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2022.01.17
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コメント
では添削いたします。
>東大 2009年度 第2問
>A
>(4) 冬季寒冷で雪が多く降り、米の生産が盛んな地域である。主食であり安価な米は熱量が高い反面、生産額が低くなるため。
冬に寒冷となるのは当たり前ですので(笑)これは不要だったかと。単に雪の多さに言及すれば良かったと思います。本当に寒冷ならば大気中の水蒸気量が減り、さらに気圧も上がるので、降水はみられません。
本問については「これらの道県に共通する農業の特徴」を回答することが求められていますね。まずこれについて述べてしまいましょう。それから付帯事項を続けていけばいいですね。
「熱量に比して価格の安い米の生産が盛ん。降雪に見舞われるため冬季の農業に適さず、水田単作地帯となっている。」(52字)
こういった形はどうでしょう。前半で「熱量は大きいが価格が安い」ことについて述べて、いったん文章を切っています。その後で改めて「冬に農業ができない」ことを説明しています。「水田単作地帯」については中学地理でも登場するキーワードですので、ぜひ使って欲しかったですね。「冬に農業ができない」ことも説明しています。
>(5) 冬季でも温暖で果実栽培が盛んな地域。ブランド化が行われ付加価値が高いので生産額は高く、他作物に比べ熱量が低いため。
どうなんでしょうね。本問は私も悩みどころなのですが、「果実」について述べるべきだったのでしょうか。果実は比較的カロリーが高いと思います。やはり低カロリーなのは野菜の方ですね。
「ブランド化が行われ付加価値が高い」と述べたのは宮崎県のマンゴーをイメージしたからでは?しかし宮崎県はむしろ野菜の生産が盛んですよね。ビニルハウスによる園芸作物(ピーマンやきゅうりなど)。こちらを強調した方が良かったのではないかと、個人的には思っています。(たしかに模範解答には果実も含めて説明されているんですけどね)
「熱量に比して価格の高い野菜栽培が盛ん。大都市圏から遠方にあり、温室での促成栽培を中心とした野菜の輸送園芸農業が行われる。」(60字)
宮崎県と高知県については野菜が中心ですからね。山梨県や和歌山県、静岡県は果樹が中心とはいえ、こちらは「大都市圏とその近郊」という解釈もできます。設問の意図が読みにくい問題です。
ホイットルセー農牧業区分を国内の農業において持ち出すことは不要ですが、本問ではあきらかに「関東地方=近郊農業」「四国・九州=輸送園芸農業」の対比がなされています。「園芸農業=近郊農業+輸送園芸農業」であり、輸送園芸農業という言葉を使うとより適切だったでしょう。
「温室での促成栽培」は中学地理でもよく取り上げられる話題ですね。ナスやピーマン、トマト、キューリなどの園芸野菜は輸送しやすい上に価格も高いので、本来の収穫期から外れ市場での出荷量が少ない時期(これを「端境期」といいます)に、四国や九州から東京圏へと運ばれます。
>B
(1) ア - インドネシア, イ - ベトナム, ウ - タイ, エ - フィリピン
問題ありません。適切です。
>(2) 人口急増に伴い国内での米の需要が高まった。食料不足の解消に向けて、高収量品種の導入や化学肥料の導入を行ったため。
インドネシアについて人口に言及するのはいいことだと思います。適切です。後半の内容も緑の革命ですね。こちらも適切です。
私はこう書いてみました。
「商品作物の栽培が優先され米の自給率は低く輸入に依存していたが、灌漑施設の整備、品種改良などによって米の増産に成功した。」(60字)
インドネシアはプランテーションによる商品作物がさかんな国ですので、それを踏まえて文章を作っています。1文にまとめていますが、「が」でつないでいるだけで、実質的には2文です。前半で米の自給率が低いことを述べ、後半で緑の革命について説明しています。
>C
所得水準の上昇により食生活が豊かになり肉類の需要が増加。家畜の飼料となる大豆が国内で生産する量では足りなくなったため。
いいですね。2文の組み立てが完璧です。前半で「需要」、後半で「供給(国内での生産)」について述べています。いわば「プラス・マイナス」ですよね。こういった多面邸な視点から論述することを東大は求めています。素晴らしいと思いますよ。
いよいよ東大合格が現実的なものになってきましたね。さらに演習を続けましょう。
- 2022.01.23 02:36
- たつじん
東大 2009年度 第2問
A
(4) 冬季寒冷で雪が多く降り、米の生産が盛んな地域である。主食であり安価な米は熱量が高い反面、生産額が低くなるため。
(5) 冬季でも温暖で果実栽培が盛んな地域。ブランド化が行われ付加価値が高いので生産額は高く、他作物に比べ熱量が低いため。
B
(1) ア - インドネシア, イ - ベトナム, ウ - タイ, エ - フィリピン
(2) 人口急増に伴い国内での米の需要が高まった。食料不足の解消に向けて、高収量品種の導入や化学肥料の導入を行ったため。
C
所得水準の上昇により食生活が豊かになり肉類の需要が増加。家畜の飼料となる大豆が国内で生産する量では足りなくなったため。
- 2022.01.19 09:42
- いぇい
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