ブログ

2021.08.10

463

すでにお申し込みされている添削メンバーの方のみ投稿ください(メンバー募集は4月で終わっています。追加募集の予定はありません)。最低、月に1回の投稿がノルマです。これが無き場合は登録取り消しになりますので、ご注意ください。

コメント欄に、入試問題の大学名と年度、問題番号を書き、それに続けてあなたの解答をペーストしてください。こちらのフォームが他の投稿者によって既に使用されている場合は、他のフォーム(未使用)をご利用ください。投稿後、1週間を目処に添削回答いたします。もし1週間たっても回答がない場合、私が見落としている可能性があります。その際は他のフォームに再投稿していただけますでしょうか。お手数ですが、よろしくお願いいたします。(従来のDMによるお問い合わせは取りやめといたしました。ご理解くださいませ)

コメント


では添削いたします。

期限(一週間)が過ぎてしまい申し訳ありません。すでに添削は済ませていたのですが、アップするのを忘れていました。ご容赦いただければと思います。

>2018年度 第三問

>設問A
>(1)A-沖縄 B-東京 C-埼玉 D-福岡

こういったグラフは現在の値から考えるのがコツです。現在の日本で特に人口増加率の高い県は東京都と沖縄県ですので、AとBのいずれかがこれに該当します。

東京都の場合は高度経済成長期からバブル期にかけて、地価の高騰などで人口(常住人口)が郊外へと流出しました。このため、人口増加率は低い値(もしくはマイナス)となっています。2000年代以降は再開発による住宅開発によって都心への人口回帰が生じ、人口増加率が上がりました。Bが東京都ですね。

一方、Aが沖縄県となります。こちらは一定の高い人口増加率をキープしています。沖縄県の人口増加は自然増加によるものですね(経済レベルが低い地域ですので、社会増加はマイナスとなりますが、それをはるかに上回る自然増加率の高さなのです)。沖縄県の自然増加率が高い主な理由は、戦争による当時の若い世代の死亡ですね。今なら高齢者となっているはずのこの世代が大きく欠けており、一貫して死亡率が低くなっているのです(すでに戦争によって死んでしまっているわけですから、人はこれ以上死にません)。死亡率が低い状態で、高い出生率が維持されたならば、図のような高い人口増加率が続くわけです。

CとDについては現在の人口増加率はさほど高くありません。過去に注目してみましょう。東京都との対比でわかると思います。高度経済成長期からバブル期にかけて都心部から人口が郊外に流出し、多くのニュータウンが建設されました。ドーナツ化現象という言い方も知られていますね。「郊外」型のキャラクターを持つ県で特に人口増加率が上がり、Cが埼玉県となります。地方中枢都市のキャラクターを持つ福岡県はさほど極端な値とはなりません。

>(2)都市圏への距離は比較的近いが、そこへの移動手段が少ない。それは高速交通が発達していないためであり、人口流出が進んでいる。

「都市圏」ですか?それはちょっと不正確だと思いますよ。また映像授業などで意味を確認してくださいね。

「都市圏=通勤圏」です。全ての都市が有するものであり、「都市圏への距離は比較的近いが」としては意味がわかりません。具体的な都市名が必要です。

ここはおそらく「東京大都市圏」や「大阪大都市圏」を想定していたのではないでしょうか。

こういった基本的な言葉の使いかたに注意しないと文意が通らない解答になってしまいますよ。注意してくださいね。

この問題は決して難しい内容を問うているわけではないのですが、字数制限がキツく、さらに使用語句の指定もあり、かなり書きにくい問題となっていますね。この手の問題がスムーズに書ければ、合格は近いですよ。じっくり取り組んでみましょう。

まず山梨県と和歌山県ですが、「周辺の都府県」と比べて、人口減少が顕著になっていますね。周辺とはもちろん東京大都市圏、大阪大都市圏に含まれる都府県です。東京や大阪といった巨大な都市に近接するという有利な条件がありながら、なぜかこの二つの県は人口が大きく減っています。

