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2020.08.25

投稿フォーム177

コメント欄に、入試問題の大学名と年度、問題番号を書き、それに続けてあなたの解答をペーストしてください。こちらのフォームが他の投稿者によって既に使用されている場合は、他のフォーム(未使用)をご利用ください。投稿後、1週間を目処に添削回答いたします。もし1週間たっても回答がない場合、私が見落としている可能性がありますので、ツイッター(@ts914)にDMをいただけますでしょうか。早々に対応いたします。

コメント

では添削いたします

>東京大学2002年度第3問設問

>A(
>1)三角州

正解です。いいですね。「三角州」について、その名称から「三角形」をイメージしてしまう人が多いのですが、実際にはこのような河口部が海に向かって突き出した形になることが一般的です。視覚的に理解しましょうね。

>(2)洪水時の氾濫により、河川の河口付近だけでなく河道の両側にも土砂が堆積したほか、気候の寒冷化による海面低下で海岸線が後退した。

これもいいですね。わかりやすいです。「土砂の堆積」と「海面低下」の2つのトピックを取り上げている点も素晴らしいと思います。

>(3)自然堤防

適切です。小地形である「氾濫原」にみられる微地形として「自然堤防」と「後背湿地」があります。全体に低地の地形である氾濫原は水害を受けやすいところですが、その中でも浸水の被害を免れる場所として自然堤防がありますね。「水が豊かな地域では、水を避けるところ」に集落が立地しますが、それが氾濫原における自然堤防に該当します。河川沿いに「列村」がみられたら、それは自然堤防上に発生したものですね。

自然堤防は、数十センチから数メートル程度の微高地で、土が盛り上がっている様子を想像してください。洪水の際に河川から吐き出された比較的目の大きな土砂が、河川沿いに堆積します。周囲の土地より水捌けがよいので、この上に家屋が立てられるわけですね。

河川の氾濫の際には、河川から流出した水が自然堤防を越え、川の反対側の低地へと流れ込みます(後背湿地ですね)。自然堤防自体は水捌けのよい地形であり、さらに一段高い地形であるため(これを「高燥」といいます。「低湿」の反対です)、この上につくられた家屋は浸水を免れます。

>(4)低湿な後背湿地のためかつては水田に利用されていたが、都市開発により、広い平地を要する公共施設の用地としての利用へ変化した。

とてもいいですね。まず「後背湿地」の読み取りが正確にできており、さらに「水田」と指摘している点が適切です。さらに「公共施設」についても「広い」土地の存在が重要だったと思います。自分の考えがしっかり書けていますね。素晴らしいです。

>(5)単調な海岸線に並行して離水により形成された浜堤上は高潮などによる浸水被害が小さい高燥な微高地だから。

いいですね。「浜堤(ひんてい)」について述べたものですね。この機会に浜堤についても理解を深めておくといいでしょう。

浜堤は、砂浜海岸において、海岸線に並行してみられる微高地です。数十センチから数メートル程度の土の盛り上がりをイメージしたらいいと思いますよ。つまり、海岸バージョンの自然堤防ですね。

ただ、成因が自然堤防とは違っており、自然堤防が河川の作用によって形成されたものであるのに対し、浜堤は波や風の力によるものです。海からの強い風や波によって砂が内陸部に向かって持ち上げられ、周囲よりやや高い地形がつくられます。これが浜堤です。自然堤防と同様に、河岸や海岸に沿って帯状の地形となり、この上につくられた集落は「列村」の形態となります。

なお、土地が隆起することで、海岸線が後退し(陸地が前進するということ。かつて海だった部分が陸地となる)、浜堤が海岸線から離れます。新たな海岸線に沿って、改めて浜堤がつくられることとなり、さらに集落が立地します。千葉県の九十九里平野においては、こうやって作られた何重もの「浜堤+列村」の組み合わせがみられることになります。

>B
>地盤が泥質や粘土質のため軟弱で地震の際に液状化現象が起こりやすい。台風の襲来時には、低地ゆえに高潮や河川の氾濫などの被害を受けやすい。また、工場の建設などによる地下水の過剰な汲み上げは、地盤沈下を進行させる。


こちらも素晴らしいですね。言うことはありません。字数制限は長いですが(120字)、使用語句が指定されており、それに従って論を進めることが重要でしたね。

以下のことがしっかり述べられていれば十分です。

地震→液状化→地盤が水分を多く含む
台風→豪雨や高潮→浸水被害
地下水→過剰な汲み上げによる地盤沈下

今回も全体としてとてもうまく書けていますよ。どしどし過去問にチャレンジしていきましょう。

  • 2020.08.28 04:48
  • たつじん

東京大学2002年度第3問設問
A(1)三角州
(2)洪水時の氾濫により、河川の河口付近だけでなく河道の両側にも土砂が堆積したほか、気候の寒冷化による海面低下で海岸線が後退した。
(3)自然堤防
(4)低湿な後背湿地のためかつては水田に利用されていたが、都市開発により、広い平地を要する公共施設の用地としての利用へ変化した。
(5)単調な海岸線に並行して離水により形成された浜堤上は高潮などによる浸水被害が小さい高燥な微高地だから。
B地盤が泥質や粘土質のため軟弱で地震の際に液状化現象が起こりやすい。台風の襲来時には、低地ゆえに高潮や河川の氾濫などの被害を受けやすい。また、工場の建設などによる地下水の過剰な汲み上げは、地盤沈下を進行させる。

  • 2020.08.26 11:55
  • 万物は流転する

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