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では添削いたします(^^)

＞東大地理2020年度第3問

＞B(1)
＞第二次エネルギー革命により石油が中心に使用されるようになったため、海沿いの地域へ企業が集まった。

「高度経済成長」が絶対的なキーワードになりますね。また「産業構造の変化」とあるのですから、それまでの第１次産業中心の経済構造から、工業や商業といった第２次、第３次産業への変化を念頭におかないといけません。

高度経済成長による商工業の発達により、農村から大都市圏へと人口流動が生じた。臨海部を中心とした重工業の発展もみられた。（59字）

こういった形でしょうか。理由を述べるので、できれば「〜ため」「〜から」などで締めくくりたかったのですが、文字数が足りませんでした。そこはもしかしたら減点ポイントだったかもしれませんね。

とはいえ、このように、三大都市圏を中心とした地域の商工業の発達に注目すれば良かったと思います。

それをふまえていくつか気になる点を。。。

「第二次エネルギー革命」とありますが、これがどうもよくわかりません。世界史のキーワードと思います。地理で登場するのは単に「エネルギー革命」であり、1960年代に主な動力源が石炭から石油に変化したことを指します。

「海沿いの地域」については鉄鋼業や石油化学工業の立地に関することでしょうか。それならば「臨海部」と言った方がいいですね。工場が直接港湾に接し、輸出入に適したかたちとなっています。

このようにちょっとした言葉についても使い方を注意しましょうね。参考にしてください。


＞B(2)
＞阪神淡路大震災を機に大阪圏は人口が減る。また東京圏は高度経済成長期中は地価の上昇により人口が減る。高度経済成長期後は都心回帰により三大都市圏で人口が増える。

阪神淡路大震災とは目の付け所が鋭いと思います。ただ、これは1995年から数年間の限定的な話でしょうし、大勢に影響はないはずです。より具体的にグラフを読み取ってみましょう。

東京圏・・・経済や産業の一極集中により、80年代前半は人口急増。80年代後半は地価上昇の影響などで都心部を中心に人口増加率は低下。
大阪圏・・・産業基盤が弱く、人口が減少。
名古屋県・・・自動車工業を中心とした工業力による経済基盤があるため、人口の落ち込みは大阪圏ほどではない。

こういった内容を60字にまとめることができれば、と思います。もちろん全てを詳細に語ることはできませんから、「東京＝一極集中＝人口増加」を中心に記述すれば良かったでしょう。

なお、最後の「都心回帰」については次の問題（Ｂ（３））で中心的な話題となっていますね。おそらくこちらの問題ではそこまで触れない方が良かったと思いますよ。80年代に限定した内容で問題なかったと思います。

＞B(3)
＞バブル中は地価の上昇により、人口が流出していったが、バブル後は都心回帰で人口が流入した。

バブル期に注目している点は素晴らしいですね。90年代初頭といえば、バブルの終焉ですので、「バブル期」「バブル崩壊後」を比べることは適切です。

本問で問われているのは、「東京圏内部」における人口流動です。80年代までは「東京圏」で人口が増加していたとしても「東京都特別区部」では減少していました。これに対し、90年代後半以降は「東京都特別区部」での人口増加が顕著となり、「東京圏」の人口増加のうちの高い割合を「東京都特別区部」での人口増加が占めるようになりました。

この違いを明確に述べることが求められていますね。

以前は特別区部以外の人口増加が目立ったが以降は特別区部の人口が急増した、バブル後の地価の下落で人口の都心回帰が生じた。（59字）

こういった形でしょうか。参考にしてくださいね。

自分の言葉で書こうとし、オリジナリティがある点が評価できます。これからもさらに自分なりの答案を仕上げるよう努めてくださいね。

東大地理2020年度第3問

B(1)
第二次エネルギー革命により石油が中心に使用されるようになったため、海沿いの地域へ企業が集まった。

B(2)
阪神淡路大震災を機に大阪圏は人口が減る。また東京圏は高度経済成長期中は地価の上昇により人口が減る。
高度経済成長期後は都心回帰により三大都市圏で人口が増える。

B(3)
バブル中は地価の上昇により、人口が流出していったが、バブル後は都心回帰で人口が流入した。