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2021.08.10

468

すでにお申し込みされている添削メンバーの方のみ投稿ください(メンバー募集は4月で終わっています。追加募集の予定はありません)。最低、月に1回の投稿がノルマです。これが無き場合は登録取り消しになりますので、ご注意ください。

コメント欄に、入試問題の大学名と年度、問題番号を書き、それに続けてあなたの解答をペーストしてください。こちらのフォームが他の投稿者によって既に使用されている場合は、他のフォーム(未使用)をご利用ください。投稿後、1週間を目処に添削回答いたします。もし1週間たっても回答がない場合、私が見落としている可能性があります。その際は他のフォームに再投稿していただけますでしょうか。お手数ですが、よろしくお願いいたします。(従来のDMによるお問い合わせは取りやめといたしました。ご理解くださいませ)

コメント

では添削いたします。

2010年度 第二問設問B

>(1)A-ソウル B-東京 C-北京 D-台北

いいですね。Dは気温で判定できます。低緯度の台北。Cは降水量の少なさで北京。以前は冷帯気候に含まれていましたが、現在はBSと捉える場合が多いようです。Aはシベリア高気圧の影響でとくに冬の降水量が少ないことから朝鮮半島のソウル。Bは東京ですが、最暖月平均気温25℃、最寒月平均気温5℃と直接覚えておいてもいいかもしれませんね。ソウルとは異なり、冬でも月に50ミリ程度の降水はあります。

>(2)ソウル。政府機関や企業本社を地方に移すこと、土地利用や工場立地の規制によって首都への集中を抑える。また、地方で工業開発を行って流通や物流を分散させ地域格差の是正をしている。

とてもいいと思います。これは何を書いていいかかなり悩んだのではないでしょうか。しかし、内容的には適切で十分な合格圏の解答になっています。素晴らしいですよ。

私はこのように書いてみました。

「ソウル。国内人口の2割が集まる大都市だが、過度な集中を避けるため開発が規制される。行政の一極集中を避けるため、テジョンに政府機関の一部が移転。格差是正のため地方の工業開発も積極的。」(90字)

ソウルに総人口の2割が集まっていることや、具体的な都市名としてテジョンも挙げています。とりあえず知っていることを詰め込んだ感じですね。


>(3)昔は労働集約型工業が盛んであったが、現在は世界全体の賃金水準が高くなったため技術集約型工業に移った。それは昔の工業形態のままであると国際競争力が弱く、他国に負けてしまうからである。)90字)

字数はバッチリですね。ただ、ポイントは「濃い」文章が書けているかどうです。引き伸ばして「薄い」文章だったら意味がないわけですからね。

濃い文章を書くテクニックの一つは具体例を入れることです。例えば「労働集約型工業」とは具体的に何でしょう?経済レベルの低い時代ならば「衣服工業」が具体例でしょうか。さらに「技術集約型工業」とは何でしょう?コンピュータ関係の「精密部品」などが例になるでしょうか。こういったキーワードを次々と挙げることでポイントを稼ぐべきです。

さらに意味が通りにくいところが多々みられます。

「現在は世界全体の賃金水準が高くなったため」とありますが、これはどういうことでしょうか。「賃金水準が上がる=1人当たりGNIが上がる」ということですが理解しているでしょうか。台湾の賃金水準が上がれば、それが労働コストに反映され、製品価格が高くなるので、衣服工業は衰退していきます。「世界全体の賃金水準」ではありませんよね?

さらに「昔の工業形態のままであると国際競争力が低く」と言う部分もよくわかりません。「国際競争力」とは「製品の安さ」のことです。「国際競争力の低下」とは「労働コストの上昇で製品価格も上がる」ことなのです。

地理は「1人当たりGNI」を基準として考える科目であることはわかりますよね。「賃金水準」です。経済成長によって1人当たりGNIが上がり、賃金水準が上昇します。労働コストが上がるため、衣類や組立など労働集約型工業製品の価格も上がってしまうわけです。これでは他の低賃金の国に勝てませんよね。これを「国際競争力の低下」というのです。

国内の賃金水準の上昇により国際競争力が低下し、労働集約型の産業から技術集約・知識集約型の産業へと転換しないといけないわけです。この変化が現在の台湾で生じたということを理解してください。

労働集約型の産業は1人当たりGNIの高い国では成り立たず、それらの工場(生産拠点)は発展途上地域へと流出することになります。これは世界経済にとっては好ましいことなのです。産業がグローバル化し、国際分業による各国間の経済関係が緊密化します。

以上のことを踏まえ、私も書いてみました。

「1980年代以前は賃金水準の低さから衣類や機械組立など労働集約型工業が中心。賃金水準の上昇によりその分野の国際競争力が低下し、精密部品や電子機器など技術集約型工業へ産業構造が転換。」(90字)

どうでしょうか。「産業構造が転換」のような地理用語も使っています。「他国に負けてしまう」のような言い方でそーやさんは締めくくっていますが、今後はより「地理」的な言葉を用いるようなトレーニングもしていきましょう。

  • 2021.08.19 20:46
  • たつじん

2010年度 第二問設問B

(1)A-ソウル B-東京 C-北京 D-台北

(2)ソウル。政府機関や企業本社を地方に移すこと、土地利用や工場立地の規制によって首都への集中を抑える。また、地方で工業開発を行って流通や物流を分散させ地域格差の是正をしている。

(3)昔は労働集約型工業が盛んであったが、現在は世界全体の賃金水準が高くなったため技術集約型工業に移った。それは昔の工業形態のままであると国際競争力が弱く、他国に負けてしまうからである。

添削お願いします。

  • 2021.08.19 20:20
  • そーや

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