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では添削いたします。

＞2011年度　第一問設問A

＞(1)　c-干ばつ　d-火山　e-地震　f-風害

いいですね。非常に興味深いデータですので、解いていておもしろかったのではないでしょうか。日本に注目するのがコツですね。

Ｃは干ばつです。梅雨や積雪による融水など農業用水を確保しやすい日本では生じにくい災害です。降水量に比して農業生産が多い地域（オーストラリア、中国、インド）や乾季が明瞭な地域（サヘル地帯やブラジル）で生じるケースが多いですね。

ＤとＥについては南米北部のコロンビアに注目してください。日本と同様に多くのプレートが集まり、世界有数の地震・火山国です。インドが含まれるＥが地震、含まれないＤが火山ですね（南アジアには火山はありません）。

＞(2)日本は山が多く、斜面付近に住んでいる人も多いのに対しアメリカは平野が広がっていて斜面付近に人はあまり住んでいない。

適切です。前半で日本について述べ、後半でアメリカ合衆国について述べており、バランスも悪くありません。問題文では両国の「人口分布」と「地形」の違いについて述べることが求められており、この要件も満たした回答になっています。

私も書いてみました。

「日本には急峻な山地が多く山麓の急斜面に近接して居住する人も多い。米国は平原が広く大河川の沿岸に多くの人が居住する。（57字）」

問題文では「アメリカ合衆国」となっていますが、これではさすがに字数を大きく消費してしまうので、こちらでは「米国」としています。

文章を２つの文に切っています。こういう書き方もあるということを知っておいてくださいね。

水害が多い理由として、海岸や平野部でも間違いないのですが、「大河川」が多く、これに沿って多くの人が住んでいる様子も指摘するべきだったかなとは思いますよ。

＞(3)先進国を中心に堤防など災害を防ぐための設備が整ってきていたり、医療が発達してきていたりしているので死亡者数は少ない。被災者数が増えている原因は世界全体の人口が増加しているから。

なるほど、被災者数の増加について世界全体の人口増加に注目している点はおもしろいと思います。これは一つの理由として正当なものでしょう。ただ、人口増加以上に被災者数は増えていますからね。人口増加率はおおよそ年間１％程度で、実はたいした数字ではありません。

さらに「堤防など災害を防ぐための設備が整ってきた」ら、減少するのは被災者数そのものではありませんか？問題は「被災者数が増えたにも関わらず死者が減った」理由を問うているのです。問題をしっかり読んでくださいね。要するに「怪我をしたり財産や家屋を失ったりする人は多いものの、死ぬ前に救われたり、治療されたりしている」わけです。

被害者が増えた理由・・・被害を受けやすい土地に住む人が増えた。山地斜面や海岸沿いの低地など。

死者が減った理由・・・医療や救援活動の体制が充実したこと。予報などにより避難がしやすくなったこと。

こういったことではないでしょうか。怪我をしても治療がされる。家屋がつぶされても自分は逃げることができる。こういったことを記述することが求められていたのだと思いますよ。

「医療の発達、救援活動の拡充、防災意識の高まり、避難が迅速に行わるなどの理由で死者が減少した。山地斜面や海岸沿いの低地など災害に弱い地域に住む人が増え、被災者が増加した。（８４字）」

本問は思考問題としてよくできていたと思います。問題文をしっかり解読（この解読という作業を怠っている受験生は多いですよ。思い込みで問題を解いてはいけません）すれば、常識の範囲で回答を導くことは必ずできます。今後はこうした問題に柔軟に対応できるような「読解力」を養っていきましょうね。

次回も期待しています(^^)

2011年度　第一問設問A

(1)　c-干ばつ　d-火山　e-地震　f-風害

(2)日本は山が多く、斜面付近に住んでいる人も多いのに対しアメリカは平野が広がっていて斜面付近に人はあまり住んでいない。

(3)先進国を中心に堤防など災害を防ぐための設備が整ってきていたり、医療が発達してきていたりしているので死亡者数は少ない。被災者数が増えている原因は世界全体の人口が増加しているから。

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