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2021.09.28

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すでにお申し込みされている添削メンバーの方のみ投稿ください(メンバー募集は4月で終わっています。追加募集の予定はありません)。最低、月に1回の投稿がノルマです。これが無き場合は登録取り消しになりますので、ご注意ください。

コメント欄に、入試問題の大学名と年度、問題番号を書き、それに続けてあなたの解答をペーストしてください。こちらのフォームが他の投稿者によって既に使用されている場合は、他のフォーム(未使用)をご利用ください。投稿後、1週間を目処に添削回答いたします。もし1週間たっても回答がない場合、私が見落としている可能性があります。その際は他のフォームに再投稿していただけますでしょうか。お手数ですが、よろしくお願いいたします。(従来のDMによるお問い合わせは取りやめといたしました。ご理解くださいませ)

コメント

では添削いたします。

>お手数をおかけいたしますが、40点満点の点数つきで添削お願いします。

こちらこそお時間いただき恐れ入ります。1週間から10日ほど毎回待っていただければと思います。点数をつけるため、やや細かい指摘(文章ニュアンスなど)もしていますが、あまり気にしないでくださいね。

>2011 東大

>大問1
>設問A
>(1)c干ばつ d火山災害 e地震災害 f風害 (2/2)

いいですね。非常に興味深いデータですので、解いていておもしろかったのではないでしょうか。日本に注目するのがコツですね。

Cは干ばつです。梅雨や積雪による融水など農業用水を確保しやすい日本では生じにくい災害です。降水量に比して農業生産が多い地域(オーストラリア、中国、インド)や乾季が明瞭な地域(サヘル地帯やブラジル)で生じるケースが多いですね。

DとEについては南米北部のコロンビアに注目してください。日本と同様に多くのプレートが集まり、世界有数の地震・火山国です。インドが含まれるEが地震、含まれないDが火山ですね(南アジアには火山はありません)。

残ったFが風害です。これがよくわかりませんが、北アメリカのトルネード(竜巻)などが該当するのでしょうか。

>(2) 日本は山地の割合が高く、傾斜地に住んでいる人も多い。アメリカは平野の割合が多く、河川流域や沿岸部に人口が集中。(55字) (3/3)

うまいですね。前半で日本について述べ、後半でアメリカ合衆国について述べています。さらに問題文では「地形」と「人口分布」の違いについて述べることが求められていますが。こちらの答案ではそれについてもしっかりカバーしています。

「日本には急峻な山地が多く山麓の急斜面に近接して居住する人も多い。米国は平原が広く大河川の沿岸に多くの人が居住する。」(57字)

問題文では「アメリカ合衆国」となっていますが、これではさすがに字数を大きく消費してしまうので、こちらでは「米国」としています。

水害が多い理由として、海岸や平野部でも間違いないのですが、「大河川」が多く、これに沿って多くの人が住んでいることが最大のポイントですね。

>(3) 予報や防災対策、医療態勢の充実により重大な災害になりにくくなったため死者は減少。地球温暖化による異常気象の発生や人口増加により災害に弱い地域への人口が増加したため被災者数が増加。(89字) (2/4)

なるほど、これもうまいですね。十分な解答ではないでしょうか。

とくに後半の文の「災害に弱い地域への」という表現が気に入りました。簡単な言葉を使って、自分の意思をきちんと伝えられています。

唯一気になるのは「地球温暖化による異常気象の発生」を被災者数の増加の原因として指摘していることです。これは具体的にはいわゆるスーパー台風のような巨大な低気圧のことだと思うのですが、これによって「被災者」数はたしかに増加しますが、それと同時に「死者」も増加しませんか?本問のコンセプトとして「死者は減っているのに被災者が増えている」という特殊な状況を説明することが求められているのですから、「死者も被災者も増やす要因」は述べない方がいいかと思いますよ。

「ダメージは喰らうが、それが致命傷には至らない」理由を述べるべきですし、「災害に遭ったとしても救助や医療活動が円滑に行われる」ことを本筋とするべきでしょう。

>設問B
(1) 自然堤防。上流から運搬された土砂が堆積した微高地になっており、河川の氾濫による浸水の被害を受けにくいため。(53字) (2/3)

いいですね。合格圏の解答です。本問は求められている内容がシンプルで、60字を埋め尽くすことが難しくなっています。いかに字数を稼ぐか、ですね。

私はこう書いてみました。

「自然堤防。河川沿いに砂礫が堆積し形成された微高地。周囲より高燥であり水害が防がれるため、古い時代より集落が自然発生した。」(60字)

