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2025.10.17

2294

  2025年度たつじんオープン添削投稿フォームになります。第30回の分をこちらに投稿してください。

ハンドルネームは毎回固定にしてください。金曜日にお題発表し、翌週の木曜までに解答を投稿してください。夜は21時までを厳守です(21時を過ぎた分については添削しません)。遅くなってしまう場合は翌日の朝5時以降に投稿してください。
人数が増えるかもしれないので添削は簡易になります。ご了解ください。その代わり、みなさんの質問には答えますので、解答の後に「質問」がある場合はそれを添えてください。
対象は東大志望生以外でも構いません(ただし論述が問われる大学に限る)。東大以外の場合は志望校も書いておいてくださいね。参加資格は「最後まで投稿を継続すること」、この一点です。勉強を積み重ねていきましょう。
なお私はコメント数が奇数か偶数かで未回答・回答済みを確認しています。みなさんの投稿が終わった段階でコメント数が奇数になるようにしてください。基本的には1つの投稿だけになると思いますのでコメント数は「1」になるはずです。万が一、投稿を2回してしまった場合には(その場合にはコメント数は「2」となりますが)空コメントを一つ投稿し「3」としておいてください。「2」のままだと「回答済み」と勘違いしてしまうことになります。お手数ですがご注意くださいませ。

コメント


あずきさんこんにちは。では添削いたします。

>2003-3A
(3) 水を大量消費する素材型の重化学工業から知識集約型へ産業構造が転換した。汚れが許容される工業用水は循環利用が進んだ。

なるほど、後半がおもしろいですね。たしかに循環利用は衛生面では問題がありますからね。「汚れが許容される」とはかなり考えた表現なのではないでしょうか。興味深いと思います。

>2003-3B
(1) オイルショック以来優れた燃費が買われ好調だった。しかしアメリカ合衆国との間に貿易摩擦が生じ、さらに85年以降円高によって国際競争力を失ったことで輸出を控え現地生産に移行した。

こちらもいいですね。「優れた燃費」も「低燃費」で十分でしたが、こちらも表現を工夫していますね。「円高」は地理では重要ワードではないので、詳しく書きすぎないのがコツですね(プラザ合意まで書く必要はありません。プラザ合意は教科書には登場しないワードです)。

本来なら「円高」より「経済成長による賃金上昇→国際競争力を失う」という流れですが、今回は字数的に厳しかったですね。今後はこういった理論展開も考えてみてくださいね。

>(2) 賃金水準の上昇や円高により輸出が不利になったため、国内生産が減少した。一方ASEAN諸国の経済成長により、低賃金労働力をいかした海外生産や、国内の需要を補う逆輸入が進んだ。

まさにこちらでは「円高や賃金上昇」となっていますね。こちらも同じく「国際競争力の低下」ですよね。

「国内生産の減少」と「海外生産の増加」という2トピック構成は適切に思いますよ。
「逆輸入」という言い方は正式なものではありませんが、こうした使い方はとくに問題ないと思います。


>B(1)(2) は変化の理由を要求しているのですが、「変化のきっかけ」と異なって、答案の区切りが分かるようにするために結局変化じたいを説明する必要に迫られる点で実はあたらしい問題だと思いました。内容こそ現在の受験地理をかたちづくる「基本例題」ですけれど。

なるほど、興味深い分析ですね。本問はたしかに「新しい」かたちと思います(もっとも、出題年次は2003年ですから新しいわけでもないのですが・笑)。本問はユニークは出題であり、要するに「いかにキーワードを並べるか」という問題でしたね。

(1)ならば「オイルショック」「貿易摩擦」「アメリカ合衆国」がマストワードで、これに「円高」や「市場(アメリカ合衆国の市場)」を使うことができます。「海外生産」についてはここでは使わず、「現地生産」を使った方がいいですよね。
(2)ならば「ASEAN」「海外生産」「労働力」がマストワードであり、もちろん「円高」を使っても構いません。(「市場」については「日本市場向けに輸出」とも書けますが、字数的に余裕がなければ無理に書く必要はなかったと思います)

問題において「何が問われているか」「何を書いたら点になるのか」を考えることは回答への第一歩ですね。出題パターンを分析することは大切ですね。

>先週のコメントの言いあてるところを今週になって実感しました。というのは、B(2) に対する僕の当初の答案は「カラーテレビの普及率が頭打ちになった」という内容を含んでいたのですが、これはまさにカラーテレビと 1990 年という時代からなんとなく妄想したものであって、注意深く観察すると輸入額の増大にむしろ反する主張だったからです。

