ブログ

では添削いたします。

＞東大　2008年

＞第1問

＞A

＞(1)　a－ウ　b－オ　c－イ　d－エ　e－ア

いいですね。問題ありません。

＞(2)　地形－三角州　自然現象－ハリケーン　
　　　都市－ニューオーリンズ

いいですね。ニューオーリンズは重要な都市です。ミシシッピ川河口の三角州に位置する都市で河港を有します。ぜひ地図帳でもチェックしておきましょう。

＞(3)　乾燥気候下で灌漑農業を行う。ダム建設による肥沃度の供給減や不適切な灌漑による土壌の塩類土化のため、生産性が悪化している。(60字)

こちらもいいですね。完璧な解答です。「ダム建設による肥沃土の供給源」も書き方として問題ないかと思います。本来なら「洪水の減少」という言葉も加えて欲しかったところですが、字数的には厳しかったですね。

生産性については「悪化」より「低下」の方が適切でしょう。

私も書いてみました。ほぼ同じ内容です。

「砂漠気候で降水量が少ない。不適切な灌漑によって塩害が進行。洪水の減少により上流からの天然の肥沃土の供給も減少。（55字）

＞(4)　過剰な耕作によって、農地での土壌侵食・土壌流出が発生している。河川b流域では、植林事業の展開によって土壌の保全を図る。河川c流域では、等高線耕作の展開によって土壌の保全を図る。
(98字)

こちらもいいですね。９０字と長い文字数制限であるため、３つの文によって構成している点もとてもわかりやすいです。

なお、こちらが私の解答例です。こういったことが書ければ合格圏と思いますよ。

「森林伐採による耕地化により土壌侵食、土壌流出が生じ、さらに不適切な灌漑による砂漠化も。ｂ流域では退耕還林政策により植林がなされる。ｃ流域は等高線耕作により土壌流出が防がれる。（87字）」

＞B

＞(1)　ア－日本海流　イ－千島海流　ウ－大陸棚　
　　　エ－排他的経済水域

問題なかったと思います。基本的な問題ですね。

＞(2)　エでは、漁業資源や鉱産資源の独占的な開発が認められる。近年の資源開発技術の進歩で、深海底でも採掘が可能となった。大陸棚の豊富な資源を確保するため、沿岸国が経済水域の拡充を求めた。(89字)

やや内容に整合性がないように思いますよ。「深海底でも採掘が可能」になったことは間違いありませんが、「大陸棚」は「浅海底」ですので、むしろ深海底での採掘が容易になることで、大陸棚の価値は下がりますよね。深海底に関する内容には触れる必要はありません。

大陸棚が２００カイリを越えて外側に広がっている場合でも、その大陸棚において当該国の資源採掘や漁業が可能となる背景について述べることが求められています。

つまりこういったことです。

「エは沿岸国に資源の独占的な開発権を認めるものである。しかし、ウは浅海底であるため開発が比較的容易であり、エを超える範囲であっても沿岸国に開発権を与えた方が効率的である。」（84字）

連続した大陸棚において開発権が与えられることについて、「開発が容易」という説明をしています。意味的には問題ないと思います。

さらに演習を続けましょう。

東大　2008年



第1問


A

(1)　a－ウ　b－オ　c－イ　d－エ　e－ア

(2)　地形－三角州　自然現象－ハリケーン　
　　　都市－ニューオーリンズ

(3)　乾燥気候下で灌漑農業を行う。ダム建設による肥沃度の供給減や不適切な灌漑による土壌の塩類土化のため、生産性が悪化している。(60字)

(4)　過剰な耕作によって、農地での土壌侵食・土壌流出が発生している。河川b流域では、植林事業の展開によって土壌の保全を図る。河川c流域では、等高線耕作の展開によって土壌の保全を図る。
(98字)


B

(1)　ア－日本海流　イ－千島海流　ウ－大陸棚　
　　　エ－排他的経済水域

(2)　エでは、漁業資源や鉱産資源の独占的な開発が認められる。近年の資源開発技術の進歩で、深海底でも採掘が可能となった。大陸棚の豊富な資源を確保するため、沿岸国が経済水域の拡充を求めた。(89字)