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2021.11.30

598

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コメント

添削いたします。

>東大 2000年

>第1問

>設問A

>(1)-e  (2)-b  (3)-ローヌ川  (4)-アトラス山脈 
>(5)-バルセロナ

とくにローヌ川が重要です。フランスの国土は、ほぼ全体がライン川(アルザス)、セーヌ川(パリ盆地)、ロワール川、ガロンヌ川(アキテーヌ盆地)、ローヌ川のいずれかの流域に含まれますのでチェックしておきましょう。

>設問B

>(1) 地中海沿岸地域では、夏季の乾燥に耐える常緑広葉樹が多い。通年湿潤である日本では、照葉樹・落葉広葉樹・針葉樹が分布する。(59字)

地中海の植生は「硬葉樹」として欲しかったところですね。硬葉樹は常緑広葉樹の一種ですから「常緑広葉樹」という言い方も決して間違ってはいないのですが、地中海性気候特有の植生としてやはり硬葉樹が特徴的です。

日本においても地域別にうまく記述して欲しかったところです。東日本が混合林(針葉樹と落葉広葉樹林)、西日本が照葉樹林(常緑広葉樹の一種)となっています。

では詳しく整理していきましょう。

樹木は大きく分けて「針葉樹」と「広葉樹」に分かれます。とくに地理では広葉樹については「落葉」と「常緑」を区別しますので、以上の3種類をまず考えてください。

・針葉樹(針葉樹林)
・落葉広葉樹(落葉広葉樹林)
・常緑広葉樹(常緑広葉樹林)

ここまでいいですね?これが最も大きな括りとなります。

さらにこれらの樹林は細分化されます。例えば、亜熱帯や熱帯によくみられるヤシはシュロの仲間ですので、「常緑広葉樹の中のヤシ・シュロ類」となりますね。一つ細かい段階の区分となるのです。同じく熱帯の沿岸域に生息するのがマングローブであり、これも常緑広葉樹の中に含まれます。「常緑広葉樹の中のマングローブ林」ですね。

ここで登場するのが「硬葉樹」と「照葉樹」です。ご存知のように、それぞれ地中海沿岸地域、西日本に典型的にみられる植生ですが、これらはいずれも常緑広葉樹に含まれます。

つまり、地中海沿岸の植生については「常緑広葉樹の中の硬葉樹(林)」であり、西日本の植生は「常緑広葉樹の中の照葉樹(林)」となります。

硬葉樹の例としてはオリーブ、月桂樹、コルクガシがあります。いずれも耐乾性の樹木です。

日本においてはもうちょっと細かくなります。

・北海道(冷帯)・・・針葉樹林
・東日本(冷涼な温帯)・・・混合林
・西日本(温暖な温帯)・・・照葉樹林

このような分類が一般的です。とはいえ、まず混合林ってわかりにくいですよね。これは「針葉樹+落葉広葉樹林」です。
さらに西日本の「照葉樹」は、「針葉樹」や「落葉広葉樹」に比べて、小さい括りになりますね。照葉樹は「常緑広葉樹」に含まれます。

照葉樹の例としては、カシ、シイ、クスがテストでは取り上げられています。他にはツバキ、そしてツバキ科の植物であるチャノキ、つまり茶がありますね。

これらの分布については言葉だけではわかりにくいので、かならず自分で図をかいて、しっかりマスターしてくださいね。一回覚えてしまえばスムーズに理解できますよ。頻出のジャンルですから、誤解のないようしっかり理解すること。

以上より、次のようにまとめてみましょう。

「地中海沿岸は耐乾性の硬葉樹林。湿潤な日本は北海道では針葉樹林、東日本は針葉樹と落葉広葉樹の混合林。西日本は照葉樹林。」(58字)

私ならこう記述するでしょう。日本については「湿潤な」という言葉を加えています。べつに地中海沿岸が「乾燥」しているわけではないので、日本のみ湿潤と説明するのは不適当かもしれせんが、とくに問題ないでしょう。

>(2) イタリアは、先進国で商工業が発達し、ラテン系のイタリア語・カトリックが大半である。アルジェリアは、原油の産出・輸出が主産業であり、アラビア語を公用語とし、イスラム教が中心である。(89字)

いいですね。書くべき内容はいくらでもありますが、ポイントのみ確実に取り上げることができれば十分です。

>(3) 輸入資源に依存するため、臨海立地型の重工業が発達する。低賃金労働力を求め、外国企業が工場を建設し、組立工業が発達する。(59字)

「古くからの工業地域」との比較が欲しかったところですね。古くからの工業地域が内陸に位置し衰退傾向にあるのに対し、新しい臨海型の工業地域は輸入原料に依存して生産を拡大している様子を記述できれば良かったと思います。

この問題については以前にも他の受験生から解答を受け取っています。そのうちの2つを紹介しますね。AとBになります。これらを見ていきましょう。

A;旧工業地域は炭田などに形成された資源立地型であるが、新興工業地域は輸入原料指向の臨海立地型である。

B;古くからの工業地域は鉄鋼業などが中心であるのに対し、新興工業地域は国際分業で行う航空機産業や先端産業が中心。

いずれも適切な内容です。Aでは「臨海部」にこだわり、「輸入原料」を利用した工業である(つまり鉄鋼業や石油化学工業ですね)ことを述べています。

Bでは。臨海部は削除し、新しい工業種として「航空機工業」や「先端産業」を挙げています。

古い工業・・・内陸部の重工業(現在は衰退傾向にある)。
新しい工業・・・(1)臨海部で輸入資源に依存 (2)先端産業や航空機工業

こういった形が基本形だったと思います。

私も書いてみました。

「旧来の工業地域は鉄鋼業や自動車工業、造船業など。新興工業地域は航空機工業、知識集約型の先端産業など。」(50字)

できるだけ多くの要素を詰め込んでみました。こう言った書き方も参考にしてくださいね。



  • 2021.12.13 01:00
  • たつじん

東大 2000年



第1問


設問A

(1)-e  (2)-b  (3)-ローヌ川  (4)-アトラス山脈 
(5)-バルセロナ


設問B

(1) 地中海沿岸地域では、夏季の乾燥に耐える常緑広葉樹が多い。通年湿潤である日本では、照葉樹・落葉広葉樹・針葉樹が分布する。(59字)

(2) イタリアは、先進国で商工業が発達し、ラテン系のイタリア語・カトリックが大半である。アルジェリアは、原油の産出・輸出が主産業であり、アラビア語を公用語とし、イスラム教が中心である。(89字)

(3) 輸入資源に依存するため、臨海立地型の重工業が発達する。低賃金労働力を求め、外国企業が工場を建設し、組立工業が発達する。(59字)

  • 2021.12.06 20:34
  • チョウセイ

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