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2021.08.19
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コメント
では添削いたします。
>38 (2007年度 第2問)
>設問A
>(1)A水産物 B肉類 C乳製品 Dいも類
Aはモンゴルなど内陸国で少なく、ノルウェーなど海洋に面した国で多いことから「水産物」、
Bは西欧諸国とモンゴルで多く、インドで少なく「肉類」、
Cはインドで多く「乳製品」、Dはナイジェリアなどアフリカ諸国で多く「いも類」ですね。
>(2)漁業が盛んなノルウェーが他国より高い。内陸国であるモンゴルは著しく低いため。
こちらもいいですね。満点解答に思います。
ただ、「モンゴル=内陸」としているのですから、それと対照させて「ノルウェー=海に面する」程度の説明でも良かったとは思います。
>(3)キャッサバ
>(4)豚肉
ともに正解です。
>(5)中国東部の平野地帯において、チンリン山脈ーホワイ河線より北側は降水量が少なく小麦。南側は降水量が多く温暖なため米。
悪くはないのですが、「チンリン山脈―ホワイ河線」と述べる必要があったのでしょうか。ここはむしろ「年降水量1000ミリ」の等値線として、それより少雨である、あるいは多雨であるという説明の方が「地理」的だと思いませんか?地理的とはもちろん「科学的」という意味です。地名を書き連ねることが地理的とは言えませんよね。
華北で畑作が行われる理由は「チンリン山脈やホワイ河の北にある」からではありませんよね。「年降水量が1000ミリ未満」だからです。華中も同様です。ここで稲作が行われる理由は「年降水量が1000ミリ以上」だからであって、それがたまたま「チンリン山脈とホワイ河の南」にあるからですよね。
例えばこのように書けたはずです。
なお私はこう書いてみました。年降水量1000ミリ、華北、華中などのキーワードを使っています。
「年降水量1000ミリ未満で少雨の華北では小麦。多雨の華中では米、とくに温暖な華南では米の二期作。近年は東北区でも米作。(59字)」
東北区の米作にも言及してみました。4つの地域の農業の違いは以下のようなものです。
・東北区・・・夏の気温は十分に高く(しかし蒸発量が降水量を上回ることはないので、水は足りている)近年は品種改良によって米作地帯となっている。
・華北・・・夏季に乾燥するため米の栽培は困難。冬小麦が中心。北西の内陸側では春小麦。
・華中・・・多雨であり米作。長江沿いの沖積平野。内陸部のスーチョワン盆地では米と小麦の二毛作。
・華南・・・温暖であり、米の二期作。
このような書き方もできます。
「冷涼少雨の東北地方と華北は集約的畑作農業地域として小麦が栽培。温暖多雨の華中と華南は集約的稲作農業地域として米が栽培。(59字)」
こちらはホイットルセー農牧業区分に基づいて記述しています。個人的にはこういった書き方の方が好きなんですけどね。一つのアイデアとして参考してくださいね。あえて1000ミリの等値線には触れていません。
>(6)牛糞を固めて干して燃料として使っている。
いいですね。適切です。
>設問B
>(1)家庭から出た生ゴミなどを示している。
今は無くて、昔はあったものですよね。水洗化されてしまった現在のトイレですが、当時は非水洗の便所が主であり、排泄物は集められ、畑にまく肥料として用いられていました。現在との比較を考えるべきですから。ここは「人間の排泄物の利用」とするべきです。
>(2)昔は田畑で育てた産物を家畜に与え、家畜の糞尿を田畑の肥料としてまいていた。近年、田畑には化学肥料を、家畜には輸入した飼料を与えている。(67字)
本問は90字という字数をいかに使いこなすかも重要なテーマだったと多います。もう少し長文にしてほしかったところです。
前半の文は適切です。ベストだと思います。よく書けています。1935年の図を見ると、「鶏・豚・牛」については「田・畑」から入ってくる矢印があり、これは「飼料作物の栽培、藁、牧草」など表しているのでしょう。家畜から田畑への矢印は排泄物の肥料としての利用ですね。
後半の文をより充実させても良かったと思います。家畜を中心としてみると、まず海外から太い矢印が入っています。外国から飼料を輸入していることがわかります。さらに家畜から「人間」に向かう矢印が太くなっていますね。食生活の変化によって肉の需要が拡大したことを意味しています。また家畜から東京湾に矢印が向いていますが、これは何でしょう?例えば排泄物が処理され海洋へと廃棄されているのではないでしょうか。こういったことも含めて記述すればさらに良かったと思いますよ。
昔は家畜の排泄物は肥料となり田畑の農産物が飼料となった。現在は食生活の変化で肉の需要が拡大し家畜の飼育が増加。飼料は海外からの輸入に依存。田畑は化学肥料が中心で家畜の排泄物は廃棄。(90字)
こういうことですよね。字数制限が長いので、できるだけ多くの内容を詰め込んでみてください。図表をしっかり判読すればそこにヒントはありますよ。
>(3)窒素が増えると海水の富栄養化が起き、プランクトンが大量発生し、海面を覆い、海水内に酸素が溶け込まず、赤潮や青潮が起きる。その結果、魚が死滅する問題。
悪くないのですが。。。
「窒素」がそもそも何なのか、説明した方がいいと思いますよ。なぜ1935年と比べ1990年は窒素の量が8倍になっているのでしょう?これが「生活排水」であることがわかりますかね?人口が増加し、東京湾へと排出される生活排水が増加したわけです。こんなかに窒素が含まれているのですね。
問題そのものは「窒素が増えたらどうなるか」なのですが、図の意図を考えるに、おそらくそれについても触れた方がいいかと。
「人口増加により東京湾に流出する生活排水が急増。湾内の富栄養化によってプランクトンが異常発生し赤潮が発生。魚介類が死滅。」(59字)
青潮に触れた点はとても興味深いとは思うのですが、ここは赤潮にターゲットを絞って、その発生のメカニズムを説明するにとどめています。良かったら参考にしてください。
- 2021.08.29 00:40
- たつじん
38 (2007年度 第2問)
設問A
(1)A水産物 B肉類 C乳製品 Dいも類
(2)漁業が盛んなノルウェーが他国より高い。内陸国であるモンゴルは著しく低いため。
(3)キャッサバ
(4)豚肉
(5)中国東部の平野地帯において、チンリン山脈ーホワイ河線より北側は降水量が少なく小麦。南側は降水量が多く温暖なため米。
(6)牛糞を固めて干して燃料として使っている。
設問B
(1)家庭から出た生ゴミなどを示している。
(2)昔は田畑で育てた産物を家畜に与え、家畜の糞尿を田畑の肥料としてまいていた。近年、田畑には化学肥料を、家畜には輸入した飼料を与えている。
(3)窒素が増えると海水の富栄養化が起き、プランクトンが大量発生し、海面を覆い、海水内に酸素が溶け込まず、赤潮や青潮が起きる。その結果、魚が死滅する問題。
よろしくお願いします。
- 2021.08.26 20:39
- やす
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