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2022.05.12

852

 フォーム851に「お題」を出します(5/13)。翌日(5/14)の朝5時以降、その問題の「解答」をこちらに投稿してください(夜は21時までを厳守してください)。1つのフォームにつき、1人の投稿までです。フォームは852から870まで用意してありますので、定員は19名ということになります。必ず「お名前」の欄に自分の名前(ペンネーム)を入れ投稿してください、そのネームについては年間を通じて同じものを使用してください。翌週末までに添削回答いたします。まずは試験的に始めてみますので、気楽に投稿してくださいね。ただし、投稿資格は「2023年の入試において地理の論述試験を必要とする者」です。共通テストのみの受験生の方は原則として参加は見送っていただいた方がいいかと思います。

 

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861 yamako

では添削いたします。

>設問A
(2)日本は人口密度が高く傾斜地まで居住地が広がる。米国は平野が多く、人口が河川流域や沿岸部に分布する。(50)

いいですね。地形と人口分布が説明されています。

>(3)人口増加により災害に脆弱な地域へ居住が進み、被災する危険性が増えた。一方で、災害予測・防災科学の進展や、医療・救助体制の充実が見られ、人命を救うことが可能になった。(85)

「人命を救うことが可能になった」という表現はいいですね。とてもわかりやすいですよ。

>設問B
(1)河川に近く水を得やすい立地である上、周囲の低湿な氾濫原よりもわずかに高く、水害による浸水被害を得にくいから。(55)

これは「自然堤防」という言葉が欲しかったところですね。他は満点です。「わずかに高く」という表現も適切です。

>(2)扇状地の扇端であり、伏流した地下水が湧き出る場所に位置する。氾濫原よりも標高が高く、洪水を避けやすい。(51)

こちらもいいですね。「氾濫原よりも標高が高く」という表現がわかりやすいです。

>今週もよろしくおねがいします。
原因と結果の順番を的確に表現することが今後の自分の課題だと思っています。
地理だけでなく、現代文や英語でもその傾向があります。
しっかりと直していきます。

Yamakoさんの場合、地理の「知識がありすぎる」ことが逆に問題なのだと思いますよ。知識の多さが自分の強みだと知っているので、その知識を「披露」したくなってしまうのです。しかし、その知識の披露が時として「場違い」になってしまうのです。地理は(残念ながら)知識の量を問う科目ではなく、その点が歴史科目とは決定的に違います。書くべき内容を絞って、その範囲内で確実に「回答」するべきなんですよ。

今回の設問A(2)やB(2)など、とてもうまい文章だったと思いますよ。これらの文章、決して無理していろいろなことが詰め込まれているわけではありませんよね。簡単な内容が確実に記述されています。こういった書き方を認識していくべきですよ。

今回はとても良かったと思います。少しずつコツをつかんでいきましょう。



2011 1a2

解答例

「日本には急峻な山地が多く山麓の急斜面に近接して居住する人も多い。米国は平原が広く大河川の沿岸に多くの人が居住する。」(57字)

問題文では「アメリカ合衆国」となっていますが、これではさすがに字数を大きく消費してしまうので、こちらでは「米国」としています。

水害が多い理由として、海岸や平野部でも間違いないのですが、「大河川」が多く、これに沿って多くの人が住んでいることが最大のポイントですね。


2011 1a3

解答例

「死者数が減少した理由。かつてより救援活動が活発に行われ、医療体制も整ったから。被災者数が増加した理由。低地や山間部など災害に弱い地域へと居住地が拡大したから。(79字)」

シンプルな文章にしています。無理矢理いろいろなことを詰め込もうとせず、当たり前のことを書きました。

「医療の発達、救援活動の拡充、防災意識の高まり、避難が迅速に行わるなどの理由で死者が減少した。山地斜面や海岸沿いの低地など災害に弱い地域に住む人が増え、被災者が増加した。(84字)」

