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2022.01.12

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すでにお申し込みされている添削メンバーの方のみ投稿ください(メンバー募集は4月で終わっています。追加募集の予定はありません)。最低、月に1回の投稿がノルマです。これが無き場合は登録取り消しになりますので、ご注意ください。

コメント欄に、入試問題の大学名と年度、問題番号を書き、それに続けてあなたの解答をペーストしてください。こちらのフォームが他の投稿者によって既に使用されている場合は、他のフォーム(未使用)をご利用ください。投稿後、1週間を目処に添削回答いたします。もし1週間たっても回答がない場合、私が見落としている可能性があります。その際は他のフォームに再投稿していただけますでしょうか。お手数ですが、よろしくお願いいたします。(従来のDMによるお問い合わせは取りやめといたしました。ご理解くださいませ)

コメント

では添削いたします。

>東大 1991年

>第3問

>設問A
> 都市が拡大すると、都市の持つ各種機能を有機的に発揮するため、各機能の集中が進む。地形が平坦で交通網が均等であれば、都心からの距離による、地価の逓減に対応した同心円構造が形成される。(90字)

なるほど、うまい文章ですね。この問題のポイントは二つありますね。

一つは都市の成長による機能分化です。中心付近に中枢管理機構が集中し「都心部」が形成される一方で、周辺に人々の居住区である「郊外」が整備されていきます。「都市圏」の形成です。

一つは「地価」ですね。都心部が地価が高いため、都心から同心円状に住宅地が拡大していきます。同心円構造について地価と関連させ説明することが重要です。

その点、チョウセイさんの解答はこの2点を確実に捉えており、理想的な解答に思います。「勇気的に発揮」という表現がおもしろいですね。後半も「地形が平坦で」という条件付けがいいと思います。同心円構造にはこれも重要な要素です。


>設問B
 中心部では、地価高騰と住環境の悪化のため、人口密度の高い環状地域が外縁に移る「ドーナツ化」現象が起こる。都心部での人口減少が、都市経営の問題をもたらす。周辺部では、市街地が無秩序に拡大する「スプロール」現象が起こる。住環境が広範囲で悪化する。(117字)

本問は120字制限と字数が長い印象がありますが、二つの命題についてそれぞれ述べることが求められており、実質的には60字の問題が2つ合わさった形ですね。設問Aより難易度は低いと思います。

前半はドーナツ化現象です。中心部の説明はいいのですが、外縁部について「人口密度の高い」はどうでしょう?面積的には余裕がある(だから一戸建てが多い)のですから、人口密度自体は低いと思いますよ。人口が現象したとはいえ、やはり都心部こそ人口密度が高い地域となるはずです。

また、ここは中心部と外縁部ではなく「都心部」と「郊外」という言葉を使ってみてはどうでしょう。「都市圏」は意識するべき考え方です。


後半はスプロール現象ですね。こちらは定番のキーワードです。「住環境が悪化」は、ちょっと曖昧な気がしますよ。スプロール現象の定義は「郊外における乱開発。農地や林地の中に無秩序に住宅地や工場が散らばる」ことであり、問題点は「インフラ整備が効率的に行われない。都市財政の圧迫」です。あくまで経済用語であることを意識してください。

都心部では高地価と居住環境の悪化で人口が減少。一戸建てを求める人々が地価の安い郊外に移り住むことで、都市圏全体ではドーナツ化現象が生じる。郊外ではスプロール現象。農地の中に住宅地が無秩序に広がる。乱開発によってインフラ整備が遅れる。(116字)

都心部の問題点として人口減少を挙げ、「ドーナツ化現象」については問題点というより、都市圏全体の人口分布の状況を示す言葉として挙げてみました。スプロール現象については問題である「インフラ整備が遅れる」こと重点的に述べ、他の要素については簡略化して述べています。


>設問C
 産業構造の変化で、工業用地や港湾設備の需要が低下している。広大な倉庫群や工場跡地は従来の「都心」部に近接するため、これを生かして「オフィス」ビルを建設し、副「都心」化する。同時に、レジャー施設、高層「住宅」等の日常生活の場として再開発することが考えられる。(120字)

字数にかなり余裕があるので、「ウォーターフロント開発」という言葉を使ってしまった方がよかったかなとは思います。

また「副都心」もやや不正確な印象です。副都心は「交通の結節点」に設けられるもので、東京圏なら新宿、大阪圏ならば天王寺が例です。臨海部の再開発地区にこの言葉が適当かどうかは微妙なところです。

