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2021.11.25

594

すでにお申し込みされている添削メンバーの方のみ投稿ください(メンバー募集は4月で終わっています。追加募集の予定はありません)。最低、月に1回の投稿がノルマです。これが無き場合は登録取り消しになりますので、ご注意ください。

コメント欄に、入試問題の大学名と年度、問題番号を書き、それに続けてあなたの解答をペーストしてください。こちらのフォームが他の投稿者によって既に使用されている場合は、他のフォーム(未使用)をご利用ください。投稿後、1週間を目処に添削回答いたします。もし1週間たっても回答がない場合、私が見落としている可能性があります。その際は他のフォームに再投稿していただけますでしょうか。お手数ですが、よろしくお願いいたします。(従来のDMによるお問い合わせは取りやめといたしました。ご理解くださいませ)

コメント

では添削いたします。

>東大 2003年

>第3問

>設問A

>(1) ア-繊維 イ-金属 ウ-機械

(ア)は低下していますね。(ウ)は現在の主要産業です。適切です。

>(2) a-化学 b-金属 c-紙

こちらは難しかったと思います。むしろ本問を通じて知識を入れておくといいでしょう。最も工業用水を必要とするのが化学工業。冷却用水ですね。機械工業はさほど工業用水は必要としませんが、表1からわかるよう、出荷額そのものの増加が顕著であり、それに比例して水の使用量も増えていると考えていいでしょう。紙工業は製品処理用水としての利用が多くなっています。同じく表1を参照して、こちらは出荷額は停滞しており、水の使用量もそれに準じています。いずれも適切な解答です。

>(3) 水を大量に用いる重化学工業から、機械工業さらに先端産業へと「産業構造」が転換した。また、工業用水の「循環利用」の割合が高まった。(60字)

とてもいいですね。指定語句をそのまま用いれば解答になります。このパターンの問題は東大に多いですので、うまくテクニックを用いて論述してください。特別な知識は不要でしょう。

>設問B

>(1) 「OPEC」の原油価格引上げによる「オイルショック」で、低燃費の日本車の輸出が増えた。その後、「アメリカ合衆国」や「EU」との「貿易摩擦」や「円高」の影響で、「市場」となる国での「海外生産」が進み、輸出が減った。
(90字)



いいですね。本問のポイントは「海外生産」だったんですよね。

「海外生産」と「現地生産」との違いを明確にしましょう。「海外生産」はあくまで一般名詞であり、外国で生産を行うことです。これに対し「現地生産」は、生産した国において販売を行うことで、日本の場合、アメリカ合衆国やEUでの自動車生産がこれに該当します。

その点、チョウセイさんはきちんと「市場となる国での海外生産」とし、「現地生産」であることを説明しています。これは適切ですね。

理由としても「貿易摩擦」と「円高」は適当です。「貿易摩擦の解消」は必須キーワードです。これについて「アメリカ合衆国」と限定しても良かったとは思います。「EU」については、当時(1980年代)はまだECであり、使用に迷う言葉ではあります。

「円高」ですが、これは地理では詳しく取り上げられる言葉ではありませんので、あっさりと名称だけ挙げるだけで十分です。その点でも、この解答中における使用法は適切に思います。

時々、1980年代の日本経済を示すキーワードとして「プラザ合意」を挙げる人もいますが、これは地理では取り上げられない言葉であり、私は不適当と思います。工業化により経済成長と達し、経済レベル(1人当たりGNI)が上がった。ゆえに賃金水準を招き、外国への生産拠点の移転が生じた。こうした経済の流れこそ、地理では大切であり、プラザ合意のような条約や取り決めはさほど話題にはなりません(歴史や公民ではこの出来事は重要でしょうが)。

私も書いてみました。

「オイルショック後、低燃費の日本車人気が高まり輸出が拡大。85年以降はアメリカ合衆国との間の貿易摩擦の解消、円高による国際競争力の低下などにより現地での海外生産が行われ、輸出が低迷。」(90字)

ここでは「国際競争力の低下」という言葉を使ってみました。賃金が上がり商品価格が上昇することですね。

>(2) 労働集約型工業である。国内人件費の高騰や「円高」で、国際競争力が低下した結果、生産が減った。一方、豊富な低賃金「労働力」を求め、「ASEAN」諸国や中国での「海外生産」が進んだため、輸入は増えた。
(90字)

こちらもいいですね。やはり「賃金水準の上昇」により「国際競争力が低下」したことを説明することがポイントとなっています。発展途上国に工場が進出する理由はもちろん「豊富でな低賃金労働力」ですね。(1)と(2)は、日本の工場が海外に進出する2つのパターン(先進国では現地生産、発展途上国では豊富で安価な労働力の利用)を説明させるという、極めてオーソドックスな内容の問題であり、いかにも東大らしいと思います。

私も書いて見ました。

「円高や国内での賃金水準の上昇により国際競争力が低下。安価で豊富な労働力を求め、ASEANや中国など発展途上地域に生産拠点が進出。海外生産品を輸入し、輸入が増大。」(80字)

今回もとてもうまく書けていました。90字という長文を苦にしない点は素晴らしいと思いますよ。さらに演習を進めましょう。




  • 2021.12.02 11:08
  • たつじん

コメント数を❛奇数❜にするため、空コメントを入れさせて頂きます。御了承下さい。

  • 2021.11.27 17:38
  • チョウセイ

コメント594-1にて、名前が無かったのをお詫び申し上げます。

  • 2021.11.27 17:36
  • チョウセイ

東大 2003年



第3問


設問A

(1) ア-繊維 イ-金属 ウ-機械

(2) a-化学 b-金属 c-紙

(3) 水を大量に用いる重化学工業から、機械工業さらに先端産業へと「産業構造」が転換した。また、工業用水の「循環利用」の割合が高まった。(60字)


設問B

(1) 「OPEC」の原油価格引上げによる「オイルショック」で、低燃費の日本車の輸出が増えた。その後、「アメリカ合衆国」や「EU」との「貿易摩擦」や「円高」の影響で、「市場」となる国での「海外生産」が進み、輸出が減った。
(90字)

(2) 労働集約型工業である。国内人件費の高騰や「円高」で、国際競争力が低下した結果、生産が減った。一方、豊富な低賃金「労働力」を求め、「ASEAN」諸国や中国での「海外生産」が進んだため、輸入は増えた。
(90字)

  • 2021.11.27 12:36

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