本問は思考問題としてよくできていたと思います。問題文をしっかり解読(この解読という作業を怠っている受験生は多いですよ。思い込みで問題を解いてはいけません)すれば、常識の範囲で回答を導くことは必ずできます。

自然環境の悪化とは例えば地球温暖化による熱帯低気圧の大規模化などあてはまると思うのですが、これが「被災者数の増加」のみならず「死亡者数の増加」にも関連することですよね。ですので、私の解答ではこちらの内容については外しています。


2011 1b1

解答例

「自然堤防。河川沿いに砂礫が堆積し形成された微高地。周囲より高燥であり水害が防がれるため、古い時代より集落が自然発生した。」(60字)

いかがでしょうか。集落の成立まで述べてみました。

「砂礫」は単に「土砂」でもいいと思います。目の粗いこと(つまり水捌けのよいこと)を強調しました。「微高地」は自然堤防の特徴を示す際の必須ワードですね。さらに「高燥」も便利な言葉です。後背湿地(自然堤防の周辺の低地ですね)が低湿であるのに対し、その反対です。このような反対語の組み合わせもたくさんストックしておくと便利ですよ。そして「自然発生」も、「計画的」な集落の反対語となり、これも便利ワード。水が得にくいところでは水が得やすいところに(扇状地における扇端など)、水が得やすい(水害の危険がある)ところでは水害を避けるところに(氾濫原における自然堤防上など)にしゅうらくは「自然発生」します。一方、「計画」的な集落は条里集落、新田集落、屯田兵村ですね。


2011 1b2

解答例

「扇状地の扇端に自然発生した集落である。地下水が湧き出し水利がいい。氾濫原より高所にあり、洪水の危険は少ない。」(54字)

こんな感じでしょうか。ここも「自然発生」という言葉を使ってみました。「高燥」も使ってみてもよかったかもしれませんね(「氾濫原より高燥な地形であり」のように)。

これなら十分に正確な意図が伝わると思いませんか。書くべき内容は難しくありませんが、意図を正確に伝えるためにちょっとした工夫が必要な問題でしたね。

土地利用について言及する必要はなかったので、米作に関する記述は省いています。


まず「扇端。」と言い切ってから始めるパターンです。使用語句に「扇状地」とありますので、「扇状地の末端」あるいは「扇状地の扇端」とした方が良さそうですが。

「扇状地の末端。扇央で伏流した地下水が湧水となり水が得やすい。氾濫原の低地に比べやや高い地形となっており浸水が防がれる。」(59字)

こんな感じでしょうか。「湧水」という言葉を用い、さらに「氾濫原の低地」との比較を含めていますが、とくに不要かも知れません。

「氾濫原」については「後背湿地」の方が良かったかも知れません。「氾濫原」は小地形で、「後背湿地」は微地形です。氾濫原の中に後背湿地と呼ばれる地形が存在するわけですね。

私は「浸水が防がれる」としましたが、もちろんここは「洪水被害が小さい」と同じ意味で用いています。




  • 2022.05.18 19:14
  • たつじん

設問A
(2)日本は人口密度が高く傾斜地まで居住地が広がる。米国は平野が多く、人口が河川流域や沿岸部に分布する。(50)
(3)人口増加により災害に脆弱な地域へ居住が進み、被災する危険性が増えた。一方で、災害予測・防災科学の進展や、医療・救助体制の充実が見られ、人命を救うことが可能になった。(85)
設問B
(1)河川に近く水を得やすい立地である上、周囲の低湿な氾濫原よりもわずかに高く、水害による浸水被害を得にくいから。(55)
(2)扇状地の扇端であり、伏流した地下水が湧き出る場所に位置する。氾濫原よりも標高が高く、洪水を避けやすい。(51)

今週もよろしくおねがいします。
原因と結果の順番を的確に表現することが今後の自分の
課題だと思っています。
地理だけでなく、現代文や英語でもその傾向があります。
しっかりと直していきます。

  • 2022.05.14 16:16
  • yamako

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