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2021.10.31

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すでにお申し込みされている添削メンバーの方のみ投稿ください(メンバー募集は4月で終わっています。追加募集の予定はありません)。最低、月に1回の投稿がノルマです。これが無き場合は登録取り消しになりますので、ご注意ください。

コメント欄に、入試問題の大学名と年度、問題番号を書き、それに続けてあなたの解答をペーストしてください。こちらのフォームが他の投稿者によって既に使用されている場合は、他のフォーム(未使用)をご利用ください。投稿後、1週間を目処に添削回答いたします。もし1週間たっても回答がない場合、私が見落としている可能性があります。その際は他のフォームに再投稿していただけますでしょうか。お手数ですが、よろしくお願いいたします。(従来のDMによるお問い合わせは取りやめといたしました。ご理解くださいませ)

コメント

では添削いたします。

>東大 2011年

>第1問

>設問A

>(1) c-干ばつ d-火山災害 e-地震災害 f-風害

いいですね。非常に興味深いデータですので、解いていておもしろかったのではないでしょうか。日本に注目するのがコツですね。

Cは干ばつです。梅雨や積雪による融水など農業用水を確保しやすい日本では生じにくい災害です。降水量に比して農業生産が多い地域(オーストラリア、中国、インド)や乾季が明瞭な地域(サヘル地帯やブラジル)で生じるケースが多いですね。

DとEについては南米北部のコロンビアに注目してください。日本と同様に多くのプレートが集まり、世界有数の地震・火山国です。インドが含まれるEが地震、含まれないDが火山ですね(南アジアには火山はありません)。

残ったFが風害です。これがよくわかりませんが、北アメリカのトルネード(竜巻)などが該当するのでしょうか。


>(2) 日本は山がちな地形で、斜面地にも多くの人口が分布する。アメリカ合衆国は大平原が広がり、河川流域への人口分布が多い。(57字)

うまいですね。前半で日本について述べ、後半でアメリカ合衆国について述べています。さらに問題文では「地形」と「人口分布」の違いについて述べることが求められていますが。こちらの答案ではそれについてもしっかりカバーしています。

私も書いてみました。

「日本には急峻な山地が多く山麓の急斜面に近接して居住する人も多い。米国は平原が広く大河川の沿岸に多くの人が居住する。」(57字)

問題文では「アメリカ合衆国」となっていますが、これではさすがに字数を大きく消費してしまうので、こちらでは「米国」としています。

水害が多い理由として、「大河川」の流域に人口が多く分布することを指摘するのがポイントの一つでした。

>(3) 災害に対する観測・救助、避難、医療といった各種防災対策が進んで、死者数が減少傾向にある。一方、世界人口の増加・自然環境の悪化、災害頻発地への居住の拡大が、被災者数を押し上げている。(90字)

なるほど、後半で「世界人口の増加」を挙げているのはとてもいいですね。私は気づきませんでした。チョウセイさんは多面的なモノの見方ができており、いろいろな側面から論じることに長けていますね。

私はこのように書いてみました。

「医療の発達、救援活動の拡充、防災意識の高まり、避難が迅速に行わるなどの理由で死者が減少した。山地斜面や海岸沿いの低地など災害に弱い地域に住む人が増え、被災者が増加した。」(84字)

自然環境の悪化とは例えば地球温暖化による熱帯低気圧の大規模化などあてはまると思うのですが、これが「被災者数の増加」のみならず「死亡者数の増加」にも関連することですよね。ですので、私の解答ではこちらの内容については外しています。

>設問B

>(1) 自然堤防。各集落の立地場所は、河道沿いの微高地である。だから、水はけがよく、周囲の後背湿地よりも水害の被害を受けにくい。(60字)

いいですね。まず「自然堤防」であることを指摘し、後からそれについてキーワードを挙げつつ説明しています。

私はこう書いています。


「自然堤防。河川沿いに砂礫が堆積し形成された微高地。周囲より高燥であり浸水が防がれるため、古い時代より集落が自然発生した。」(60字)

