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2025.08.07
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2025年度たつじんオープン添削投稿フォームになります。第20回の分をこちらに投稿してください。
コメント
コロコロさんこんにちは。では添削いたします。
>設問A
(1)aー中国,bーインドネシア,cータイ,dーアメリカ合衆国
いいですね。統計問題は確実に!
>(2)ドイモイで市場経済を導入し農家の生産意欲が、緑の革命で土地生産性がそれぞれ向上し生産量が増加。政府が輸出目的の稲作に注力。
前半と後半の文の長さのバランスが悪いのがちょっと気になりますが、内容的には全く問題ありませんね。キーワードもきちんと挙げられています。
>(3)食糧管理制度による保護や農業技術の発展による増産によって米が余った。一方で食の欧米化によって米の消費量が減少した。
「米が余った」のは最後の結論ですよね。まず「増えた」ことを述べ、さらに「減った」ことを述べ、両者のバランスによって「あまった」わけです。
「食糧管理制度による保護や農業技術の発展により米が増産された。一方で食の欧米化によって消費量が減少し、米余りとなった」
こういった形でしょうか。
>設問B
(1)農業の高齢化と兼業化の進行で定年後の高齢者が零細的に自給的に行うなど農業の形が多角化して、専兼業別の分類では先述のような農家が専業農家に分類されるなど農業の実態と離れてしまうから。
なるほど、「多角化」は賢い表現ですよね。具体的な事例を挙げればキリがないので、「農業の形が多角化して」でひとまとめにしてしまうのは上手い方法だと感心しました。ただ、一つの文の中に「など」が複数含まれてしまい、文章としてはスムーズでない箇所もあります。
こちらにように直してみてはどうでしょう。まず「高齢化」は不要ですよね。高齢化自体が専業化と兼業化の違いを産んだわけではありません。高齢化は間接的な要因に過ぎません。定年後の高齢者が零細的に自給的な農業を行うケースが増えたことが直接的な要因です。さらに「兼業化の進行」も問題ありませんよね。兼業化が進行したことは「多角化」ではありません。単なる建業農家が増えただけです。ここはもっとターゲットを絞りましょうよ。
「定年後の高齢者が零細的に自給的に行う事例が増えるなど農業の形が多角化。従来の専兼業別の分類では農業経営の形が正しく反映されないなど実際と離れてしまう。」
なんでもかんでも言葉を詰め込むのではなく、自分がわかることだけを確実に文章化してみてはどうですか?せっかく「理解している」のですから、そのことをしっかりアピールしてください。このままでは適当に言葉をつなげているだけの印象になってしまいますよ。
>(2)稲作は機械化が容易である上に、農作業の繁忙期が短く、その合間に他の職を行う余裕ができ副業化しやすいから。
こちらは十分に理解している様子が伝わってきます。ただ、後半の文が生きていないんですよね。これ、後半も同じ内容を繰り返しているだけなので「1トピック」になってしまっているのです。
膨らみのある論述回答をつくるためには複数の視点からの考察が必要です。コロコロさんの回答は「兼業化できる」ということしか説明していないのですよ。「兼業化しないといけない」状況も説明してください。「できる(CAN)」「しないといけない(MUST)」の二つの観点です。
「稲作は機械化が容易である上に、農作業の繁忙期が短く兼業化しやすい。一方で収益性が低く兼業化の必要がある。」
こういった形なのです。東大に限らず論述問題で十分に字数を消費しつつ内容の濃い回答をつくるにはこのような複数の視点が必要なのです。毎回言っていますが、「60字=2トピック=2文」に徹底的にこだわってみてはどうでしょう?
1文で言い切ってしまっているのでどうしても1トピックになりがちで、内容も薄くなってしまうのです。その一方で「1文=60字」という十分な字数が与えられてしまうため、内容の定まらない文になっているところもあります。
とにかく短文にこだわってみたらどうでしょう?「論述=文章」という意識がどうしても消えない人っているんですよ。論述とはいえ、結局のところ用語を答えれば十分に得点ができることは東大の問題を通じてコロコロさんは理解できていると思います。作文やエッセイではなく、あくまで「報告書」や「会議資料」を作るイメージです。ときには箇条書きや体言止めなども利用してください。論述だからこそ「あえて文章にこだわらない」練習をしておくといずれの大学にも応用でき汎用性が高いですよ。
次回も期待しています。
- 2025.08.17 17:17
- たつじん
設問A
(1)aー中国,bーインドネシア,cータイ,dーアメリカ合衆国
(2)ドイモイで市場経済を導入し農家の生産意欲が、緑の革命で土地生産性がそれぞれ向上し生産量が増加。政府が輸出目的の稲作に注力。
(3)食糧管理制度による保護や農業技術の発展による増産によって米が余った。一方で食の欧米化によって米の消費量が減少した。
設問B
(1)農業の高齢化と兼業化の進行で定年後の高齢者が零細的に自給的に行うなど農業の形が多角化して、専兼業別の分類では先述のような農家が専業農家に分類されるなど農業の実態と離れてしまうから。
(2)稲作は機械化が容易である上に、農作業の繁忙期が短く、その合間に他の職を行う余裕ができ副業化しやすいから。
- 2025.08.14 12:12
- コロコロ
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