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2025.05.29
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2025年度たつじんオープン添削投稿フォームになります。第10回の分をこちらに投稿してください。
コメント
めぐこさんこんにちは。今回もよく書けています。動画の内容を活かし、シンプルに書く練習を積み上げてくださいね。
>設問C(3)で問題文の「そうした差異を生じさせた理由」ですが、ドイツの東西分裂時の影響というのは考えられますでしょうか?ちょっと気になってしまいました。
これは逆なんですよ。むしろ東西分裂の際にもドイツ古来の小国家の名残があり、首都であったはずのベルリンの地位は低かったのです。ベルリンを失ってもそれ以外のドイツ(西ドイツ)は機能していましたからね。
ヨーロッパはそもそも小国乱立の歴史がありました。スウェーデンやオランダのように小さな王国が現在そのまま近代国家となったものもありますが、反対に多くの国がくっついてひとつになったことで「大国」となったものもあります。ドイツがその典型で、プロシアやハノーバー、ザクセン、バイエルンなどの国が一つとなって現代のドイツが形成されました。ナポリやミラノ、教皇領、ベネチアなどがくっついたイタリアも同様です。もともと地域ごとにハンブルク、ベルリン、ミュンヘンなどの都市が拠点となって統一ドイツを形成していたのです。日本ならば戦国時代までの群雄割拠といった状況でしょうか。
その影響もあり、現在でも各地域の独自性が強くなっています。首都かつ人口最大都市であるベルリンでさえ人口は350万ほどでドイツ全体の人口8000万人の5%に達しません。
ドイツがなぜ(日本と異なり)多極分散となるのか、という問題が問われたことがありますが、その理由は「近代まで各地域に分立していた小国家が統一され現在のドイツを形成した」となります。
上述したようにベルリンの地位の低さが、東ドイツの低迷や西ドイツの興隆の一因ともなっているのです。
>昭和生まれの私には「四大工業地帯」が今やほぼ「三大工業地帯」になってしまったことが、中学地理を復習し知って驚きです!
中学地理をしっかり勉強し直しているのですね。適切な対策ですよね。共通テストも東大地理も実は中学の地理までの知識さえあれば8割以上はカバーできるんですよね。
なお日本における「工業地帯」と「工業地域」の違いは、戦前までに成立していた工業地区と戦後(とくに高度経済成長期)に成立した工業地区の違いにあります。北九州も現在の規模はともかくとして、戦前より成立していた工業地区ですので、もちろんれっきとした「工業地帯」です。そもそもの定義が工業出荷額ではなくこういった歴史的経緯なのですから、最新の教科書でも普通に「四大工業地帯」でいいと思うんですけどね(笑)
次回も期待しています。
- 2025.06.05 13:56
- たつじん
2010 第3問 C
(2)東京・名古屋・大阪の工業地帯の周辺に工業地域があり、人口が流入し産業経済が発展した。そこにメガロポリスが形成された。
(3)ドイツは連邦制で州ごとに自治権もあり、都市機能も人口も分散している。日本は中央政府が強い中央主権国家で都市機能が首都に一極集中しており、人口が他の都市に比べ東京に偏っている。
第3問 B
B(1)両港に共通する品目は自動車。両港周辺には自動車メーカーをはじめ各種関連工場が集積し、工業地域を形成している。
(2)イ港では原油や鉄鉱石を輸入して周辺地域に石油化学工業や鉄鋼業が発達。エ港では木材チップや原油を輸入して製紙パルプ業が発達。ともに原料輸入に依存する工業が臨海部に立地している。
たつじん先生こんにちは。いつもありがとうございます。
設問C(3)で問題文の「そうした差異を生じさせた理由」ですが、ドイツの東西分裂時の影響というのは考えられますでしょうか?ちょっと気になってしまいました。
昭和生まれの私には「四大工業地帯」が今やほぼ「三大工業地帯」になってしまったことが、中学地理を復習し知って驚きです!
今週もよろしくお願いしたします。
- 2025.06.03 17:04
- めぐこ
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