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2021.11.10

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すでにお申し込みされている添削メンバーの方のみ投稿ください(メンバー募集は4月で終わっています。追加募集の予定はありません)。最低、月に1回の投稿がノルマです。これが無き場合は登録取り消しになりますので、ご注意ください。

コメント欄に、入試問題の大学名と年度、問題番号を書き、それに続けてあなたの解答をペーストしてください。こちらのフォームが他の投稿者によって既に使用されている場合は、他のフォーム(未使用)をご利用ください。投稿後、1週間を目処に添削回答いたします。もし1週間たっても回答がない場合、私が見落としている可能性があります。その際は他のフォームに再投稿していただけますでしょうか。お手数ですが、よろしくお願いいたします。(従来のDMによるお問い合わせは取りやめといたしました。ご理解くださいませ)

コメント

では添削いたします。

>東大地理 2005年度第3問

>設問A
(1)
a・・・1
b・・・4
c・・・2
d・・・3
としてしまいました。

aについては通勤通学の8時台にバスがあるのがヒントになっていますね。

2と3も判定が難しかったと思いますが、こちらはよくできていますね。

「人口10万人」の都市はどちらかといえば規模は小さいですよね。バスの本数も限られていると思います。一方で郊外の住宅団地は通勤の時間帯にバスの本数が極端に多くなっている点に注目してください。

>(2)中国からの観光客が帰国のために利用する。また、国内の会社が安価な労働力を求めて現地生産が進んだため視察などのために利用する。

前半の「観光客」の説明は問題ないかと思います。ただ、後半はちょっと注意してください。「現地生産」は現地で販売することを目的に生産活動を行うことで、「人件費の安い」こととは直接的に関係するものではないのです。

(発展途上国に工場が進出する理由)
・安価な労働力の利用。1人当たりGNIが低い(賃金水準が低い)。
・土地も安く、輸出加工区の設置など行政からの支援もある。
・製品は日本へと逆輸入される。

(先進国に工場が進出する理由)
・現地生産。巨大なマーケットを有する(GNIが大きい)。
・とくにアメリカ合衆国には貿易摩擦の解消のため、日本から自動車工場が進出した。
・その国での販売を目的とし、日本への逆輸入はない。

このことから分かるように、中国への工場進出は「安価な労働力」を目的としたもので、現地生産ではありません。しかし、最近の傾向として、中国の国内市場が大きくなったことで、実は現地生産もみられないわけではないのです。自動車工業がこの例ですね。日系の自動車企業が設立され、中国市場での販売を狙って生産が行われます。この背景には中国の経済規模の大きさ(GNIの大きさ)がありますね。

ですので、無難な解答にするならば「人件費の安さ」ゆえ中国に進出する企業が増えたことだけを論ずるべきです。「現地生産」も言及したかったらならば、両者が別個のものであるというニュアンスを文章内に含めないといけません。

例えばこんな感じです。

「安価な生産コストに加え、現地生産を目的とした工場が多く中国に進出しビジネス客が増加。国際交流の活発化により観光客も増加。」(60字)

日本語としてはうまくありませんが、字数制限があるのでこれで目一杯です。中国に進出する日本企業の目的には2タイプあるのだということを強調しています。

さらに、後半の「観光客の増加」についても「国際交流の活発化」という理由を加えています。このように「理由→結果」の組み合わせを常に意識し、文章内に組み入れていくテクニックも学んでください。

>(3)モータリゼーションが進んだため、駐車場を備えたロードサイド店が増加した。そのため、自家用車を所有する顧客はロードサイド店を利用するようになったから。(74字)

本問のポイントは「モータリゼーション」で9文字、「ロードサイド」で6文字使ってしまうという点にあります。さらに「駐車場」など加えたら、ほぼ指定語句の使用だけで文字数制限の半分ぐらいを消費してしまいます。字数をいかに節約できるかがカギだったのです。

私はこう書いてみました。

「モータリゼーションの進展で駐車場を備えた郊外型ロードサイトショップに客が流れ、駅周辺など旧来の中心商店街が衰退した。」(58字)