自然堤防であることを述べ、その地形的特徴(微高地)を説明します。その上で集落立地について書き加えました。「自然発生」というキーワードも使いやすいので、参考にしてくださいね。

>(2) 「扇状地」の扇端にあたり、「地下水」が湧水して水が得やすい。さらに、河道より標高が高いことにより、「洪水」の被害を受けにくい。(57字)

こちらもいいですね。「扇端」であることがまず大事ですが、さらにそこが河川沿いの低地(氾濫原、後背湿地)より一段高いため、洪水の被害を受けにくいこともポイントになります。これらについて明確に述べられたいい解答です。

私はこう書いています。

「扇状地の扇端に自然発生した集落である。地下水が湧き出し水利がいい。氾濫原より高所にあり、洪水の危険は少ない。」(54字)

こちらは「氾濫原」という言葉を用いています。意味は通じますよね。


>(3) 北は冠水しやすい低湿な氾濫原であるため、一旦は圃場整備が進んだが、引き続き水田として利用されている。南は山麓の扇状地であり、河道の固定で洪水の危険性が低下したため、宅地化が進展した。また、養蚕業の衰退で、桑畑から果樹園への転換も見られる。(119字)

いいですね。うまい文章です。満点解答でしょう。

本問については一見すると長文に感じるかもしれませんが、2つのトピック(北と南)について説明することが求められているので、1つのトピックは60字。意外に短く、難しい文章ではありません。

さらに「違い」と「違いが生じた理由」ですよね。これもそれぞれ独立して書いたら簡単でしょう。

まず北部です。

「北部は水田が広がる(最近は温室(ビニールハウス)も多いが)」が南側との違い、「氾濫原(後背湿地)が広がり低湿な地形である」が違いが生じた理由です。

さらに南部です。

「南部は昔は桑畑が主だったが、現在は果樹園や畑地となっている」が北側との違い、「扇状地(扇央)で高燥な地形である」ことがその理由です。

これらを並べて記述すればいいでしょう。

「北部は野菜栽培のビニールハウスが増えた以外は水田が主で大きな変化はない。氾濫原の低湿な地形だからである。南側は昔は桑畑、現在は果樹園や畑地など。扇状地の扇央の高燥な地形で水田には適さず樹林が中心となる。桑畑の減少は養蚕業の衰退による。」(117字)

文章の組み立ては「北部土地利用→その理由」、「南部土地利用→その理由」とし、最後に桑畑に関する説明を加えています。

字数に余裕があるため、「ビニールハウス」については「野菜栽培」(「近郊農業」の方がベターだったかも知れませんが)、「桑畑の減少」については「養蚕業の衰退」というように付帯事項も付け加えてみました。これらの記述は必須とは思いませんが、字数埋め程度には使えると思います。

良かったら参考にしてくださいね。

  • 2021.11.03 08:09
  • たつじん

東大 2011年



第1問

設問A

(1) c-干ばつ d-火山災害 e-地震災害 f-風害

(2) 日本は山がちな地形で、斜面地にも多くの人口が分布する。アメリカ合衆国は大平原が広がり、河川流域への人口分布が多い。(57字)

(3) 災害に対する観測・救助、避難、医療といった各種防災対策が進んで、死者数が減少傾向にある。一方、世界人口の増加・自然環境の悪化、災害頻発地への居住の拡大が、被災者数を押し上げている。(90字)


設問B

(1) 自然堤防。各集落の立地場所は、河道沿いの微高地である。だから、水はけがよく、周囲の後背湿地よりも水害の被害を受けにくい。(60字)

(2) 「扇状地」の扇端にあたり、「地下水」が湧水して水が得やすい。さらに、河道より標高が高いことにより、「洪水」の被害を受けにくい。(57字)

(3) 北は冠水しやすい低湿な氾濫原であるため、一旦は圃場整備が進んだが、引き続き水田として利用されている。南は山麓の扇状地であり、河道の固定で洪水の危険性が低下したため、宅地化が進展した。また、養蚕業の衰退で、桑畑から果樹園への転換も見られる。(119字)

  • 2021.10.31 10:00
  • チョウセイ

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