ブログ

2021.08.31

499

すでにお申し込みされている添削メンバーの方のみ投稿ください(メンバー募集は4月で終わっています。追加募集の予定はありません)。最低、月に1回の投稿がノルマです。これが無き場合は登録取り消しになりますので、ご注意ください。

コメント欄に、入試問題の大学名と年度、問題番号を書き、それに続けてあなたの解答をペーストしてください。こちらのフォームが他の投稿者によって既に使用されている場合は、他のフォーム(未使用)をご利用ください。投稿後、1週間を目処に添削回答いたします。もし1週間たっても回答がない場合、私が見落としている可能性があります。その際は他のフォームに再投稿していただけますでしょうか。お手数ですが、よろしくお願いいたします。(従来のDMによるお問い合わせは取りやめといたしました。ご理解くださいませ)

コメント

添削いたします。

>東大 2021年

>第2問

>設問A 

>(1) ア―中国語 イ―アラビア語 ウ―スワヒリ語

いいですね。適切です。

>(2) プログラミング言語で国際共通語でもある英語が一層普及した。(29字)

なるほど、プログラミング言語ですか。興味深い視点だと思います。評価は高いです。

>(3) インドではヒンディー語は一部の「地域語」であることから、「英語」が国内の準公用語となっているのに対し、各「州」で言語が大きく異なるインドネシアでは、インドネシア語が国内の共通語となっている。(89字)

こちらもいいですね。インドの場合、ヒンディー語は連邦公用語ではあるものの、あくまで北部地域限定の言語という位置づけであり、東部のベンガル語や南部のタミル語などの使用人口も多くなっていますね。その上で、英語を準公用語に規定し、教育やビジネスの場では主に使われています。

これに対し、インドネシアではそもそも広く国土で多様な言語が使われていましたが、政府がジャワ地方の言語を元に公用語としてインドネシア語を制定し、これを全国に広げることで国家としての統一性を生み出そうと努力しています。言語が国家のアイデンティティとなる例ですね。

ただ「州」という言葉はインドで使った方が良かったかも知れませんね。インドでは修吾とに言語が異なり、その多くが公用語とされています。

インド・・・公用語多数。そのうちヒンディー語が連邦公用語とされている。これとは別に英語が準公用語となっている。
インドネシア・・・唯一の公用語がインドネシア語。国家統合の象徴。

(4) 広東語。 貧困地域であった中国南部の人口増加や海上交易の制限により、鉱山や農園の労働力として移住し、現地で集住したため。(59字)

いいですね。適切です。華僑の移住により、定住化した華人社会が東南アジア各地に形成され、そこでは華僑出身地の言語(方言)が今でも通用しています。華僑の出身地としては中国の華南地方がありますね。華南地方に含まれる省には福建(フーチエン)省と広東(コワントン)省があります。言語としては福建語と広東語を挙げるのが適切でしょう。

ただ、「中国南部」とするならば具体的に「華南」とした方がわかりやすいでしょう。また「海上交易の制限」がどうもよくわかりません(すいません。私に十分な知識がないので)。こちらはカットしても良かったかなと思います。

私はこう書いてみました。

「広東語。人口支持力の低い華南から東南アジアへと農園や鉱山労働力として移住。商工業の分野で成功し、経済的実権を握る。」(57字)

人口支持力とは、穀物生産と需要とのバランスです。山がちで耕地の少ない華南地域は人口支持力が低く、海外へ多くの移民が生じました。こうした表現も覚えておくといいですね。

>設問B 

>(1) A―インド B―韓国 C―マレーシア。

いいですね。「人口あたり」の値ですので、人口が多いインドは人数が少なくなっていますね。

>マレーシアは英語圏の中で、距離が近く経済的結びつきの深いオーストラリアや、旧宗主国であり歴史的つながりの深いイギリスへ留学する人が多い。(87字)

悪くないのですが、若干内容が足りない印象です。北米への留学生が少ない理由にも言及してください。

またオーストラリアと「経済的結びつき」は果たして強いのでしょうか。貿易額は中国やアメリカ合衆国の方が多いと思います。ここは単に距離的な近さを指摘すれば十分です。

表には4つの留学先の国があります。マレーシアからの留学先として、イギリスとオーストラリアは多く、カナダと米国が少なくなっています。それぞれについて具体的に述べていけばいいのです。

