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2025.10.02
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2025年度たつじんオープン添削投稿フォームになります。第28回の分をこちらに投稿してください。
コメント
あぼさんこんにちは。では添削いたします。
>2004年第1問
A
(5)域内の関税を撤廃し、自由貿易を行っている。域内で国境間の移
動の自由化やユーロでの通貨統合によって市場の統合化を推進し、
国際分業を行う。共通農業政策で農民の収入の安定化に努める。
なるほど、「市場の統合化」や「国際分業」などキーワードが十分に使えていますね。とてもいいと思います。
やや字数に余裕があるような気がするので、説明を厚くする部分を作ってもよかったかもしれませんね。
具体的には共通農業政策について、現状の回答では何を実施したのか示されていません。
最後の文を「価格保証や輸入課徴金など共通農業政策の実施。」という書き方で締めてしまうのもひとつのアイデアでした。
>B
(1)前者は安価な土地と労働力を活かして外国資本を導入した組み立
て工業によって生産した製品を輸出している。後者は関税が撤廃さ
れているEU域内で自由貿易による国際分業を行っている。
いいですね。東大はアジア地区の経済が頻出ですので、東南アジアに問われた際はスムーズに回答を作れるようにしておきましょうね。
>(2)安価な土地と労働力を背景に外国企業が多く進出している。マキ
ラドーラゾーンは税制面で外国企業を優遇する輸出加工区である。
本問は「マキラドーラゾーン」という言葉を用いるか否かで回答に対する姿勢がはっきりと分かれる問題でしたね。こちらのようにマキラドーラについて詳細に説明するという形で十分だと思いますよ。一般の輸出加工区について説明しつつ、米国とメキシコの関係にも言及するという形もありました。
>(3)東部は統一前に社会主義体制であったので資本主義の西部との格差が大きい。高い賃金を求めて西部へ人々が多く流出している。
こちら理想的な回答ですね。前半で現象を述べ、後半でそれに理由づけしています。因果関係を強調した見事な2トピックになっています。
今回は一部表現が難しいものがありましたが、内容面は確実に押さえておきたいものでした。
>グローバル化による国際分業を推進するのかあるいは国内産業を重視するのかということは議論を生む興味深い問題です。
あぼさん鋭い観点ですね。受験生レベルでこういった問題に着目できる点でレベルの高さを感じます。私など高校時代はこのような社会経済問題に関心持てませんでしたよ。
地理はリベラルな開放主義ですので、あまりにも保守的な閉鎖主義は回答には反映させない方がいいかとは思います。とはいえ、思想は自由ですので、あぼさんも大学に入ったらいろいろな意見に触れ、自分の考えを深めてくださいね。
次回も期待しています。
- 2025.10.09 12:17
- たつじん
2004年第1問
A
(5)域内の関税を撤廃し、自由貿易を行っている。域内で国境間の移
動の自由化やユーロでの通貨統合によって市場の統合化を推進し、
国際分業を行う。共通農業政策で農民の収入の安定化に努める。
B
(1)前者は安価な土地と労働力を活かして外国資本を導入した組み立
て工業によって生産した製品を輸出している。後者は関税が撤廃さ
れているEU域内で自由貿易による国際分業を行っている。
(2)安価な土地と労働力を背景に外国企業が多く進出している。マキ
ラドーラゾーンは税制面で外国企業を優遇する輸出加工区である。
(3)東部は統一前に社会主義体制であったので資本主義の西部との格差が大きい。高い賃金を求めて西部へ人々が多く流出している。
今回は一部表現が難しいものがありましたが、内容面は確実に押さえておきたいものでした。グローバル化による国際分業を推進するのかあるいは国内産業を重視するのかということは議論を生む興味深い問題です。今週もよろしくお願いします。
- 2025.10.08 06:41
- アボガド浪
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