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2022.05.20

871

 2022年度論述添削第9回です。毎週金曜日にこのようにブログ(今回の871のように末尾が「1」になると思います)に「お題」を発表します。問題は過去問集や関連サイトにて各自で入手してください(私が用意すると著作権の問題が生じます)。その問題について、土日を利用して各自演習し、これに続くブログ(今回は872から890までを用意しました)に解答を投稿してください。その際に「名前」は必須です。毎週継続してくれている生徒さんの答案を優先的に添削しようと思います。また投稿日時は土日の朝5時〜21時になります。月曜以降の投稿も受け付けますので、その際はご相談ください。ただし時間については必ず守ること。とくに21時以降の投稿は禁止です。みなさん、夜は早めに休む習慣をつけてください。

 

メンバーを固定していない「オープン参加」としています。まだまだ新期の参加者を募集していますよ。みなさん、こぞって投稿してください。土日にいただいた分は翌週の週末までに添削いたします。またみなさんの解答を引用しながら、解説の動画もつくりますので、ぜひご視聴くださいね。

す。

 

「必修」と「オプション」の2段階にて「お題」を提示します。みなさんは「必修」のみの解答を投稿していただければ十分です。ただ、「もっと多くの問題を解きたい」という声もあり、そういったかたは「オプション」の問題にも挑戦し、こちらの解答も同時に投稿してください。ただし、オプションについては簡易な添削になるかとは思います。オプションに関しては、次回以降「必修」のお題として採用する可能性もあります。

 

今回のお題は以下の通りです。

 

(必修)2011年第3問設問A(1)(2)(3)人口

(オプション)2011年第3問設問B(2)(3)人口

 

こちらの動画を参考にしてください。

 

https://youtu.be/rfcsx3uIoNM

 

https://youtu.be/Pk40pVaCexQ

 

https://youtu.be/tbf0HC8uC4M

 

 

コメント

2011 3a1

解答例

「太平洋戦争直後のベビーブーム世代が結婚し子供をもうける時期に当たり、出生率が上がった。」(43字)

「戦争」を「太平洋戦争」にしています。また終戦直後に出生数が急増したことをベビーブームといい、彼らをベビーブーマーと言いますが、これと関連させて「ベビーブーム世代」としてみました。さらに、「出生率が高い」ことを、このベビーブーム世代ではなく、70年代生まれの「第二次ベビーブーム世代」の説明に用いてみました。

内容に比べ字数制限が緩い問題ですので、自由度が高いですね。

ベビーブーム(第1次)については理由は書いていません。単に「戦争直後」だけです。

それに対し、「1970年代前半」の第2次ベビーブームについては「ベビーブーム世代が子供をもうける時期に当たり」と理由を説明しています。

両者の間に、25年ほどの時間差(タイムギャップ)があることが非常に重要なのですよね。そこをきちんと書くことが大切です。


2011 3a2

解答例

「寿命の伸び。衛生環境の改善、食料事情の良化、医療の発達など。」(30字)

なぜ寿命が伸びたのか、その理由をいろいろと書きつらねてみました。あまり模範的とは思いませんが、こういった書き方もあるのだと知っておいてくださいね。


「衛生環境の改善、食料事情の良化、医療の発達などが理由。」(27字)

(1)とは異なり、こちらは字数制限が厳しいので、箇条書きスタイルにしています。参考にしてくださいね。


2011 3a3

解答例

「大都市圏」がポイントになっています。

「大都市圏に位置。経済活動が活発で社会増加率が高い。若年層の流入で出生率が上昇。老年人口率が下がり死亡率も低下。」(55字)

まず、(福岡を除いた)表中の都道府県の特徴として「大都市圏」と言い切っています。さらに人口が流入し「社会増加率が高い」ことを述べ、字数に余裕があるのでその理由として「経済活動が活発」と書き添えています。

後半では自然増加の説明がメインです。社会増加に引っ張られて自然増加が変化しますね。まず「出生率」の高まりを述べ、ラストに「死亡率」が下がったことを付け加えています。

「都市圏(都心部+郊外)」、「人口増加(社会増加+自然増加)」、「自然増加(出生−死亡)」など、言葉の定義を正確に捉えながら文章が組み立てられているのがわかるでしょうか。

論述問題は「自由作文」ではなく、むしろこういった用語を適切に「配置」するだけのメカニカルな要素が強いことが一般的です。作文能力ではなく、理系的な「構築」能力が問われるわけですね。


2011 3b2

(1)解答

a・・・金融・保険業
b・・・サービス業
c・・・製造業
d・・・農業

これは非常に面白い問題ですね。

最も移動割合が低い(d)が農業であるのは明確ですね。日本の農家は土地を有している自作農ばかりで、「土地に縛られて」います。

一方、(a)は「転勤」が多く、それも比較的キャリアの長い「30〜40代」の割合が高いです。全国規模の企業と思われますし、その中でも中間管理職以上の経験を積んだ人材が全国各地で重用されていることがわかります。なるほど、銀行や証券など「金融・保険業」でしょうか。

(b)と(c)は移動数が多くなく、「地元で働く」といった感じでしょ、うか。世代を考えてみるに、若い世代に偏る(b)がサービス業、30代以上の従事者も多い(c)が製造業となりますね。


解答例

「地方中枢都市を有し、地域の産業や経済の中心となっている。(28字)」

こういった感じでしょうか。最後に「から」を加えても構いません(というかその方が良かったでしょうか)。

こういった感じでしょうか。さらに地方中枢都市が人を引きつける要因として「産業や経済」を理由として挙げています。難しい文章ではありませんよね。


2011 3b3

解答例

「A群はバブル崩壊後の経済低迷や産業の空洞化で金融保険業、製造業の雇用が減り、増加率が低下。B群では高年齢層を中心に豊かな自然環境の中で農業を始める人々が多く増加率が上昇。」(85字)

