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2020.08.31
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コメント欄に、入試問題の大学名と年度、問題番号を書き、それに続けてあなたの解答をペーストしてください。こちらのフォームが他の投稿者によって既に使用されている場合は、他のフォーム(未使用)をご利用ください。投稿後、1週間を目処に添削回答いたします。もし1週間たっても回答がない場合、私が見落としている可能性がありますので、ツイッター(@ts914)にDMをいただけますでしょうか。早々に対応いたします。
コメント
添削いたします。
>2013年度第1問_193(風化作用の強度分布と世界の気候・土壌および土砂崩れの地形図読図より)
>設問A
>(1)
風化作用の小さい低緯度地域の共通点は、砂漠地帯の地域で、水分が少ないと考えられるから。高緯度地域では陸地が氷河で覆われているからだと考えられる。(72字)
まずは図の読解ですね。「風化作用の弱い地域」のうち、低緯度側にあるのは[北アフリカ]や「アラビア半島」ですね。砂漠であることは間違いありません。一方、高緯度側は「カナダ」や「ロシア」の広い範囲です。
まず風化について考えてみましょう。岩石が細かく砕かれて、細かな砂になる減少です。
主に二つのパターンがあります。
一つは「吸水と乾燥」によるもの。岩石が水を含み、それが乾きます。これが繰り返され、岩が砕かれます。
一つは「膨張と収縮」によるもの、短時間のうちに気温の上昇と下降などで岩石が膨張と収縮を繰り返し、やはり砕かれます。
乾燥地域では水が少ないため吸水による風化作用が弱い。高緯度地域は気温日較差が小さく膨張収縮による風化作用が弱い。(56字)
字数制限が厳しいので十分な解答とは言いにくいですが、こんな感じでしょうか。
( )さんの解答は前半部分は素晴らしいと思います。その通りです。しかし後半に事実誤認があります。カナダやロシアの広い範囲は冷帯で森林地帯になっています。「氷河」は無関係です。
氷河の分布は、南極とグリーンランド(大陸氷河)、高山(山岳氷河)です。冷帯地域のカナダとシベリアは氷河とは無関係ですし、広く針葉樹林(タイガ)に覆われています。北極海沿岸のツンドラ地域も夏には地表面の雪氷が解けますから氷河ではありません。
言葉の定義を確実にしましょうね。とくにこういった「理科」に関する言葉を間違えると致命的ですよ。科学的な視点をもって地理という科目と相対するべきです。
なお、シベリアやカナダでは地下に氷の層がみられ、これを「凍土」と言います。もちろん氷河とは無関係です。地下が凍りついているだけで、地表面には樹木が繁茂し、農業も行われているのですから。
>(2)
>低緯度は高温多雨であるため、水分量が多い、日射量が多い、年中通して気温が高いことが考えられる。
こちらは全く問題ないでしょう。シンプルな解答で、とてもいいと思います。
コーヒーのように気温日較差が大きいことが栽培条件の作物もあり、やはり低緯度地域に適していますね。
>(3)
aは夏季の季節風やサイクロンの影響で河川が氾濫したときに肥沃な土壌が堆積されていると考えられるから。Bは火山の噴火により、堆積された火山灰などが風化されることで養分の豊富な土壌が堆積されるから。
いいですね。文章がとても工夫されています。前半と後半とでそれぞれ独立した文章とし、ともに理由を述べていることを示す「〜から」で締めくくっているん点もよく考えられていると思いますよ。
内容的にはとくに前半がいいですね。沖積平野に肥沃な土壌が供給されるしくみは日本でもよくみられるものです。これについてしっかり記述できていれば十分です。後半の火山に関する話題はちょっと特殊ですので、とくに知る必要もないでしょう。
私でしたら、火山についてはちょっと思いつかないので、ジャワ島については「棚田」の存在をメインに記述したと思います。棚田がつくられ、灌漑が行われ、農業用水によって常に栄養分が供給されている様子を答えます。(自然的要因からはちょっと外れてしまいますので、おそらく不正解とされてしまうでしょうが)
>設問B
>(1)
尾根から谷へと変化し、針葉樹林が失われた。
なるほど、たしかにその通りですね。おもしろい地形です。アでは、Xは上方(本図は北で標高が高く、南で低くなっています)からみて等高線が凸になる斜面つまり尾根に位置しています。「山折り」を想像したらいいですね。
