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では添削いたします。

なお、こちらはスタディサプリ「地理・論述編」第４講［２］でも取り上げているので、詳しくはそちらをご覧ください。

つきましては簡単な添削になりますが、ご了解いただけると幸いです。

＞2009年度　第1問
＞設問A
＞(1) aは熱帯雨林で常緑広葉樹。多数の種類の樹木が分布。bはタイガで針葉樹林。少数の種類の樹木が分布。

いいですね。ａ、ｂそれぞれが独立して説明されています。

＞(2)サヘルとオーストラリア。亜熱帯高圧帯が一年中位置し上昇気流が発生しにくく降水量が少ない。低緯度に位置し蒸発量が多いため。

いいですね。ただ、サヘルならば、「サハラ砂漠」とするか、サハラとサヘルを含めた「アフリカ北部」とした方が適当だったでしょう。サヘルは草原ですし、これを挙げるならばより乾燥の度合いが高い「砂漠」であるサハラを挙げた方が適当かと思いますよ（あるいは「アフリカ北部」として両方挙げるか、ですね）。

＞(3)インドとブラジル東部。人口増加に伴う食糧増産のため、農地拡大を目的とする森林伐採が盛んに行われている。

いい解答でしょう。合格圏です。

＞第2問
＞設問A
＞(1) ア-フランス イ-イギリス ウ-スペイン

＞(2) イギリスは不毛なポドゾルと冷涼な気候が分布し、小麦やジャガイモの生産が盛んなため。スペインは肥沃な土壌と温暖な気候が分布し、野菜や豚肉の生産が盛んなため。

イギリスは気候区分としては温帯ですので、冷帯のポドゾルは該当しないと思いますよ。むしろ「土壌はない」と考えるべきです。イギリスの広い範囲は大陸氷河に覆われ、表面の土壌が削り取られ（ブルドーザーを想像しましょう。氷河の「流れ」によって土壌が削られます）岩石が広がっています。大陸氷河の影響がなかった南部のロンドン周辺のみ肥沃な土壌が分布します。

一方で、スペインは肥沃な土壌なのでしょうか？ヨーロッパで肥沃な土壌といえば、上述のロンドン周辺、パリ周辺、ハンガリーに分布するレスです。大陸氷河の外縁にあたり、氷河によって削られた肥沃土が集められています。

ここでは土壌について記述する必要はとくになかったと思いますよ。さらに言えば、小麦こそ肥沃な土壌が必要であるため、ポドゾルとは結びつきません。ロンドン周辺でレスを利用して小麦が栽培されています。

キーワードは十分に意識されているのですが、不正確な部分がちょっと目立った印象です。

＞(3)昔氷河が分布していて、干拓地も多いためイモ類の生産が盛ん。高い技術を活かし温室ハウスで園芸農業、野菜生産が行われている。

農業に関するキーワードを整理してください。ホイットルセー農牧業区分は使えますよ。オランダならば「砂丘＝園芸農業（野菜）、干拓地＝酪農（牧草地）」です。また「温室ハウス」という言い方も雑な印象です。そもそも「室」の時点で「ハウス」なのですから、「温室」だけでよかったでしょう。

ただし、オランダの園芸農業を代表する球根や花卉は温室栽培ではありません。オランダの農業景観としてチューリップが広く栽培されている様子は写真などで見たことがあるのではないでしょうか。もうちょっと丁寧に記述するべきです。

土壌や氷河などいろいろな内容を説明したい気持ちはとても素晴らしいと思います。次回はより正確性を増した記述を心がけましょう。

次回も期待しています。

2009年度　第1問
設問A
(1) aは熱帯雨林で常緑広葉樹。多数の種類の樹木が分布。bはタイガで針葉樹林。少数の種類の樹木が分布。
(2)サヘルとオーストラリア。亜熱帯高圧帯が一年中位置し上昇気流が発生しにくく降水量が少ない。低緯度に位置し蒸発量が多いため。
(3)インドとブラジル東部。人口増加に伴う食糧増産のため、農地拡大を目的とする森林伐採が盛んに行われている。

第2問
設問A
(1) ア-フランス イ-イギリス ウ-スペイン
(2) イギリスは不毛なポドゾルと冷涼な気候が分布し、小麦やジャガイモの生産が盛んなため。スペインは肥沃な土壌と温暖な気候が分布し、野菜や豚肉の生産が盛んなため。
(3)昔氷河が分布していて、干拓地も多いためイモ類の生産が盛ん。高い技術を活かし温室ハウスで園芸農業、野菜生産が行われている。