「A群はバブル崩壊後の景気低迷により産業の空洞化が生じ金融保険業や製造業の就業人口が減少。B群は恵まれた自然環境を求め高い年齢層の流入が多い。定年後に農業を始めることを目的とする。」(89字)

本当に農業を目的とした人が多いのかよくわかりませんが、統計ではそうなっていますよね。また、それが「自然環境」を求めてのものかどうかもはっきりしませんが、とりあえずキーワードにあるので、それに従って使ってみるだけですね。

出題者の要求に沿って文章を組み立てること(言い方は悪いですが、「いかにも採点者が喜びそうな答案をつくる」ということ)も必要になってくると思います。

  • 2022.05.27 09:24
  • たつじん

2011 3a1

解答例

「太平洋戦争直後のベビーブーム世代が結婚し子供をもうける時期に当たり、出生率が上がった。」(43字)

「戦争」を「太平洋戦争」にしています。また終戦直後に出生数が急増したことをベビーブームといい、彼らをベビーブーマーと言いますが、これと関連させて「ベビーブーム世代」としてみました。さらに、「出生率が高い」ことを、このベビーブーム世代ではなく、70年代生まれの「第二次ベビーブーム世代」の説明に用いてみました。

内容に比べ字数制限が緩い問題ですので、自由度が高いですね。

ベビーブーム(第1次)については理由は書いていません。単に「戦争直後」だけです。

それに対し、「1970年代前半」の第2次ベビーブームについては「ベビーブーム世代が子供をもうける時期に当たり」と理由を説明しています。

両者の間に、25年ほどの時間差(タイムギャップ)があることが非常に重要なのですよね。そこをきちんと書くことが大切です。


2011 3a2

解答例

「寿命の伸び。衛生環境の改善、食料事情の良化、医療の発達など。」(30字)

なぜ寿命が伸びたのか、その理由をいろいろと書きつらねてみました。あまり模範的とは思いませんが、こういった書き方もあるのだと知っておいてくださいね。


「衛生環境の改善、食料事情の良化、医療の発達などが理由。」(27字)

(1)とは異なり、こちらは字数制限が厳しいので、箇条書きスタイルにしています。参考にしてくださいね。


2011 3a3

解答例

「大都市圏」がポイントになっています。

「大都市圏に位置。経済活動が活発で社会増加率が高い。若年層の流入で出生率が上昇。老年人口率が下がり死亡率も低下。」(55字)

まず、(福岡を除いた)表中の都道府県の特徴として「大都市圏」と言い切っています。さらに人口が流入し「社会増加率が高い」ことを述べ、字数に余裕があるのでその理由として「経済活動が活発」と書き添えています。

後半では自然増加の説明がメインです。社会増加に引っ張られて自然増加が変化しますね。まず「出生率」の高まりを述べ、ラストに「死亡率」が下がったことを付け加えています。

「都市圏(都心部+郊外)」、「人口増加(社会増加+自然増加)」、「自然増加(出生−死亡)」など、言葉の定義を正確に捉えながら文章が組み立てられているのがわかるでしょうか。

論述問題は「自由作文」ではなく、むしろこういった用語を適切に「配置」するだけのメカニカルな要素が強いことが一般的です。作文能力ではなく、理系的な「構築」能力が問われるわけですね。


2011 3b2

(1)解答

a・・・金融・保険業
b・・・サービス業
c・・・製造業
d・・・農業

これは非常に面白い問題ですね。

最も移動割合が低い(d)が農業であるのは明確ですね。日本の農家は土地を有している自作農ばかりで、「土地に縛られて」います。

一方、(a)は「転勤」が多く、それも比較的キャリアの長い「30〜40代」の割合が高いです。全国規模の企業と思われますし、その中でも中間管理職以上の経験を積んだ人材が全国各地で重用されていることがわかります。なるほど、銀行や証券など「金融・保険業」でしょうか。

(b)と(c)は移動数が多くなく、「地元で働く」といった感じでしょ、うか。世代を考えてみるに、若い世代に偏る(b)がサービス業、30代以上の従事者も多い(c)が製造業となりますね。


解答例

「地方中枢都市を有し、地域の産業や経済の中心となっている。(28字)」

こういった感じでしょうか。最後に「から」を加えても構いません(というかその方が良かったでしょうか)。

こういった感じでしょうか。さらに地方中枢都市が人を引きつける要因として「産業や経済」を理由として挙げています。難しい文章ではありませんよね。


2011 3b3

解答例

「A群はバブル崩壊後の経済低迷や産業の空洞化で金融保険業、製造業の雇用が減り、増加率が低下。B群では高年齢層を中心に豊かな自然環境の中で農業を始める人々が多く増加率が上昇。」(85字)

「A群はバブル崩壊後の景気低迷により産業の空洞化が生じ金融保険業や製造業の就業人口が減少。B群は恵まれた自然環境を求め高い年齢層の流入が多い。定年後に農業を始めることを目的とする。」(89字)

本当に農業を目的とした人が多いのかよくわかりませんが、統計ではそうなっていますよね。また、それが「自然環境」を求めてのものかどうかもはっきりしませんが、とりあえずキーワードにあるので、それに従って使ってみるだけですね。

出題者の要求に沿って文章を組み立てること(言い方は悪いですが、「いかにも採点者が喜びそうな答案をつくる」ということ)も必要になってくると思います。

  • 2022.05.27 09:24
  • たつじん

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