いかがでしょうか。集落の成立まで述べてみました。

「砂礫」は単に「土砂」でもいいと思います。目の粗いこと(つまり水捌けのよいこと)を強調しました。「微高地」は自然堤防の特徴を示す際の必須ワードですね。さらに「高燥」も便利な言葉です。後背湿地(自然堤防の周辺の低地ですね)が低湿であるのに対し、その反対です。このような反対語の組み合わせもたくさんストックしておくと便利ですよ。そして「自然発生」も、「計画的」な集落の反対語となり、これも便利ワード。水が得にくいところでは水が得やすいところに(扇状地における扇端など)、水が得やすい(水害の危険がある)ところでは水害を避けるところに(氾濫原における自然堤防上など)にしゅうらくは「自然発生」します。一方、「計画」的な集落は条里集落、新田集落、屯田兵村ですね。

>(2) 扇状地の扇端に位置し、伏流した地下水が地表に湧出し水が得やすく、河川流域より標高が高いため洪水の被害も受けにくい。(57字) (3/4)

いいですね。これも順を追って正確に説明されています。唯一気になるのは「河川流域」でしょうか。流域とは集水域のことであり、広範なエリアが該当します。ここは具体的に「河川沿いの低地」としてみてはどうだったでしょう。字数も足りるはずです。

なお、私はこう書いてみました。

「扇状地の扇端に自然発生した集落である。地下水が湧き出し水利がいい。氾濫原より高所にあり、洪水の危険は少ない。」(54字)

こちらは「氾濫原」という言葉を用いています。意味は通じますよね。

>(3) 北は氾濫原であり、大部分は水田として利用され続け、道路が整備されたが変化は少ない。南は扇状地で桑畑に利用されていたが、養蚕業の衰退により現在は果樹園や住宅地、工場に大きく変化。(88字) (1/4)

字数制限をミスしているのでしょうか。4行ですので120字になりますね。内容的には適切ですが、字数が少ない文だけ減点しています。

本問については一見すると長文に感じるかもしれませんが、2つのトピック(北と南)について説明することが求められているので、1つのトピックは60字。意外に短く、難しい文章ではありません。

さらに「違い」と「違いが生じた理由」ですよね。これもそれぞれ独立して書いたら簡単でしょう。

まず北部です。

「北部は水田が広がる(最近は温室(ビニールハウス)も多いが)」が南側との違い、「氾濫原(後背湿地)が広がり低湿な地形である」が違いが生じた理由です。

さらに南部です。

「南部は昔は桑畑が主だったが、現在は果樹園や畑地となっている」が北側との違い、「扇状地(扇央)で高燥な地形である」ことがその理由です。

これらを並べて記述すればいいでしょう。

「北部は野菜栽培のビニールハウスが増えた以外は水田が主で大きな変化はない。氾濫原の低湿な地形だからである。南側は昔は桑畑、現在は果樹園や畑地など。扇状地の扇央の高燥な地形で水田には適さず樹林が中心となる。桑畑の減少は養蚕業の衰退による。」(117字)

字数に余裕があるため、「ビニールハウス」については「野菜栽培」(「近郊農業」の方がベターだったかも知れませんが)、「桑畑の減少」については「養蚕業の衰退」というように付帯事項も付け加えてみました。これらの記述は必須とは思いませんが、字数埋め程度には使えると思います。

(13/20点)

>大問2
>設問A
>(1)A 鉄 B銅 C鉛 D水銀 (1/1)
単位でみて1番多いのが鉄 1番少ないのが水銀
利用が増えてそうなのが銅で
利用が変わらなさそうなのが鉛というふうに何となくで考えてしまったのですが、どのように考えれば良かったのでしょうか?

Aは量(単位)から判定すればいいですね。Dも少なさと減少の度合いから判定できます。BとCもやはり量から考えるべきかと思いますよ。金属としてメジャーな順に、鉄>銅>鉛>水銀でしょう。

>利用が増えてそうなのが銅で

一応Cに比べれば増えていますが、Aと比較して伸び率は小さく、工業化が進む世界においてこの程度の増加率ではむしろ「停滞」とみてもいいのではないでしょうか。銅線は電線に多く使われるわけですが、近年は光ファイバーケーブルなど銅の代替品も多く使われるようになってきていますからね。

>(2) 水銀は毒性が強く、他の金属に代替されるようになった。(26字)(3/3)

いいですね。十分な解答です。我々の世代的に言うと、水銀は体温計に使われており、意外と身近だったんですけどね。マイナーな物質ですが、この機会に水銀への理解を深めてください。

>(3) 蓄電池などに消費されたものが再利用されているから。(25字)(3/3)

いいですね。蓄電池という具体的な例を挙げている点が素晴らしいと思いますよ。

>設問B
>(1) 生産量が少数の発展途上国に偏在し、政情不安なことや工業の発展による国内への優先供給で、価格や供給量が変動しやすい。(57字)(2/4)

内容的には素晴らしいと思います。ただ、細かいことですが、「政情不安なこと」という部分が気になりますね。「政情不安」は一つの名詞であり、「政情不安な」という用法はやや不自然な印象があります。字数に余裕があるのですから、表現が工夫できたと思いますよ。