「高度経済成長期に臨海部は重工業地域として開発されたが、産業構造の変化により、近年再開発が進む。都心部に近接する優位性を生かし、オフィスビルや集合住宅が設けられる。これはウォーターフロント開発と称さ、横浜みなとみらい21が例。」(112字)

やはり字数に余裕があるため、例としてみなとみらいにまで言及してみました。レジャー施設について触れても良かったのですが、「オフィスビルと集合住宅」が無難でしょうか。

>※1998年第3問設問Cの1980年代土地利用 でも、この設問と同じ
  【ウォーターフロント開発】 が問われていますね。

そうでしたか、ありがとうございます。私も参考になります。さらに東大の問題を研究したいと思いますよ。

>設問D
 先進国では、近年「労働時間」が短縮し、生活様式の多様化で「余暇」が増大した。そのため、都市近郊にあり、かつ「自然環境」を残した水際のリゾートは、手軽に利用できる大衆的なものとして期待できる。(89字)

いいですね。労働時間の短縮と余暇に費やせる時間の拡大について述べることが本問のポイントでした。「水際のリゾート」というように問題文に含まれている言葉をそのままキーワードとして使用するのも論述問題の書き方のコツですね。


  • 2022.01.15 17:54
  • たつじん

★投稿フォーム650-2:東大 1991年 第3問 の方を添削なさって下さい。

投稿フォーム650-1:東大 1991年 第2問 はエラーで
投稿フォーム649:東大 1991年 第2問 と同内容が送信されたようですので。

御了承下さい。確認不足で申し訳ございません。

  • 2022.01.14 05:55
  • チョウセイ

東大 1991年



第3問


設問A
 都市が拡大すると、都市の持つ各種機能を有機的に発揮するため、各機能の集中が進む。地形が平坦で交通網が均等であれば、都心からの距離による、地価の逓減に対応した同心円構造が形成される。(90字)


設問B
 中心部では、地価高騰と住環境の悪化のため、人口密度の高い環状地域が外縁に移る「ドーナツ化」現象が起こる。都心部での人口減少が、都市経営の問題をもたらす。周辺部では、市街地が無秩序に拡大する「スプロール」現象が起こる。住環境が広範囲で悪化する。(117字)



設問C
 産業構造の変化で、工業用地や港湾設備の需要が低下している。広大な倉庫群や工場跡地は従来の「都心」部に近接するため、これを生かして「オフィス」ビルを建設し、副「都心」化する。同時に、レジャー施設、高層「住宅」等の日常生活の場として再開発することが考えられる。(120字)

※1998年第3問設問Cの1980年代土地利用 でも、この設問と同じ
  【ウォーターフロント開発】 が問われていますね。



設問D
 先進国では、近年「労働時間」が短縮し、生活様式の多様化で「余暇」が増大した。そのため、都市近郊にあり、かつ「自然環境」を残した水際のリゾートは、手軽に利用できる大衆的なものとして期待できる。(89字)

  • 2022.01.14 05:39
  • チョウセイ

東大 1991年



第2問


設問A
 両者ともに、人口増加に伴う食糧の需要増が背景にある。サヘル地方では、自給的なオアシス農業や羊・牛等の遊牧を行い、過耕作や過放牧のため、砂漠化が進行する。東南アジアでは、移動式焼畑農業が盛んであり、焼畑秋期の短縮や農地転用等で、森林が減少する。(120字)


設問B
 マレーシアはイスラム教徒の「マレー人」を中心に、中国系、インド系等で構成される「複合民族国家」である。中国系が経済面で実権を握る。多数派のマレー人が、イスラム国家としての「アイデンティティ」を支え、イスラム教国教化やマレー人優遇政策を行っている。(117字)


設問C

(1)  a-サウジアラビア  b-イラク  c-リビア

(2) 1970年代は石油危機の原油価格高騰を背景に増産したが、1979年のイラン革命の混乱に加え、翌年からのイラクとの戦争に伴う生産施設の破壊で大幅に減産した。その後も、世界的な省エネの進行・景気低迷と非OPEC諸国の増産の中で、十分には回復していない。(120字)

  • 2022.01.14 05:39
  • チョウセイ

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