おそらくこれは山がちな地形であるという自然環境に由来するものではないでしょうか。「距離」は近いものの「移動」が困難な地形が多く、決してアクセスは良くない。こういったことを順を追って正しく述べていけばいいと思いますよ。

「両県とも大都市圏からの距離は近いが、山がちな地形であるため、大都市圏の都心部へのアクセスは悪く、人口が流出している。」(58字)

こういった形でしょうか。「距離」「地形」を使っています。工夫すれば「移動が困難」「高速交通が未整備」「東京や大阪など都市規模の大きな都市」のように他の言葉も使えたとは思いますが、これでもとくに問題なかったかと思います。参考にしてくださいね。

>(3)都市規模が大きい広域中心都市のある県は、雇用の機会が多いため減少率は小さい。その他の県は農村の分布が多く、そこでは人口流出が起きているので過疎化が進んでいるため減少率は大きい。(88字)

なるほど、とてもわかりやすい文章になっています。字数が長い(90字)ので、余裕をもって答えられたのではないでしょうか。とてもいいと思いますよ。

ただ、ちょっと解答としてはどうだったでしょう?やや解答が十分でなかったような印象です。①の事例、②の事例、順を追って説明することが求められていたのではないでしょうか。

私はこう書いてみました。

「①について。経済や産業の三大都市圏への集中が強まり、その周辺では人口の流出率が低い。②について。地方は大きく人口が減少しているが、広域中心都市では人口の流入がみられる。」(84字)

こういったことだと思いますよ。決して難しい内容ではないと思います。言われてみれば納得できる、極めて簡単なことを、シンプルに解答(回答)するのが東大入試の特徴ですね。

>設問B
(1)鹿児島は山麓から海に沿って低地へと拡大した。
  広島はデルタの中心からその末端や山麓へ拡大した。
  金沢は台地から海沿いへと拡大した。
→金沢が弱いと思います、、。表現が難しかったです。

いえいえ、よく書けていますよ。本問は、問題としての出来が悪いように思います(東大の問題としては珍しいですね)。そーやさんの解答は要点をよく捉えています。

私ならどうやって書くかな、と。ちょっと挑戦してみました。

金沢;内陸部の扇状地から沿岸部へ。海岸沿いにも拡大。
広島;三角州から沿岸部へ。内陸の扇状地や谷底平野へも拡大。
鹿児島;山地に接した狭隘な平野から海岸に沿って拡大。

いずれも釈然としませんね。。。金沢や広島は河川沿いということは分かるのですが、扇状地や三角州の判定が困難です。鹿児島にしても、そもそもの城跡の位置がちょっとわかりにくいですよね。丘陵に接しているのでしょうか。曖昧すぎますよね。いずれにせよ、解答困難な問題だったと思います

>(2)地震で起きる津波や、台風で起きる高潮によって沿岸部が被害を受ける。山麓では土砂災害によって被害を受ける。

こちらもいいと思いますよ。本問はやはり解答が難しい問題だったと思います。その中でそーやさんはベストの解答が作れていると思いますよ。

私も書いてみました。

「沿岸部では台風の際の高潮や地震の際の液状化。内陸部の傾斜地では崖崩れや土石流。」(39字)

字数は少ないですが、こんな感じでしょうか。オーソドックスな内容です。

>設問C
>(1)地価の高い中心業務地区は百貨店など買い回り品を販売している店が多い。地価の安い郊外は生鮮食品などの最寄り品を販売している店が多い。後者は利便性が高く、生活圏として発達している。

やはり本問は問題の質が低く、解答が難しいですよ。

もちろん「買い周り品」、「最寄り品」がポイントになりますよね。「買い周り品=都心部」は問題ありません。気になるのは最寄品の方で、本来なら「最寄品=どこでも」なんですよね(詳しくはサプリの授業など見直してくださいね)。ただ、本問の会話文を参考にすると、どうやら「最寄品=郊外」と考えられているようです。会話文を読む限り「近所のスーパー」に関する内容が、郊外に住む自分の家の近所のことを取り上げられているように思います。ですので、これにしたがって書くことが無難でしょう。

このように書いてみました。

「大都市では、地価の高い都心部は中心業務地区であり買回り品を扱う商業施設も集まる。地価の安い郊外は生鮮食料品など最寄り品を扱う店舗が多く、都心部へと通う人々の生活圏となっている。」(88字)

要するに、土地利用としては「都心部=業務地区、買い回り品、郊外=生活圏、最寄品」ということを説明すればよかったのだと思います。これが出題者の意図でしょう。

>→後者という表現は適切でしょうか?

