「都市圏(都心部+郊外)」、「人口増加(社会増加+自然増加)」、「自然増加(出生−死亡)」など、言葉の定義を正確に捉えながら文章が組み立てられているのがわかるでしょうか。

>設問B
>(1) a-金融・保険業, b-サービス業, c-製造業, d-農業

これは非常に面白い問題ですね。

最も移動割合が低い(d)が農業であるのは明確ですね。日本の農家は土地を有している自作農ばかりで、「土地に縛られて」います。

一方、(a)は「転勤」が多く、それも比較的キャリアの長い「30〜40代」の割合が高いです。全国規模の企業と思われますし、その中でも中間管理職以上の経験を積んだ人材が全国各地で重用されていることがわかります。なるほど、銀行や証券など「金融・保険業」でしょうか。

(b)と(c)は移動数が多くなく、「地元で働く」といった感じでしょ、うか。世代を考えてみるに、若い世代に偏る(b)がサービス業、30代以上の従事者も多い(c)が製造業となりますね。

>(2) 各地方の中心都市が立地し、第3次産業の雇用機会が多いため。

ここは「地方中枢都市」や「地方の中心的な都市」という言葉を使ってしまった方が良かったと思いますよ。

「地方中枢都市を有し、地域の産業や経済の中心となっている。」(28字)

第3次産業に注目した点は適切だと思います。ただ、なぜ第3次産業(商業や金融業)の雇用が多いかと言えば、商業や金融業が発達し、産業や経済の中心になっているからですよね。理由を挙げるならば「産業や経済」を説明した方がいいかと思います。

>(3) A群では製造業の空洞化やバブル崩壊後の経済停滞で金融・保険業の雇用が減少し転入者数も減少。B群では自然環境に恵まれ、新たに農業従事者となる高年齢層を中心に転入者数が増加したため。

適切な解答です。キーワードの使い方がうまいと思います。

文字数制限が90字であり、その中で「空洞」「自然環境」「年齢」の3つの言葉を用いる必要があります。「空洞」については「産業の空洞化」という言葉を使えばいいでしょう。産業の空洞化といった場合の産業とは実際には製造業を指すことが一般的で、工業の発達した都市や地域で顕著となります。表中では愛知県の製造業が大きくマイナスになっていることに注目するべきですね。

「自然環境」については北海道や沖縄に該当する言葉でしょう。ここでは「農業」が大きくプラスとなっていますので、豊かな自然環境によって農業を始めようとする人々が多いのだという解釈ができそうです。

一方で、「年齢」は難しいですね。若い世代について言及するのか、それとも高齢者か。ただ、逆にみれば自分なりの自由な使い方ができる言葉でもあります。こちらのように「高年齢層」という使い方は非常に適切だと思いますよ。全体として十分合格圏の解答になっています。

私も書いてみました。

「A群はバブル崩壊後の経済低迷や産業の空洞化で金融保険業、製造業の雇用が減り、増加率が低下。B群では高年齢層を中心に豊かな自然環境の中で農業を始める人々が多く増加率が上昇。」(85字)

こういった形でしょうか。本当に農業を目的とした人が多いのかよくわかりませんが、統計ではそうなっていますよね。また、それが「自然環境」を求めてのものかどうかもはっきりしませんが、とりあえずキーワードにあるので、それに従って使ってみるだけですね。


  • 2022.01.27 07:56
  • たつじん

東大 2011年度 第3問
設問A
(1) 太平洋戦争終結直後に出生率が上昇しピークを迎えたが、その時期に産まれた世代が親となる年齢に達して出産したため。
(2) 医療技術の進歩、福祉の充実により平均寿命が伸びたため。
(3) 都市圏やその付近に位置しており、若年層が多く流入し、高齢者の割合が少ない。結果、出生率が高く死亡率が低くなるため。

設問B
(1) a-金融・保険業, b-サービス業, c-製造業, d-農業
(2) 各地方の中心都市が立地し、第3次産業の雇用機会が多いため。
(3) A群では製造業の空洞化やバブル崩壊後の経済停滞で金融・保険業の雇用が減少し転入者数も減少。B群では自然環境に恵まれ、新たに農業従事者となる高年齢層を中心に転入者数が増加したため。

よろしくお願いいたします。

  • 2022.01.22 20:49
  • いぇい

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