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2022.03.26

731

 フォーム721に「お題」を出します(3/25)。翌日(3/26)の朝5時以降、その問題の「解答」をこちらに投稿してください。1つのフォームにつき、1人の投稿までです。フォームは722から780まで用意してありますので、定員は9名ということになります。必ず「お名前」の欄に自分の名前(ペンネーム)を入れ投稿してください、そのネームについては年間を通じて同じものを使用してください。翌金曜日までに添削回答いたします。まずは試験的に始めてみますので、気楽に投稿してくださいね。ただし、投稿資格は「2023年の入試において地理の論述試験を必要とする者」です。共通テストのみの受験生の方は原則として参加は見送っていただいた方がいいかと思います。

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では添削いたします。

>2017年度
>第1問
>設問A
>(1)
太平洋プレートには東から西へ向けて少しづつ動いており、これらの島嶼もそのプレートの動きに沿って移動しているから。(56字)

ん?どうなんでしょう?

まず「火山島」が形成されたことを説明しないといけませんよ。もちろんキーワードは「ホットスポット」です。

その上で、プレートが「北西」に移動し、やがて「サンゴ礁島」になる様子を説明しないといけません。

これらのキーワードが全く使われていませんので、この解答は「採点外」となってしまう可能性が高いですよ。

取り組みを丁寧にしてみましょう。まずは「一文」で言い切るのをやめるところからスタートです。東大の問題は30字で1トピック=1文です。2つの文に切って、それぞれ前半で火山島、後半でプレートの動きとサンゴ礁島について説明してはどうでしょう。

>(2)
これらの国々は人口面積が共に小さく、またアジアやヨーロッパなどの世界の主要な市場から遠く自国産業の発展が見込めないから。(60字)

こちらも悪い癖が出ていますね。1文ではなく、2文に切ってください。

「自国産業」とは何でしょうか?ここに具体性がありません。「農業」や「鉱業」、「工業」など具体的な産業を挙げ、説明するべきです。

論述問題は「文章」を書くのではありませんよ。「受け応え」を書くのです。2文に分け、丁寧な文章を心がけてください。次からは「30字=1文」の構成を守っていない場合は添削解答いたしませんよ。注意してくださいね。文は短くすればするほど、うまくなるのです。これからの取り組みに期待していますよ。

2017−1A(1)

本問の必須キーワードは「ホットスポット」と「プレートの移動」だったと思います。地下のマントル対流の作用によって、プレートの内側であっても溶岩の噴出がみられる「特異点」が存在し、それがホットスポットですね。ハワイ諸島が乗るプレートは太平洋プレートです。これはおおよそ南東から北西の方向に向かって移動していきます。

それに対し、後半のサンゴ礁島の説明が困難なんですよ。これについてはは簡単に触れるだけでいいでしょう。火山島の周囲にサンゴ礁が形成され、それが発達していきます。島が「沈降・侵食」により標高を下げる過程で、キャラクターが「火山島」から「サンゴ礁島」に変化していきます。

こちらが解答例です。

「ホットスポット上の火山島がプレートの移動に伴い北西に移動。沈降や侵食で標高が低下。長い年月で周囲にサンゴ礁が発達。(57字)」

60字ですから、原則として2つのトピックです。「2トピック=2つの文」を意識しましょう。「火山島」であること、「さんご礁」の島となること、これが2つのトピックとなり、それぞれ1つの文を当てはめています。

また「理由」だからといって無理に「〜から」、「〜ので」をつける必要もありません。これらの言葉がなくても、こちらの解答ならば、設問に対する「理由」としては十分に成り立っています。


2017−1A(2)

島嶼国の産業に関する問題ですね。

産業については「農業」、「鉱業」、「工業」、「商業(貿易)」などがありますね。それぞれが発達しない理由について検討してみましょう。

農業・・・面積の狭さ。土壌(サンゴ礁による石灰岩質の土壌)。
鉱業・・・面積の狭さ。
工業・・・労働力の少なさ。遠距離であり輸送コストが高い。
商業・・・市場の小ささ。遠距離であり外国との経済関係が弱い。


これらのことをまとめて記述したらいいでしょう。大まかな目安として、東大地理の場合は「30字ごとに一つのトピック」を意識してください。本問は60字ですので、2つのトピックが必要になります。

回答例になります。内容を変えて2つ書いてみました。

「石灰岩質の土壌で穀物栽培に適さない。他大陸との距離が遠く工場の進出も困難。人口も少なく労働力が不十分。鉱産資源も乏しい。」(60字)

「面積が小さく農業が振るわず、資源産出も少ない。遠隔地で人口が少ないため工場の進出もなく、先進国から投資も進まない。」(57字)

サンゴ礁の島々は石灰岩質の土壌であり、(サトウキビの栽培には適しますが)穀物栽培には向いていません。工業についても、他地域との距離の遠さ(輸送費がかかりますね)、人口の少なさを理由として挙げています。

本来、「狭い」ことと「資源に乏しい」ことの関係性は絶対ではありません。ナウルのように小国でありながら、リン鉱石に恵まれていた国もあったわけですし。ここは面積には言及せず、単に「資源に乏しい」だけでも良かったかもしれません。

農業は、気候(高温多雨)はむしろ好条件ですので、土壌に由来するのが適切と思います。

「労働力が少なく」、「大市場から遠い」も、工業や商業にとって不利な条件となります。こちらも書き添えても良かったでしょう。「工場の進出=投資」ですので、「投資」という言葉も使えます。

気になる点として「観光」があります。一般論として、こうした南洋の島嶼国は観光によって国内経済を成り立たせていることが多く、そのために外国からの投資が集中する例があります。しかし、本問においては少なくともそういったケースは除外されています。「観光業は発達していない」ことが大前提になるわけですね。








  • 2022.04.03 16:02
  • たつじん

2017年度
第1問
設問A
(1)
太平洋プレートには東から西へ向けて少しづつ動いており、これらの島嶼もそのプレートの動きに沿って移動しているから。(56字)

(2)
これらの国々は人口面積が共に小さく、またアジアやヨーロッパなどの世界の主要な市場から遠く自国産業の発展が見込めないから。(60字)

  • 2022.03.26 16:11
  • こん

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