「前者」、「後者」という言い方は極めて有効ですよ。字数を節約できますし、積極的に使ってくださいね。

>(2)郊外のニュータウンでは徒歩圏内にあった商店がなくなり、自動車などを利用して商業施設へ行かないといけなくなったから。

ニュータウンでそんなことがあるでしょうか?そもそも(1)の問題では、郊外は生活圏であり最寄品を扱う店が多いことをテーマとしていました。

これ、解釈が反対なのだと思いますよ。いわゆる「フードデザート」の問題です。

この場合のデザートは「砂漠」ですね。都心部は飲食店など外食産業は豊富で、コンビニも多いので出来合いのものを食べる機会が多いものの、一方でスーパーマーケットなど生鮮食料品を扱う店が少なく、自宅での調理が限られるため、栄養状態が悪化することが多々あります。塩分過多や油脂過多の生活を送っていれば健康状態に影響があります。実際、イギリスでは都心部の住民の方が平均寿命が短いというデータが出ているようです。

このフードデザートは比較的新しい話題なのですが、それを本問は取り上げているのでしょう。

「都心部である。高地価により常住人口が減少し、生鮮食料品など最寄品を扱う店舗が減少。利便性の高い商業施設は郊外に多い。」(58字)

こういった感じでしょうか。知らない話題が登場したら解答できなくても仕方ありません。よかったらこの事例も知っておいてくださいね。

全体として「もうひと押し」欲しかったなという印象です。50%分は適切な内容であるのに、残りの50%分で満足できる解答内容になっていないように思います。キーワードの使い方(都市圏など)であったり、書くべき内容が十分でなかったり(①と②の事例について両方かくべき)、表現にあいまいなところがあったり(生活圏)、いずれも推敲することによって訂正できる箇所です。より慎重な取り組みによって、精度の高い解答を目指してくださいね。

  • 2021.08.23 12:13
  • たつじん

2018年度 第三問

設問A
(1)A-沖縄 B-東京 C-埼玉 D-福岡

(2)都市圏への距離は比較的近いが、そこへの移動手段が少ない。それは高速交通が発達していないためであり、人口流出が進んでいる。

(3)都市規模が大きい広域中心都市のある県は、雇用の機会が多いため減少率は小さい。その他の県は農村の分布が多く、そこでは人口流出が起きているので過疎化が進んでいるため減少率は大きい。

設問B
(1)鹿児島は山麓から海に沿って低地へと拡大した。
  広島はデルタの中心からその末端や山麓へ拡大した。
  金沢は台地から海沿いへと拡大した。
→金沢が弱いと思います、、。表現が難しかったです。

(2)地震で起きる津波や、台風で起きる高潮によって沿岸部が被害を受ける。山麓では土砂災害によって被害を受ける。

設問C
(1)地価の高い中心業務地区は百貨店など買い回り品を販売している店が多い。地価の安い郊外は生鮮食品などの最寄り品を販売している店が多い。後者は利便性が高く、生活圏として発達している。
→後者という表現は適切でしょうか?

(2)郊外のニュータウンでは徒歩圏内にあった商店がなくなり、自動車などを利用して商業施設へ行かないといけなくなったから。

添削お願いします。

  • 2021.08.14 12:11
  • そーや

コメントフォーム

カレンダー

«8月»
1 2 3 4 5 6 7
8 9 10 11 12 13 14
15 16 17 18 19 20 21
22 23 24 25 26 27 28
29 30 31     

ブログ内検索

フィード

スタディサプリスタディサプリ/たつじん地理

検索

ページの先頭へ