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2025.01.10
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2024年度たつじんオープン添削投稿フォームになります。第45回の分をこちらに投稿してください。
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かるがもさんこんにちは。では添削いたします。
>第45回 2022年第2問
設問A
(1)ア州は先端技術産業の発達で早くから人口流入し現在は増加率が停滞。イ州は新規の工業立地で雇用が拡大し人口増加率が高い。
いいですね。アとイの対比が十分に意識されています。アの「早くから」とイの「新規」という時間差(タイムラグ)が本問のポイントだったわけですね。
>(2)ウ州は農村地域の若年層が雇用を求めて流出し住民が高齢化。エ州は温暖な気候のため退職後の移住先として人気で高齢者が増加。
いいですね。ウについてしっかりと「農業」州であることを明示することが大切であり、当然所得水準は低いでしょうから、それを人口流出に結びつけるのも適切です。エについても特殊な事例ですが(人口増加率が高いのに高齢者の割合も高い)ぜひ知っておきましょう。
>(3)失業率の増加による治安の悪化。財政破綻による経済力の低下。
いいですね。いわゆるインナーシティ問題(先進国の大都市における都心部のスラム化)を説明すれば良かったわけです。十分でしょう。他には多くの民族が流入することによっての「地域コミュニティの衰退」も挙げられたかもしれません。
>(4)エ州南側の社会主義国キューバからの亡命者や難民が多い。
いいですね。「南側」ならば「海峡を挟んだ」の方が状況をよく伝えらえたかもしれません。本問は一つの事例を書き切る形であり、シンプルな回答で十分でしょう。
>設問B
(1)アー南部、イー北東部、ウー北部
(2)中西部はサバナ気候でブラジル高原には農地開発による大豆畑が広がる。
北部は熱帯雨林気候でアマゾン盆地には大豆畑のほか、自由貿易地区のマナオスに外国企業が進出し工業化が進んだ。
いいですね。ただ、一つ注意してほしいのですが、北部のアマゾン低地は決して全面が熱帯雨林気候というわけでもないのですよ。内陸部であり、地形や風の影響によって(風向によっては海からの湿った風が吹き込まない時期もあります)雨季と乾季が明瞭なサバナ気候や熱帯モンスーン気候となる地域も広く見られます。ただ、ここでサバナと書いてしまうと中西部と同じになってしまいますので、例えば「熱帯雨林気候もみられ」のように、あくまで一部であるというニュアンスで記述した方がいいでしょう。
実は熱帯雨林気候の地域は限られているのですよ。東南アジアには広くみられますが、コンゴ盆地やアマゾン盆地では意外にその範囲は狭いのです。地図帳で確認しておいてくださいね。
>(3)南東部には大都市があり商工業が発達。
北東部は植民地時代からの大土地所有制が残り貧困層も多く経済レベルが低い。
本問は難しいですよね。なかなか北東部のキャラクターは掴みにくいと思います。北東部の沿岸(レシフェなど)はプランテーション農業地域であり、サトウキビの栽培地域であることを確認しておきましょう(サトウキビは最も基本的なプランテーション作物で、いずれの欧州列強も最初に植民地において経営した農園ではサトウキビが栽培されました。カカオやコーヒーの栽培はその後です)。
一方、南東部のリオとサンパウロの位置はマストです。こちらはしっかり位置を確認。
>(4)農村地域の低所得者層が雇用を求めて都市に流入するが、定職につけずインフォーマルセクターに従事しスラムを形成する。
「定職につけず」はちょっとあいまいですね。インフォーマルセクターも一応仕事と言えるかもしれませんので。。。正確には「失業あるいはインフォーマルセクターに従事する」ということになります。ただそれでは字数的に多くなりすぎるので、たとえば「低賃金のインフォーマルセクター」などのようにするといいと思います。
「インフォーマルセクター」は重要なワードですので、短文長文いずれでも説明できるように練習しておきましょう。政府(行政)が管理できていない非公式部門の仕事です。ゴミ拾いなどが例でしょうか。
>感想:
今回は難しかったです。とくに設問A(1)はフェニックスのあたりを以前(2016年1A)で扱ったのを思い出したところまでは良かったのですが、ヒスパニック率の数値が思わせぶりに見えて、これを使うのか?という思考にハマってしまい、ピンボケ回答になってしまいました。
たしかに難しかったと思います。さすがにフェニックスについて特別な知識が問われるとは思いませんよね。ただ、かるがもさんも指摘するように過去に一回フェニックスは登場しているのですよね。砂漠の中の人工都市であり、シリコンデザートとして知られている都市ですよね。過去問で問われた範囲で構いませんので、最低限の知識だけは積み重ねておきましょうね。
- 2025.02.12 15:55
- たつじん
第45回 2022年第2問
設問A
(1)ア州は先端技術産業の発達で早くから人口流入し現在は増加率が停滞。イ州は新規の工業立地で雇用が拡大し人口増加率が高い。
(2)ウ州は農村地域の若年層が雇用を求めて流出し住民が高齢化。エ州は温暖な気候のため退職後の移住先として人気で高齢者が増加。
(3)失業率の増加による治安の悪化。財政破綻による経済力の低下。
(4)エ州南側の社会主義国キューバからの亡命者や難民が多い。
設問B
(1)アー南部、イー北東部、ウー北部
(2)中西部はサバナ気候でブラジル高原には農地開発による大豆畑が広がる。
北部は熱帯雨林気候でアマゾン盆地には大豆畑のほか、自由貿易地区のマナオスに外国企業が進出し工業化が進んだ。
(3)南東部には大都市があり商工業が発達。
北東部は植民地時代からの大土地所有制が残り貧困層も多く経済レベルが低い。
(4)農村地域の低所得者層が雇用を求めて都市に流入するが、定職につけずインフォーマルセクターに従事しスラムを形成する。
感想:
今回は難しかったです。とくに設問A(1)はフェニックスのあたりを以前(2016年1A)で扱ったのを思い出したところまでは良かったのですが、ヒスパニック率の数値が思わせぶりに見えて、これを使うのか?という思考にハマってしまい、ピンボケ回答になってしまいました。
今回もよろしくお願いします。
- 2025.01.15 19:58
- かるがも
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