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＞東京大学 2011年 第2問

＞設問A
＞⑴

＞A-鉄 B-銅 C-鉛 D-水銀

これ、見慣れないデータで難しかったと思います。よくできていますね。素晴らしいです。

＞⑵
＞人体に有害かつ公害の原因物質であり、採掘が抑制されたから。

これも難しいですね。素晴らしい解答です。我々の世代的に言うと、水銀は体温計に使われており、意外と身近だったんですけどね。マイナーな物質ですが、この機会に水銀への理解を深めてください。

＞⑶
＞既存の流通製品に含まれる金属が再利用されているから。

これもいいですね。シンプルな書き方で適切です。

＞設問B

＞⑴
＞ある特定の国が生産の殆どを担うケースが多く、現地の政情不安や内需によって供給が左右される可能性が大いにある点。

これもうまいですね。いいと思います。特定の「国」については「発展途上国」とした方が良かったかもしれません。「内需」に注目した点も素晴らしいですね。中国がこれに該当しますね。国内への供給を優先させ、輸出余力が低下する場合があります。


＞⑵
＞都市に溢れる既存製品からの金属回収を進めることで都市鉱山を有効活用したり、調達元となる国や地域を分散させる。

こちらもうまいです。「都市鉱山」という言葉の使い方がスマートだと思います。二つの内容がしっかり書かれています。


＞設問C

＞⑴
＞硫黄

＞⑵
＞この物質が大気中に放出されることで酸性雨などの公害が発生し、直接鉱産資源として採掘する量は抑制されてきたが、技術の進歩に伴って天然ガスや石油からの精製が可能となってきたから。

これも適切です。とてもうまい解答になっています。十分合格点だと思います。

硫黄は燃焼によって硫黄酸化物となり酸性雨の原因物質となる。化石燃料に含まれているが、精製によって取り出され、資源として活用されている。そのため、鉱山からの天然硫黄の採掘量は減った。（90字）

私も書いてみました。ポイントとしては以下の通り。

・硫黄は重要な鉱産資源である。
・硫黄酸化物の発生を抑えるために、化石燃料の脱硫が一般的に行われるようになった。
・その際の副産物として硫黄が得られる。
・需要が十分にまかなえるようになり、従来の鉱山からの採掘に依存する必要がなくなった。

このような流れにあると思います。90字で表現するのは難しいですが、ニュアンスだけでも伝えられたらと思います。

全体としてたいへんよく書けています。本問はオーソドックな問題の多い東大としては例外的に、かなり特殊な問題でした。しかし、それに対し、参考書の解答例に頼ることなく、自分なりの考えをしっかり書けている点は素晴らしいと思います。「都市鉱山」という言葉の使い方には感心しました。

この調子でどんどん問題をこなしていきましょう！

東京大学 2011年 第2問
設問A
⑴
A-鉄 B-銅 C-鉛 D-水銀
⑵
人体に有害かつ公害の原因物質であり、採掘が抑制されたから。
⑶
既存の流通製品に含まれる金属が再利用されているから。

設問B
⑴
ある特定の国が生産の殆どを担うケースが多く、現地の政情不安や内需によって供給が左右される可能性が大いにある点。
⑵
都市に溢れる既存製品からの金属回収を進めることで都市鉱山を有効活用したり、調達元となる国や地域を分散させる。

設問C
⑴
硫黄
⑵
この物質が大気中に放出されることで酸性雨などの公害が発生し、直接鉱産資源として採掘する量は抑制されてきたが、技術の進歩に伴って天然ガスや石油からの精製が可能となってきたから。