「地理的に近接する豪州への留学が多い。遠距離の北米は少ないが、同じ遠距離であっても旧宗主国であるイギリスへは多い。」(56字)

いかがでしょうか。カナダと米国は北米にまとめていますが、全ての国について論じています。全体に対しフラットに説明してみてください。60字という字数ならばそれは可能だと思いますよ。

>(2) アジアの国々から距離が近く安価に移動できる上、多文化主義を掲げていることから外国人であっても受け入れられやすいから。(58字)

「安価」に移動できることは理由になるでしょうか?例えば、その国における滞在費ならば恒久的な出費ですし、物価の安さは一つの理由になるでしょうが(とはいえ、そういった発展途上国に向けての留学はそもそも少ないですよね)、移動費ならば一時的な出費であり、それはあまり関係ないのでは。

東大の論述問題は「30字で一つの単位」です。60字ですから、2つの文に切って、それぞれ丁寧に論述してみてはどうでしょう?このチョウセイさんの解答は前半が雑な印象を受けます。

「ワーキングホリデー制度など留学生の受け入れ体制が整う。多文化主義を掲げる国であり外国人にとって暮らしやすい環境である。」(59字)

例えばこういう形になりますよね。2つの文を重ねているだけです。こういった文章テクニックも身につけてください。

>(3) 厳しい「学歴社会」で大学進学率が高いが、国内市場が小さく外需中心で「国際競争」力を高めたい企業は英語の得意な人材を求めるから。(59字)

こちらもいいですね。ただ、厳密には「大学進学率」が高くなっても、それが国内の大学を対象とするならば留学とは結びつきませんよね。ここはちょっと表現に工夫が必要あったと思いますよ。

また「国内市場が小さく外需中心」とありますが、これは要するに韓国のGNIが小さいということですよね。これは韓国の産業が「輸出指向型」になる理由としては正当ですが、留学についてはどうなのでしょう。単に「国際競争力を高めるため、高度に教育された(英語に堪能な)人材が求められている」ことのみ述べれば十分だったようにも思いますよ。

私はこう書いてみました。

「厳格な学歴社会の中で留学によりさらに高い学歴を求めるため。英語を習得することで国際競争力の高い企業への就職を目指すため。」(60字)

主語はあくまで「若者」です。若者が「学歴を求め」、「就職を目指している」のです。文章としては整合性がありますよね。文章を完全に二つに切っている点にも注目してください。

  • 2021.08.31 23:48
  • たつじん

東大 2021年



第2問


設問A 

(1) ア―中国語 イ―アラビア語 ウ―スワヒリ語

(2) プログラミング言語で国際共通語でもある英語が一層普及した。(29字)

(3) インドではヒンディー語は一部の「地域語」であることから、「英語」が国内の準公用語となっているのに対し、各「州」で言語が大きく異なるインドネシアでは、インドネシア語が国内の共通語となっている。(89字)

(4) 広東語。 貧困地域であった中国南部の人口増加や海上交易の制限により、鉱山や農園の労働力として移住し、現地で集住したため。(59字)


設問B 

(1) A―インド B―韓国 C―マレーシア。 マレーシアは英語圏の中で、距離が近く経済的結びつきの深いオーストラリアや、旧宗主国であり歴史的つながりの深いイギリスへ留学する人が多い。(87字)

(2) アジアの国々から距離が近く安価に移動できる上、多文化主義を掲げていることから外国人であっても受け入れられやすいから。(58字)

(3) 厳しい「学歴社会」で大学進学率が高いが、国内市場が小さく外需中心で「国際競争」力を高めたい企業は英語の得意な人材を求めるから。(59字)

  • 2021.08.31 20:03
  • チョウセイ

コメントフォーム

カレンダー

«8月»
1 2 3 4 5 6 7
8 9 10 11 12 13 14
15 16 17 18 19 20 21
22 23 24 25 26 27 28
29 30 31     

ブログ内検索

フィード

スタディサプリスタディサプリ/たつじん地理

検索

ページの先頭へ