問題文に「中心商店街」とあるので、これをそのまま生かした方が良かったと思います。また「郊外」ですから、これと対照的な言葉として「旧来」「駅前」などの言葉を加えています。ロードサイド店と中心商店街との対比を明確にすることが本問のポイントですね。

60字ならば2文にするのが大原則ですが、前述のように字数を費やす言葉が多いため、実質的には30字の字数制限のつもりで書かざるを得なかったと思います。

>(4)山間部の村は過疎化が進んだため、民営化では経営を維持することがこんなになった。しかし、高齢者の足や通学者のために運行されている。

意味的には適切ですよ。十分な解答かと思います。

ただ、できればもう少しキーワードを多用し、密度の濃い解答を作って欲しいところでした。

例えば私はこう書いてみました。

「不採算となり民間のバス路線は廃止された。高齢者や通学者など自家用車の利用が難しい人々のため自治体がバス路線を設けた。」(58字)

「自家用車」に関する説明を加えています。バス路線がなくても自家用車があれば問題ないわけですよね。自家用車を持たない交通弱者に関する説明を加えてみてもよかったと思いますよ。

>設問B
>(1)時価が高騰したため、郊外へ住居を移したから。一方で、会社の数は増加傾向にあり、都心部への通勤者が増加しているから。

「時価」は「地価」の変換ミスでしょうか。「地価高騰」は都心部における人口減少のキーワードですね。適切です。

2つの文章による組み立ても適切です。最初の文で「夜間人口の減少」を、後半の文で「昼間人口の増加」を説明しています。とてもいいですね。これが意識できる受験生は少ないと思いますよ。合格圏でしょう。

もう少し文章を工夫してみましょう。


「地価高騰により都心部で夜間人口が減少し、郊外へ人口が流出。都心部ではオフィスが集中し、通勤車の増加で昼間人口が増加。」(58字)

どうでしょうか。「昼間人口」「夜間人口」という言葉をはっきりと使用しています。また「会社」より「オフィス」の方が適切な言葉に思いますよ。

>(2)都心部の再開発によって、居住環境が改善され、高層マンションが増えたから。また、地価が低下して住居を都心部へ移すようになったから。(64字)

なるほど、悪くはないのですが、改善点はありますね。

例えば、「地価の低下」とありますが、このキッカケとして「バブル崩壊」は取り上げていいと思います。また、都心部で再開発がさかんとなり多くの高層マンションが建てられ、人口の都心回帰が明確になったのは2000年代以降です。バブル崩壊が90年ごろですので、時系列としては「バブル崩壊→再開発」となります。

「バブル崩壊で都心部の地価が下落。再開発で高層マンションが多く建設された。富裕層や若年層を中心に人口が都心部へと回帰。」(58字)

最後の一文はオリジナルで加えてみました。時系列に沿って書くこともコツですよ。

さらに演習を続けていきましょう。

  • 2021.11.19 14:27
  • たつじん

>東大地理 2005年度第3問

>設問A
(1)
a・・・1
b・・・4
c・・・2
d・・・3
としてしまいました。
(2)中国からの観光客が帰国のために利用する。また、国内の会社が安価な労働力を求めて現地生産が進んだため視察などのために利用する。
(3)モータリゼーションが進んだため、駐車場を備えたロードサイド店が増加した。そのため、自家用車を所有する顧客はロードサイド店を利用するようになったから。
(4)山間部の村は過疎化が進んだため、民営化では経営を維持することがこんなになった。しかし、高齢者の足や通学者のために運行されている。

設問B
(1)時価が高騰したため、郊外へ住居を移したから。一方で、会社の数は増加傾向にあり、都心部への通勤者が増加しているから。
(2)都心部の再開発によって、居住環境が改善され、高層マンションが増えたから。また、地価が低下して住居を都心部へ移すようになったから。



添削よろしくお願いします。

  • 2021.11.15 06:06
  • のい

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