「生産量が少数の発展途上国に偏在し、政情不安、または工業の発展による国内への優先供給が原因で、価格や供給量が変動しやすい。」(60字)

もう一工夫できたかなという印象です。

(57字)

>(2) 非常時にも安定供給ができるよう一定量を国内に備蓄。都市鉱山のように使用済廃棄物から回収し再利用することが進んでいる。
(58字)(4/4)

いいですね。2つのトピックが挙げられています。「都市鉱山」という言葉の使い方は難しく完璧とは思いませんが、許容範囲でしょう。

>設問C
>(1)硫黄
↑(2)の語句を見て思いつきました。(1/1)

>(2) 石油や天然ガスの燃焼で生じる硫黄酸化物は大気汚染や酸性雨の原因になる。エネルギー消費量が増加したことや環境への配慮により脱硫技術が発展し、精製の際に回収できる量が増えたから。(87字)(3/4)

これも適切です。とてもうまい解答になっています。十分合格点だと思います。

「大気汚染」がやや疑問ですが、広い意味で捉えれば問題ないでしょうし、そもそも指定語句で「大気」を用いないといけないので、このような使い方も許容範囲でしょうか。

一方で、「エネルギー消費量が増加した」ことが「脱流技術の発展」の理由という点がよくわからないのですが、どうなのでしょう。これは対象となる石油や天然ガスの量が増えたから、その分だけ得られる硫黄も増えたということでしょうか。それならばちょっと文章を変えないといけませんね。ただ、ここは無理をせず「環境への配慮」だけを論拠としても良かったと思いますよ。

私も書いてみました。

「硫黄の燃焼で大気中に放出される硫黄酸化物は酸性雨の原因物質である。硫黄は化石燃料に含まれているが精製により取り出され資源として活用される。故に鉱山からの天然硫黄の採掘量は減った。」(89字)

ポイントとしては以下の通り。

・硫黄は重要な鉱産資源である。
・硫黄酸化物の発生を抑えるために、化石燃料の脱硫が一般的に行われるようになった。
・その際の副産物として硫黄が得られる。
・需要が十分にまかなえるようになり、従来の鉱山からの採掘に依存する必要がなくなった。

このような流れにあると思います。90字で表現するのは難しいですが、ニュアンスだけでも伝えられたらと思います。

(17/20)

全体にとてもよくできています。次のステップとして、さらに文章力を磨いて、スムーズな解答を心がけてみてくださいね。

  • 2021.10.07 06:53
  • たつじん

お手数をおかけいたしますが、40点満点の点数つきで添削お願いします。

2011 東大

大問1
設問A
(1)c干ばつ d火山災害 e地震災害 f風害
(2) 日本は山地の割合が高く、傾斜地に住んでいる人も多い。アメリカは平野の割合が多く、河川流域や沿岸部に人口が集中。(55字)
(3) 予報や防災対策、医療態勢の充実により重大な災害になりにくくなったため死者は減少。地球温暖化による異常気象の発生や人口増加により災害に弱い地域への人口が増加したため被災者数が増加。(89字)

設問B
(1) 自然堤防。上流から運搬された土砂が堆積した微高地になっており、河川の氾濫による浸水の被害を受けにくいため。(53字)
(2) 扇状地の扇端に位置し、伏流した地下水が地表に湧出し水が得やすく、河川流域より標高が高いため洪水の被害も受けにくい。(57字)
(3) 北は氾濫原であり、大部分は水田として利用され続け、道路が整備されたが変化は少ない。南は扇状地で桑畑に利用されていたが、養蚕業の衰退により現在は果樹園や住宅地、工場に大きく変化。(88字)

大問2
設問A
(1)A 鉄 B銅 C鉛 D水銀
単位でみて1番多いのが鉄 1番少ないのが水銀
利用が増えてそうなのが銅で
利用が変わらなさそうなのが鉛というふうに何となくで考えてしまったのですが、どのように考えれば良かったのでしょうか?

(2) 水銀は毒性が強く、他の金属に代替されるようになった。(26字)

(3) 蓄電池などに消費されたものが再利用されているから。(25字)

設問B
(1) 生産量が少数の発展途上国に偏在し、政情不安なことや工業の発展による国内への優先供給で、価格や供給量が変動しやすい。
(57字)
(2) 非常時にも安定供給ができるよう一定量を国内に備蓄。都市鉱山のように使用済廃棄物から回収し再利用することが進んでいる。
(58字)
設問C
(1)硫黄
↑(2)の語句を見て思いつきました。
(2) 石油や天然ガスの燃焼で生じる硫黄酸化物は大気汚染や酸性雨の原因になる。エネルギー消費量が増加したことや環境への配慮により脱硫技術が発展し、精製の際に回収できる量が増えたから。(87字)

  • 2021.09.30 07:44
  • アマガエル

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