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2022.01.27

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コメント欄に、入試問題の大学名と年度、問題番号を書き、それに続けてあなたの解答をペーストしてください。こちらのフォームが他の投稿者によって既に使用されている場合は、他のフォーム(未使用)をご利用ください。投稿後、1週間を目処に添削回答いたします。もし1週間たっても回答がない場合、私が見落としている可能性があります。その際は他のフォームに再投稿していただけますでしょうか。お手数ですが、よろしくお願いいたします。(従来のDMによるお問い合わせは取りやめといたしました。ご理解くださいませ)

コメント

では添削いたします。

>東京大学 2021年度
>第1問
>設問A
>(1)陸では氷河が融けるため、地下資源を採掘できるようになるが、地盤も緩くなり建物が沈む。海では流氷が融けるため、新たな航路が開かれるが、流氷を利用した生態系が崩れる。

いいですね。2つの文に明確に区切られており、わかりやすいですよ。

図1―1を参照すると、「平均気温3℃以上上昇」するエリアは北半球の高緯度地域に限られていますね。シベリアの広い範囲が含まれ、永久凍土層が大きく融解することが予想されます。「地下資源」、「地盤」はまさにその通りですね。あるいは永久凍土層に含まれていたメタンが大気中に発せられ、地球温暖化がさらに助長されることも考えられます。メタンは温室効果ガスの一つです。さらに降水量が増加することから、水によって地盤が大きく侵食されることも予想されます。字数に余裕があれば、これらに言及することもできたでしょう。

海洋については北極海が中心になります。年間を通じて氷に閉ざされている北極海ですが、気温上昇により海氷が融解し、新たな船舶の航路が設けられることが予想されます。さらにホッキョクグマなどの行動範囲が限られてしまうことから、生態系に大きな影響が与えられることも十分に考えられますね。

>(2)減少 – D 増加 – C

減少についてはDが該当しますね。このグラフは地中海性気候のものですが、南ヨーロッパは減少地域となっています。
増加についてはBが該当します。これはムンバイのグラフですね。インド半島西岸であり、増加地域となっています。
Aは熱帯雨林気候です。マレー半島(シンガポール)やコンゴ盆地です。増加でも減少でもありません。アマゾン低地にも熱帯雨林気候はみられますが、やや内陸部です。ブラジル北部が減少地域になっていますが、この範囲には熱帯雨林気候は含まれません。
Cは温暖湿潤気候です。日本やアメリカ合衆国東部ですが、こちらも増加、減少はみられません。

>(3)湿度が下がり乾燥するため、山火事が起きやすくなる。

「山火事」でも構いませんが「森林火災」の方が地理用語っぽくていいかと思いますよ。これ以外に「干ばつ」も挙げられたでしょう。

「干ばつが生じる。湿度の低下で森林火災が大規模化する。」

こういった形でしょうか。

>(4)a – EU b – インド c – ロシア d – 日本

いいですね。1−4のグラフがわかりやすいと思います。aは絶対量でEU。人口および経済規模が大きい地域です。その分だけエネルギー消費も大きいはずです。
bは成長率に注目してインドです。21世紀に入り急激に増加しています。
cは減少していることからロシアです。大国ソ連が1991年に崩壊し、旧式の工場が閉鎖されるなど、工業生産が大幅に落ち、エネルギー消費も減りました。
dは日本です。1960年代に大きな伸びをしていますね。現在は停滞もしくは微増です。

1−5のグラフにも注目してみましょう。

aのEUは、中国、アメリカ合衆国に次ぐエネルギー多消費地域です。cのロシアは天然ガスの消費が多いですね。bのインドは石炭です。dの日本には特徴はありません。

>(5)中国はエネルギー需要が大きいため、自国で採れる石炭を多く使用するが、太陽光発電で排気ガスを減らす政策もある。アメリカは自国のシェールガスを使い、それを補助する政策もある。(85字)