あずきさんはまず「書きたいこと」が真っ先に頭に浮かぶのでしょうね。それに沿って肉付けしながら回答をつくっていくのが王道のパターンなのでしょう。もちろんその書き方で構わないのですが、受験は自分の可能性を広げる機会でもあります。いろいろな「書き方」に挑戦して、自分の世界を広げましょう。

それにしてもあずきさん文章がうまいですね。最初に「結論」を言い切り、そこには感情も乗せています(「実感します」といった箇所です)。状況がよく伝わってきます。

私が大学の採点者ならば、こういった論理的な思考ができる人(そして論理的な文章を書くことができる人)にはぜひお会いしてみたいと思いますよ。いつも思うことなのですが、大学側は論述問題を課すことによって、その内容の正誤ではなく、各人が有する論理的な思考能力(いわゆる「地頭(じあたま)」に近い概念でしょうか)を問うているような気がします。

こういっては私大志望者に申し訳ありませんが、3教科だけで乗り切れる私大入試では人間のポテンシャルは判断できないのではないでしょうか。全ての教科のウエイトが高い国公立入試だからこそその人間の秘める可能性を読み取ることができるように思います。あずきさんももちろん文系生徒として受験勉強を進めているわけですが、本筋と関係ない科目(数学や理科、そして地理も含まれます)だからこそ力を入れて取り組み、自分の可能性の幅を広げてくださいね(おっと、私大志望者にはこの私見はオフレコで。決してディスっているわけではありません・笑)

>自分の(整理されてこそいないが概念どうしの相性が厳密に記憶されてはいる)抽斗を適切に開けるということこそが受験生目線の地理論述であり、ここ最近の「なんとなく、こういうことかな、あっ当たった、外れた」という状況や、正誤に対するそこでの無力感は、この点を失念していたことで説明できる気がしました。

そうなのですよ。私は「論理の鎖」という言葉をよく使っているのですが、これは人間の思考において「点」よりも「線」が大事であり、とくにその線は弱々しい「糸」ではなく太く強靭な「鉄鎖」であるべきだと思っているのです。

点は「事実」でありみなさんが「知識」として有していることです。それに対し、「線」はそれらの知識を結ぶものです。一問一答式の問題では知識の寡多が求められ、線の部分は理解する必要はありません(クイズのようなものです。子供さんがポケモンの名前を覚えるようなものです・笑)。それに対し大学入試で問われるのは「線」の方であり、それは理論や論理性といったものです。この線は重要であるからこそ細くて弱い「糸」のようなものではなく、強靭で逞しい「鉄鎖」であるべきなのです。

「点」である知識より「線」である理論を重視してください。そしてそれは鎖のように堅牢なのです。逆に知識がなくともその「鎖」を辿ることで一つの真理に辿り着くことができるかと思います。知識の習得の際には常に因果関係を明確にし、理論的な裏付けを重んじてください。それでこそ知性が養われ、大学での勉強に役立つと思いますよ。

次回も期待しています。

  • 2025.10.20 15:17
  • たつじん

2003-3A
(3) 水を大量消費する素材型の重化学工業から知識集約型へ産業構造が転換した。汚れが許容される工業用水は循環利用が進んだ。
2003-3B
(1) オイルショック以来優れた燃費が買われ好調だった。しかしアメリカ合衆国との間に貿易摩擦が生じ、さらに85年以降円高によって国際競争力を失ったことで輸出を控え現地生産に移行した。
(2) 賃金水準の上昇や円高により輸出が不利になったため、国内生産が減少した。一方ASEAN諸国の経済成長により、低賃金労働力をいかした海外生産や、国内の需要を補う逆輸入が進んだ。

B(1)(2) は変化の理由を要求しているのですが、「変化のきっかけ」と異なって、答案の区切りが分かるようにするために結局変化じたいを説明する必要に迫られる点で実はあたらしい問題だと思いました。内容こそ現在の受験地理をかたちづくる「基本例題」ですけれど。

先週のコメントの言いあてるところを今週になって実感しました。というのは、B(2) に対する僕の当初の答案は「カラーテレビの普及率が頭打ちになった」という内容を含んでいたのですが、これはまさにカラーテレビと 1990 年という時代からなんとなく妄想したものであって、注意深く観察すると輸入額の増大にむしろ反する主張だったからです。
自分の(整理されてこそいないが概念どうしの相性が厳密に記憶されてはいる)抽斗を適切に開けるということこそが受験生目線の地理論述であり、ここ最近の「なんとなく、こういうことかな、あっ当たった、外れた」という状況や、正誤に対するそこでの無力感は、この点を失念していたことで説明できる気がしました。

  • 2025.10.18 15:58
  • あずきバー

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