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2021.12.03
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コメント
では添削いたします。
>東大 2002年
>第3問
>設問A
>(5) 高潮の水害を避けるのが目的。波による砂の堆積でできた沿岸州が陸化し、海岸線に平行な微高地となった浜堤に、集落が立地した。(60字)
「浜堤」は「沿岸州」が陸化したものでしょうか?言葉を確認してみてください。
沿岸州(えんがんす)は、海岸から離れた「島」です。「波」による砂の堆積というか、「沿岸流」ですね。波は海岸線に垂直に動く海水の流れであるのに対し、沿岸流は海岸線に並行に流れる海水の動きです。近隣の河川から流出した土砂が沿岸流によって河口の右方や左方へと運ばれ、浅い海底に堆積しで形成された「砂の島」が沿岸州です。
浜堤はそもそもの陸地に、波の作用によって土砂が打ち上げられ、それが堤防状の微高地となったものです。
「高潮や洪水、高波を避けるのが目的。波や風の作用によって浜堤が海岸線に平行して形成。微高地であるため集落が立地。」(55字)
こういった書き方で良かったかと思いますよ。
>設問B
> 砂や泥が堆積した軟弱地盤であるため、「地震」の揺れが大きく、特に「地下水」位の高い場所では液状化現象も起き、建物倒壊が起きやすい。「地下水」の過剰揚水で地盤沈下を招く。河川や海に近い低地であるため、「台風」時、大雨による洪水や高潮による水害が拡大する。(120字)
>※「地下水」は、
>【自然的災害】である液状化現象による建物倒壊という点において、「地震」と関連するだけではなく、
>【人為的災害】である過剰揚水による地盤沈下で水害の危険性がさらに高まる点において、「台風」とも関連する。
こういう観点から、上記のような答案を作成させて頂きました。
なるほど、いいですね。的確な捉え方かと思います。
地下水位と液状化を対応させた点がいいですね。地盤が水分を含んでいると液状化が起こりやすいため、液状化対策として地盤からの水抜き、すなわち「地下水位の低下」が行われます。逆にいえば、地下水位が上昇することで液状化の危険性は高まるわけですね。このことがしっかりと述べられています。
そしてこれとは別件で、地下水の過剰揚水によって地盤沈下や地下水の塩水化(海に近いところでは海水が流れ込んできてしまう)といった問題も起きますね。
そしてもちろん地盤沈下が生じたような低地においては洪水被害も懸念されます。
90字であり、3つのトピックを並記している点が構成上の工夫となっていますね。とてもいいと思います。
- 2021.12.07 20:19
- たつじん
東大 2002年
第3問
設問A
(5) 高潮の水害を避けるのが目的。波による砂の堆積でできた沿岸州が陸化し、海岸線に平行な微高地となった浜堤に、集落が立地した。(60字)
設問B
砂や泥が堆積した軟弱地盤であるため、「地震」の揺れが大きく、特に「地下水」位の高い場所では液状化現象も起き、建物倒壊が起きやすい。「地下水」の過剰揚水で地盤沈下を招く。河川や海に近い低地であるため、「台風」時、大雨による洪水や高潮による水害が拡大する。(120字)
※「地下水」は、
【自然的災害】である液状化現象による建物倒壊という点において、「地震」と関連するだけではなく、
【人為的災害】である過剰揚水による地盤沈下で水害の危険性がさらに高まる点において、「台風」とも関連する。
こういう観点から、上記のような答案を作成させて頂きました。
- 2021.12.05 05:02
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