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2024.08.09
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2024年度たつじんオープン添削投稿フォームになります。第22回の分をこちらに投稿してください。
コメント
かるがもさんこんにちは、では添削いたします。
>2005第1問
A(1)用材、薪炭材、焼畑で利用。問題点は過剰な伐採や再生能力を超えた焼畑で熱帯雨林が減少。生態系の破壊。二酸化炭素の増加。
この回答はとてもいいですね。必要十分な要素が全て詰め込まれています。かなりの高得点なのでは。
>(2)小麦。腐食した黒土による広大な肥沃土で商品作物が作られる。機械化され労働生産性の高い企業的穀物農業が行われている。
「腐植」の使い方が適切でないようですよ。「腐植」はあくまで「腐った植物」であり、もちろん「腐蝕」や「腐食」とは違います。かるがもさんはここでは「腐蝕する」という意味合いでこの言葉を使っており、その場合は「腐食」ではなく「腐蝕」ですよね。もちろんここは正しく「腐植」を用いないといけません。
「腐植の豊富な肥沃な黒土を利用して商業的に小麦が栽培される」といったような形が最もスマートだったかなと思いますよ。
労働生産性は正しいです。「大規模」に加えられたかな?「大規模機械化が進む労働生産性の高い企業的穀物農業が行われる」など。
>(3)砂漠化。自然的要因として降水量の減少。人工的要因として過放牧、薪炭材の過剰な伐採、過剰な農耕、過灌漑による塩害。
こちらもいいですね。減点にはならないでしょうが「人工的」は「人為的」の方が一般的な言い方でしょうか。
>B(2)外来河川のナイル川から取水し灌漑に利用している。
適宜「ナイル川」のような固有名詞を入れるのはいいテクニックです。
>(3)日本は稲作が中心で大量の水が必要なので灌漑設備が多い。フランスは畑作が中心で水は少量でよく灌漑設備は少ない。
2つのトピックが対比的に示されています。いいですね。
>(4)不適切な灌漑が原因で地表面に塩類が集積し、土壌が劣化した結果耕作不毛地になる。また地下水の枯渇や地盤沈下が生じる。
>感想:
B(4)地下水、地盤沈下という回答はどうなんだろう、と先生の動画解説では微妙なニュアンスでした。問題文に「共通の」環境問題とあり、自分でも動画を見る前に書きながらどうなんだろうと思いました。とはいうものの、実際の試験の場ならどうするかと考えると、先生が以前「間違いは加点されないだけで、減点にはならない。」とおっしゃっていたので(あってますか?)、間違えを恐れずに思ったことを全部詰め込むと思います。
たしかにそうなんですよね。ちょっと微妙な感じもします。ただ、本問のポイントは「その原因も含めて」という点にあるのです。つまり「原因→結果」の因果関係のセットを示しなさいということなのです。問題うんぬんより、その理論的展開が意識できているかを判定する問題だったように思いますよ。
「過剰な灌漑→塩害(砂漠化)」、「過剰な揚水→地下水の枯渇、地盤沈下」。この2つの因果関係を明確に示されているかがカギだったと思います。
>先日東大模試を受けました。成績はともかく、一番の目的は時間の感覚になれることでした。社会の選択は地理+日本史/150分で、単純計算で1問あたりABを25分でしたが、地理が終わって次日本史と思ったら、終了1時間切っていて慌てました!しかも帰って答え合わせしたら地理でどうやら1行回答問題を1つ飛ばしていたようで、笑ってしまいました。1行書くのに1分はかかりますし、本当に時間との闘いですね。オープン添削のように制限時間無制限でじっくりやるのもいいですが、本番に備えては暗記も大事だな(今回の砂漠化の原因だったら、4つすぐに出るように)と改めて感じました。
さすがかるがもさん、いいところに気付きましたね。そうなのですよ、みなさん一般的に勘違いしていますが、「マークシート=思考問題、論述=暗記問題」なんですよね。共通テストのマークシートは、正答に至るまで多様なアプローチが考えられ、解答者には思考の自由があります。それに対し論述問題は明確な「レール」が作問者によって敷かれ、解答者はそれに沿って、はみ出すことなく「型式通りに」答える必要があります。かるがもさんも「知識」や「暗記」をむしろ重視してみてくださいね。
模試については出来や不出来を問うものではありません。1問飛ばしたとしてもそれはどうでもいいことです(笑)かるがもさんのいうように「模試=時間の使い方の練習」ですよ。模試はあくまで目安として、日々の勉強のペースを乱さないように(前回も言いましたが、勉強にはとにかく毎日毎日たくさんの時間を費やしてください)、淡々と勉強を積み重ねてください。
- 2024.08.12 11:43
- たつじん
2005第1問
A(1)用材、薪炭材、焼畑で利用。問題点は過剰な伐採や再生能力を超えた焼畑で熱帯雨林が減少。生態系の破壊。二酸化炭素の増加。
(2)小麦。腐食した黒土による広大な肥沃土で商品作物が作られる。機械化され労働生産性の高い企業的穀物農業が行われている。
(3)砂漠化。自然的要因として降水量の減少。人工的要因として過放牧、薪炭材の過剰な伐採、過剰な農耕、過灌漑による塩害。
B(2)外来河川のナイル川から取水し灌漑に利用している。
(3)日本は稲作が中心で大量の水が必要なので灌漑設備が多い。フランスは畑作が中心で水は少量でよく灌漑設備は少ない。
(4)不適切な灌漑が原因で地表面に塩類が集積し、土壌が劣化した結果耕作不毛地になる。また地下水の枯渇や地盤沈下が生じる。
感想:
B(4)地下水、地盤沈下という回答はどうなんだろう、と先生の動画解説では微妙なニュアンスでした。問題文に「共通の」環境問題とあり、自分でも動画を見る前に書きながらどうなんだろうと思いました。とはいうものの、実際の試験の場ならどうするかと考えると、先生が以前「間違いは加点されないだけで、減点にはならない。」とおっしゃっていたので(あってますか?)、間違えを恐れずに思ったことを全部詰め込むと思います。
先日東大模試を受けました。成績はともかく、一番の目的は時間の感覚になれることでした。社会の選択は地理+日本史/150分で、単純計算で1問あたりABを25分でしたが、地理が終わって次日本史と思ったら、終了1時間切っていて慌てました!しかも帰って答え合わせしたら地理でどうやら1行回答問題を1つ飛ばしていたようで、笑ってしまいました。1行書くのに1分はかかりますし、本当に時間との闘いですね。オープン添削のように制限時間無制限でじっくりやるのもいいですが、本番に備えては暗記も大事だな(今回の砂漠化の原因だったら、4つすぐに出るように)と改めて感じました。
今回もよろしくお願いします。
- 2024.08.10 18:15
- かるがも
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