それがイになると、大きくえぐられた椀状の谷の中に飲み込まれてしまいます。大きな土砂崩れがあったのでしょうか。土地利用も変化していますね。
>(2)
土砂崩れで生じた多量の土砂は、Y方面へと崩れ落ち、さらにそこから元の谷に沿ってZの土砂を巻き込みつつ山麓の方へと崩れ落ちていったと考えられる。(71字)
とてもわかりやすいと思いますよ。適切な解答です。
私も書いてみました。
土砂は崖を越えYへと溢れ出し、樹林地を砂礫地に変えた。谷に沿って南西方向に流下し、Zでは更に谷を深く削った。(54字)
こんな感じでしょうか。Yに「砂礫地」が広がっていることを地図記号から判定してください。もともとは広葉樹林や針葉樹林だったところが砂に埋もれてしまったようです。Yは高台の上にありますから、谷から土砂が斜面を越えて溢れ出た様子を想像してください。
Zについては等高線がさらに密に変化していますので、谷が深く削られた様子がわかります。Z周辺の斜面にも「岩の崖」の記号が連続し、土砂によって谷の両側が深くえぐり取られたのでしょう。
>(3)
直接的に下流部へと土砂崩れを引き起こし、家屋を倒壊させる可能性がある。また、森林面積が減少するため山の吸水量が減り、河川の下流域で増水・氾濫の可能性がある。(79字)
とてもいいですね。前半と後半とで別々の内容の災害が述べられており、問題の意図がしっかり反映されています。適切な解答です。
本問については2行(60字)で2つのトピックについて解答するわけですから、一つ当たりの分量はせいぜい30字であり、シンプルな表現が求められます。
土石流により建物が倒壊し、耕地や林地が土砂で埋まる。土砂が斜面を削ったり、谷を埋めるなど、地形の改変が生じる。(56字)
こういった感じでしょうか。「地形の改変」が生じるとなぜ問題なのかとう点にまで言及できていませんが、文字数制限を考えるとこのような中途半端な解答でも致し方なかったとも思います。
では次回も期待しています(^^)
- 2020.09.03 18:43
- たつじん
2013年度第1問_193(風化作用の強度分布と世界の気候・土壌および土砂崩れの地形図読図より)
設問A
(1)
風化作用の小さい低緯度地域の共通点は、砂漠地帯の地域で、水分が少ないと考えられるから。高緯度地域では陸地が氷河で覆われているからだと考えられる。
(2)
低緯度は高温多雨であるため、水分量が多い、日射量が多い、年中通して気温が高いことが考えられる。
(3)
aは夏季の季節風やサイクロンの影響で河川が氾濫したときに肥沃な土壌が堆積されていると考えられるから。Bは火山の噴火により、堆積された火山灰などが風化されることで養分の豊富な土壌が堆積されるから。
設問B
(1)
尾根から谷へと変化し、針葉樹林が失われた。
(2)
土砂崩れで生じた多量の土砂は、Y方面へと崩れ落ち、さらにそこから元の谷に沿ってZの土砂を巻き込みつつ山麓の方へと崩れ落ちていったと考えられる。
(3)
直接的に下流部へと土砂崩れを引き起こし、家屋を倒壊させる可能性がある。また、森林面積が減少するため山の吸水量が減り、河川の下流域で増水・氾濫の可能性がある。
添削よろしくお願いします
- 2020.09.01 07:11
- のい
2013年度第1問_193(風化作用の強度分布と世界の気候・土壌および土砂崩れの地形図読図より)
設問A
(1)
風化作用の小さい低緯度地域の共通点は、砂漠地帯の地域で、水分が少ないと考えられるから。高緯度地域では陸地が氷河で覆われているからだと考えられる。
(2)
低緯度は高温多雨であるため、水分量が多い、日射量が多い、年中通して気温が高いことが考えられる。
(3)
aは夏季の季節風やサイクロンの影響で河川が氾濫したときに肥沃な土壌が堆積されていると考えられるから。Bは火山の噴火により、堆積された火山灰などが風化されることで養分の豊富な土壌が堆積されるから。
設問B
(1)
尾根から谷へと変化し、針葉樹林が失われた。
(2)
土砂崩れで生じた多量の土砂は、Y方面へと崩れ落ち、さらにそこから元の谷に沿ってZの土砂を巻き込みつつ山麓の方へと崩れ落ちていったと考えられる。
(3)
直接的に下流部へと土砂崩れを引き起こし、家屋を倒壊させる可能性がある。また、森林面積が減少するため山の吸水量が減り、河川の下流域で増水・氾濫の可能性がある。
添削よろしくお願いします。
- 2020.09.01 07:09
- のい
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