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2025.08.01
2227
2025年度たつじんオープン添削投稿フォームになります。第19回の分をこちらに投稿してください。
コメント
めぐこさんこんにちは。では添削いたします。
>2007年 第二問 設問B
B(1)排泄物や生ゴミを肥料として使用していたもの。
シンプルな問題でしたね。問題ありません。
>(2)35年はわら等を飼料とし糞尿を肥料として田畑に使用し、農地と家畜間に窒素の循環があった。90年には飼料や肥料は外部からの購入になり糞尿は東京湾に流され、窒素の循環はみられない。
こちらいいですね。二つの文が並列され、いずれも「循環」をキーワードとしています。「窒素の循環があった」「窒素の循環はみられない」という結び方はとてもいいと思いました。
>(3)流された排水の多量の有機物によって東京湾が富栄養化し赤潮等が発生。魚介類が死滅し、水産業に被害を与えた。
赤潮に関する話題は因果関係を明確にすることが大切です。「富栄養」の後に「プランクトンの異常発生」にも触れ「酸素減少」まで述べると、その後の「魚介類の死滅」へとキレイにつながります。
>オプション設問A
(2)臨海国のノルウェーが多く、内陸国のモンゴルが少ないため。
「臨海」ではなく「沿岸」の方がいいですね。臨海は港湾に接するという意味で工業用語です。自然地理に関する内容ならば「海に近い」ということで「沿岸」の方がいいですね。
>(5)淮河と秦嶺山脈を結ぶ線を境に、冷涼小雨な華北平原で小麦の栽培がされ、温暖多雨な南側や東北地方の一部で米が栽培されている。
本問は短い中にどれほどのキーワードを詰め込むことができるかという問題でしたよね。いろいろな書き方が考えられ、もちろんこちらの回答で合格圏です。
ただ、厳密には華北で稲作ができないのは「少雨(さらに夏季の高温で乾燥となる)」であり「冷涼」ではありません。むしろ夏は暑くなります。同様に華中で稲作が可能な理由は「温暖」ではなく「多雨」です。(もっとも、果南で二期作ができる理由となると年間を通じて気温が高い(春先や秋も気温が高いので稲作が可能)ことが理由となるのですが)
>(6)乾燥させて家庭用燃料にしたり壁材や建築材に使用される。
こちらもシンプルな回答ですね。問題ありません。
>先週の問題文などの記号を解答に含めるかどうか、私自身も「入れなくてもいいかも。。。」と迷っていたのでアドバイスありがとうございます!
いろいろ書き方を試してみてくださいね。「文章を書く」というと国語力が問われるような気がしますが、実はそうではなくいわゆる「報連相」を意識してみるといいと思います。会社の上司に提出する報告書をイメージしてみてください。最低限必要なことを箇条書きで書き並べて、誤解のない正確な報告書をつくるのです。
>今回のA(5)は東北地方の記述が無理がある気もしますが、このまま提出します。
とてもいいと思いますよ。おそらく問題意図としては「少雨の北部で小麦、多雨の南部で米」だけなのでしょうが、これって中学地理でも問われる内容であり正直なところ大学入試の問題としてはレベルが低いなと思います(もっとも、こういった「レベルの低い」問題が登場するのが東大地理でもあるのですが)。
近年の中国農業最大の特徴としては東北地方の稲作の普及があります。ヘイロンチャン省は国内有数の米どころになっています。人口が少なく大規模な商業的栽培が行われます。夏の気温が暑くなりすぎず蒸発量が少ないため「乾燥」にならないんですよね(北京など華北は夏は酷暑となり蒸発量が多いことから「乾季」となります。米の栽培は不可能です)。品種改良によって寒さに強い品種が開発されたらむしろ東北地方は米の栽培に適したエリアとなります。
こういった「新しめ」のネタを知っていることも十分なアピールポイントになるかと思います。東大地理はおそらく加点方式で採点しているはずです。ネタを多く入れることで得点獲得の機会が増えますね。
>私の出身は日本で2番目の大きさの湖のすぐ近くなのですが、小学生当時はアオコ全盛期(80年代)だったのですごい臭かったのを憶えています(苦笑)お風呂の水も塩素の匂いがほんのりしてた気がします。
そうだったのですか!まさに富栄養ですよね。「お味噌汁をそのまま流すと魚が死ぬ」なんて昔はよく言ったものですが、こうした「生活排水」が環境に与える影響は理解しないといけませんよね。よかったらCOD(化学的酸素要求量)やBOD(生物化学的酸素要求量)についても調べておいてくださいね。
それにしても最近はドブ川も減り、人々の居住近くでも川や池の水がキレイになったと思いますよ。都市問題の項目で「都心部は居住環境の悪化で人口減少」という話題が出てきますが、あくまで1980年台までの話ですよね。近年は都心部が整備され緑も多くなっています。21世紀のトレンドは「人口の都心回帰」ですが、都心具こそ人の住むエリアとしては環境も含め好条件だったりしますよね。こうした「都心部の暮らしやすさ」は高度人材や技術者を集めやすい条件ともなり、ICT産業が都市立地になる背景になっていますよね。「住みやすい大都市圏。住みにくい地方圏」という図式はさらに強化されるように思いますよ。
次回も期待しています。
- 2025.08.11 16:26
- たつじん
2007年 第二問 設問B
B(1)排泄物や生ゴミを肥料として使用していたもの。
(2)35年はわら等を飼料とし糞尿を肥料として田畑に使用し、農地と家畜間に窒素の循環があった。90年には飼料や肥料は外部からの購入になり糞尿は東京湾に流され、窒素の循環はみられない。
(3)流された排水の多量の有機物によって東京湾が富栄養化し赤潮等が発生。魚介類が死滅し、水産業に被害を与えた。
オプション設問A
(2)臨海国のノルウェーが多く、内陸国のモンゴルが少ないため。
(5)淮河と秦嶺山脈を結ぶ線を境に、冷涼小雨な華北平原で小麦の栽培がされ、温暖多雨な南側や東北地方の一部で米が栽培されている。
(6)乾燥させて家庭用燃料にしたり壁材や建築材に使用される。
たつじん先生こんにちは。いつもありがとうございます。
先週の問題文などの記号を解答に含めるかどうか、私自身も「入れなくてもいいかも。。。」と迷っていたのでアドバイスありがとうございます!
今回のA(5)は東北地方の記述が無理がある気もしますが、このまま提出します。
私の出身は日本で2番目の大きさの湖のすぐ近くなのですが、小学生当時はアオコ全盛期(80年代)だったのですごい臭かったのを憶えています(苦笑)
お風呂の水も塩素の匂いがほんのりしてた気がします。
今週もよろしくお願いいたします。
- 2025.08.04 17:54
- めぐこ
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