うまいですね。多くの内容を90字の範囲に収めており、感心しました。

「太陽光発電」については例えば「太陽光発電など」をしておくだけでもかなり違ったと思いますよ。中国は太陽光のみでなく多様な再生可能エネルギーの開発に積極的で、風力発電やバイオマスも重要なエネルギー源になっています。また巨大なサンシャダムを有するなど、水力発電量は世界最大です。

さらに「シェール」とは地下の頁岩(けつがん)層のことであり、ここには原油と天然ガスが埋蔵されています。シェールガスに限定されず、シェールオイルも含まれています。天然ガスのみではなく、石油の割合も高くなっていますよね。「シェール層から採掘されるエネルギー」とひとまとめにしてしまっても良かったでしょう。

最後の「それを補助する政策もある」という部分もとてもいいと思います。この一文があるだけで、大きく印象は変わりますね。

「中国は石炭中心だが、環境負荷を軽減するため太陽光発電など再生可能エネルギーの利用が進められる。米国ではシェール層からのエネルギー採掘が進み、石油や天然ガスの割合が高い。」(84字)

例えばこういった形でしょうか。参考にしてくださいね。

>設問B
>(1)図1−6三角州 図1−7エスチュアリー

「エスチュアリー」は周辺の地形が平地です。こちらは周辺が山地ですので「溺れ谷」です。

山地が沈降して形成された入江を「溺れ谷」というのですが、これが連続してみられる海岸が「リアス海岸」です。

チェサピーク湾は深い入江が一つみられるのみです。単独であるので「溺れ谷」となります。繰り返しますが、これがたくさん連続して「ノコギリの歯」のようになっているとリアス海岸なのです。

>(2)前者は、上流から運搬された土砂が堆積することで形成されたが、後者は、海面上昇により海が河谷に入り込んで形成されたから。

いいですね。せっかくですのでもう少しキーワードを加えてみましょう。

「前者は上流から運搬された土砂が河口付近に堆積し形成。後者は海面上昇や土地沈降により海水が河谷に侵入して形成。」(54字)

無駄な部分をカットし、得点になりそうなキーワードを増やすことはテクニックの一つです。

>(3)養殖業。波が穏やかで水深が深いため養殖業に適しているが、過度な海水温上昇により、不適な温度になっている。

これは不正解ですね。赤潮について言及しないといけません。

「養殖業。波が静かな入江で、河川から有機養分の供給がみられる。環境問題は赤潮。生活排水の流入で湾内が富栄養化する。」(56字)

こうした深い入江の場合、河川によって(適度な)有機養分が供給されることも養殖業にとっては有利な条件となります。ただ、その養分が過剰となってしまう(富栄養)ことでプランクトンが異常発生し、水域内の酸素を消費してしまうため、魚介類が死滅してしまいます。

「生活用水→富栄養化→赤潮」といった流れを意識してくださいね。

さらに演習を続けましょう。

  • 2022.02.09 20:08
  • たつじん

東京大学 2021年度
第1問
設問A
(1)陸では氷河が融けるため、地下資源を採掘できるようになるが、地盤も緩くなり建物が沈む。海では流氷が融けるため、新たな航路が開かれるが、流氷を利用した生態系が崩れる。
(2)減少 – D 増加 – C
(3)湿度が下がり乾燥するため、山火事が起きやすくなる。
(4)a – EU b – インド c – ロシア d – 日本
(5)中国はエネルギー需要が大きいため、自国で採れる石炭を多く使用するが、太陽光発電で排気ガスを減らす政策もある。アメリカは自国のシェールガスを使い、それを補助する政策もある。

設問B
(1)図1−6三角州 図1−7エスチュアリー
(2)前者は、上流から運搬された土砂が堆積することで形成されたが、後者は、海面上昇により海が河谷に入り込んで形成されたから。
(3)養殖業。波が穏やかで水深が深いため養殖業に適しているが、過度な海水温上昇により、不適な温度になっている。


よろしくお願いいたします。

  • 2022.02.04 14:29
  • ゆう

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