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2024.12.20
1896
2024年度たつじんオープン添削投稿フォームになります。第42回の分をこちらに投稿してください。
コメント
ドゥーチェさんこんにちは。では添削いたします。
>23 第1問
>設問A
(1)
大航海時代以降植民地獲得を目指す西欧人の大陸間移動増加。(28字)
牛や羊など家畜は新大陸へ。(13字)
新大陸原産の玉蜀黍や馬鈴薯は旧大陸へ。(19字)
いいですね。相互の移動(新大陸から旧大陸へ、旧大陸から新大陸へ)がしっかりと述べられています。
>(2)
ヨーロッパで始まった産業革命以降、化石燃料消費増大。(26字)
石炭燃焼時に生じた炭素の煤や、酸性雨で酸性となった土壌が地層に残存。(34字)
なるほど、酸性土壌についても記述したのですね。論述は加点方式ですから、いろいろなことを書いてしまっていいと思いますよ。基本的な事項(煤について)はしっかり書かれているので、合格圏の回答となっています。
>(3)
冷戦下で米ソの核開発競争が激化。(16字)
核実験により放射性物質飛散。(14字)
こちらもいいですね。なお核実験をしているのは米ソだけではありませんが、「米ソの核開発競争」と国を限定してしまってもとくに問題ないかと思います。
>(5)
廃棄時の焼却でCO2排出、地球温暖化促進。(20字)
自然分解されずMPとなると海洋生物の誤飲も増え海洋生態系に悪影響。海洋汚染も深刻。(40字)
たしかにマイクロプラスティックと書くと字数を使ってしまいますものね。私もわかりましたし、MPと省略しても採点者はわかってくれると思います。
マイクロプラスチックに関する問題は最近教科書で取り上げられるようになった大きなネタですので、是非調べておきましょうね。
>設問B
(2)
米と小麦を各々作付する雨季・乾季始期に(19字)
地力回復・害虫駆除・雑草繁茂抑制のため野焼きを行う。(26字)
前者は麦藁、後者は稲藁を利用。(15字)
なるほど、何を燃やすかについても説明しているのですね。「野焼き」に関する問題は最近いくつか入試で目にしました。こちらもぜひ知識を深めておきましょう(この大問を作った先生は、最近の教科書や入試問題のトレンドに詳しいかたに思います。非常に参考になる大問です)。
>(3)
産業活動盛んな北部大都市で自動車・工場の排ガスや石炭火力発電所の煤煙に含まれる汚染物質が(44字)
夏の南西季節風に運ばれCへ拡大。(16字)
こちらもいいですね。「夏の季節風」としている点が具体的でいいと思いますよ。
>【感想】
A⑴…解説動画視聴前に作成した答案で、私は動物に「ウイルス」、植物に「トウガラシなど香辛料」を挙げました。ウイルスは流石にアウトだと思いますが、トウガラシはどうなのでしょうか。(大航海時代の交易品で真っ先に香辛料が思い浮かんだためです。)
たしかに「ウイルス」もありですね。ヨーロッパ人の持ち込んだウイルスによって免疫のないカリブ海のインディオが死滅しました(そのためアフリカから奴隷が送られました)
香辛料についてはアジア原産のものもあるので(インドのカレーには多くの香辛料が含まれていますね)、そのものずばり「唐辛子」でいいんじゃないでしょうか。新大陸原産の唐辛子が朝鮮半島に伝わり、キムチに辛味が加わるようになりました。
>なお⑴~⑶を、東大志望でない世界史選択の友達に出題してみたところ、見事に全問正解されました!
なるほど、科目横断的な問題だったのかも知れませんね。ただ、逆にいえば「世界史的な観点」で解くことも可能なのでしょうが、だからこそドゥーチェさん独自の「地理的な視点」を加えて回答をつくることも大切だったのではないかと思います。「地理だからこそこういった回答をするのだ」という視点を常に持っておいてくださいね。
>B⑵…予備校が発表している複数の解答例を見たところ、5月と11月をそれぞれ「5月=米の作付期/11月=小麦の作付期」としているものと、「5月=小麦の収穫期/11月=米の収穫期」としているものと大きく2つに分かれていました。もしこの問題が3行論述だとしたら、
米と小麦を各々作付する雨季・乾季始期に(19字)
地力回復・害虫駆除・雑草繁茂抑制のため野焼きを行う。(26字)
比較的乾燥し延焼火災誘発。(13字)
小麦収穫後の前者は麦藁、米収穫後の後者は稲藁など作物残渣を利用。(32字)
のように書けましたが、字数の制限上、妥協せざるを得ませんでした…
たしかに二毛作ですからそれぞれの作物の収穫と作付けは重なるわけですよね。上記しましたが「野焼き」はちょっと気になるキーワードです。理解を深めておきましょう。
- 2025.02.17 11:33
- たつじん
’23 第1問
設問A
(1)
大航海時代以降植民地獲得を目指す西欧人の大陸間移動増加。(28字)
牛や羊など家畜は新大陸へ。(13字)
新大陸原産の玉蜀黍や馬鈴薯は旧大陸へ。(19字)
(2)
ヨーロッパで始まった産業革命以降、化石燃料消費増大。(26字)
石炭燃焼時に生じた炭素の煤や、酸性雨で酸性となった土壌が地層に残存。(34字)
(3)
冷戦下で米ソの核開発競争が激化。(16字)
核実験により放射性物質飛散。(14字)
(5)
廃棄時の焼却でCO2排出、地球温暖化促進。(20字)
自然分解されずMPとなると海洋生物の誤飲も増え海洋生態系に悪影響。海洋汚染も深刻。(40字)
設問B
(2)
米と小麦を各々作付する雨季・乾季始期に(19字)
地力回復・害虫駆除・雑草繁茂抑制のため野焼きを行う。(26字)
前者は麦藁、後者は稲藁を利用。(15字)
(3)
産業活動盛んな北部大都市で自動車・工場の排ガスや石炭火力発電所の煤煙に含まれる汚染物質が(44字)
夏の南西季節風に運ばれCへ拡大。(16字)
【感想】
A⑴…解説動画視聴前に作成した答案で、私は動物に「ウイルス」、植物に「トウガラシなど香辛料」を挙げました。ウイルスは流石にアウトだと思いますが、トウガラシはどうなのでしょうか。(大航海時代の交易品で真っ先に香辛料が思い浮かんだためです。)
なお⑴〜⑶を、東大志望でない世界史選択の友達に出題してみたところ、見事に全問正解されました!
B⑵…予備校が発表している複数の解答例を見たところ、5月と11月をそれぞれ「5月=米の作付期/11月=小麦の作付期」としているものと、「5月=小麦の収穫期/11月=米の収穫期」としているものと大きく2つに分かれていました。もしこの問題が3行論述だとしたら、
米と小麦を各々作付する雨季・乾季始期に(19字)
地力回復・害虫駆除・雑草繁茂抑制のため野焼きを行う。(26字)
比較的乾燥し延焼火災誘発。(13字)
小麦収穫後の前者は麦藁、米収穫後の後者は稲藁など作物残渣を利用。(32字)
のように書けましたが、字数の制限上、妥協せざるを得ませんでした…
今週もよろしくお願いいたします。
- 2024.12.27 12:47
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