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2021.06.19

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コメント欄に、入試問題の大学名と年度、問題番号を書き、それに続けてあなたの解答をペーストしてください。こちらのフォームが他の投稿者によって既に使用されている場合は、他のフォーム(未使用)をご利用ください。投稿後、1週間を目処に添削回答いたします。もし1週間たっても回答がない場合、私が見落としている可能性があります。その際は他のフォームに再投稿していただけますでしょうか。お手数ですが、よろしくお願いいたします。(従来のDMによるお問い合わせは取りやめといたしました。ご理解くださいませ)。

コメント

添削いたします。

>東大2018年:第1問・第2問

>添削よろしくお願いします。

>第1問
>設問A

>(1)森林伐採による吸収量の減少と、化石燃料使用による放出量増加。(30字)

いいですね。満点解答です。あえていえば「放出→排出」だったでしょうか。

大気中の二酸化炭素濃度が上昇している理由を二つ挙げることが求められています。一つは「排出量が増加した理由」、一つは「吸収量が減少した理由」ですね。本問の最大のポイントは字数制限が短いことです。端的にポイントだけを挙げる論述スタイルを意識しましょう。

排出量が増加した理由についてはもちろん「化石燃料」の使用量の増加を上げましょう。吸収量については「森林の減少」ですね。とくに疑問となる部分はないと思います。

例えばこのような形になります。

「化石燃料の使用量増加。森林伐採による二酸化炭素吸収量の減少。」(30字)

参考にしてください。

>(2)北半球で、夏は光合成が活発になり、濃度が減少するが、冬は光合成が不活発の上、暖房の使用で排出量が増え、濃度が増加する。(59字)

とてもいいと思います。ただ、個人的な考えですが(たしかに参考書の解説ではそう書いてあったのですが)ハワイで「暖房」を理由にするのはちょっと不自然な感じもするのですよ。たしかにイギリスやドイツなど冷涼な国の1人当たりエネルギー消費が温暖なイタリアより高いのは「暖房」の使用に理由があるのですが。

私はこう書いてみました。

「高日季は植物の成長が旺盛で光合成が活発。二酸化炭素の吸収が多く値が低下。低日季は光合成が不活発で吸収が減少し値が上昇。」(59字)

二酸化炭素の吸収について、植物の「光合成」ですね。光合成が盛んな季節は二酸化炭素の吸収量が増加するわけです。「常夏」のハワイとはいえ、やはり季節による植物の成長の度合いの違いはあるはずです。これについてしっかり言及すればいいでしょう。

季節が要因となるのは理解できますね。「夏」、「冬」という書き方でも構いませんが、ハワイのような低緯度地域では「高日季」、「低日季」という表現を用いるのが一般的です。

>(3)Aは温暖化対策を行わず化石燃料などの使用を続け濃度増加が続き、気温が上がり続ける。Dはエネルギー削減や二酸化炭素固定といった対策により濃度上昇が抑えられ、気温の上昇も抑えられる。(89字)

いいですね。字数制限が長いので字数稼ぎのテクニックが重要となります。具体的な事例を挙げ、字数を埋めていきましょう。

私はこう書いてみました。

「Aでは経済成長を優先し化石燃料の使用を制限しない。二酸化炭素濃度が上昇。Bでは温暖化対策が取られる。省エネルギーや新エネルギーの開発、植林による植物への二酸化炭素の固定量の増加。」(89字)

植物を増やし、体内に二酸化炭素を取り込みます。このことを「二酸化炭素の固定」というのですね。便利な言い方なので知っておくといいでしょう。

>設問B
>(2)低緯度で東よりの貿易風、中緯度で偏西風に影響されるため。(28字)

いいですね。シンプルな問題だったと思います。適切です。

>(3)付近を流れるペルー海流など、寒流の影響で海水温が低いため。(29字)

これは書きにくかったですね。そもそも東岸には暖流のブラジル海流も流れているのですが。

とはいえ、こちらもシンプルに「水温が低い」ことだけ説明すればいいと思います。ブラジル海流は日本海流やメキシコ湾流に比べ水温が低いのでしょうか。私にもよくわかりません。

こういった感じでしょうか。

「西岸を寒流が流れるなど低緯度海域でも全体に水温が低いから。」(29字)

>(4)温暖化による海面上昇で、高潮の被害を受ける地域が拡大し、人口増加と経済発展により、沿岸部への人口移動が増加するため。(59字)

いいですね。うまく書けていると思いますよ。合格圏の解答です。

字数制限は60字ですが、「理由」について「自然」と「社会」の2つの側面から答えることが求められることになり、2つのトピックが必要となります。これ、なかなか字数的に厳しいですよね。短いながらも「濃い」文章をつくりましょう。

比較的回答が簡単なのは「社会」的変化の方でしょう。「被災する」可能性が高い地域へと住居が拡大し、被災人口が増えるわけです。

一方で「自然」的変化は難しいかも知れません。一般的に(そして今回の大問のテーマになっている)地球温暖化によって低緯度地域における大気中の水蒸気量が増えたり、上昇気流の作用が活発化することで熱帯低気圧そのものが巨大化することが予想されていますが、しかし本問では「熱帯低気圧と強度や発生頻度が増大しなくても」という文章が加えられています。熱帯低気圧そのものに言及できません。

ですので、ここは同じく地球温暖化に注目し、それによる海面上昇で、かつて高所であって災害に強い土地であったものが標高が下がることにより水害に対し脆弱になる様子を指摘したらいいのではないでしょうか。

とにかく文章制限が厳しいので、詳しく書くことはできません。曖昧でいいので、簡潔に言い切ってしまえばいいでしょう。

「地球温暖化による海面上昇で浸水被害を受けやすい土地が広がった。人口増加で低地や斜面など災害を受けやすい土地へ住居が拡大。」(60字)

問題そのものが難しいので、この程度の解答で十分だったかと思います。参考にしてくださいね。


>第2問
>設問A
>(1)香港は中国の経済発展で他港に製品取扱量が分散されたが、シンガポールはASEANの経済発展のおかげで中継機能を維持できたため。(58字)

これはおもしろい問題ですよね。香港の場合、上海やシェンチェンなど他の港の取扱量が増加により地位が低下したのに対し、シンガポールはASEAN各国の経済発展は工業の分業体制の中で、逆に中心地としての優位性を高めていくわけです。

「経済発展により上海など他の港が巨大化し香港は地位低下。シンガポールはASEANの国際分業体制の強化により貿易中心地の地位が向上。」(60字)

字数制限いっぱいにキーワードを詰め込んでいます。なお、こうした問題の場合、文章を2つに切ってしまうのは一つのアイデアですので参考にしてください。字数が節約できます。例「分散されたが、」→「分散。」4文字減らすことができます。60字制限なら、4文字は貴重ですよ。

>設問B
(1)イランではシーア派イスラームが国教であるが、インドネシアでは人口の大半をイスラーム人が占めるが、国教とはなっていない。(59字)

いいですね。悪くありません。イランが重要です。イランはイラン革命によって、イスラーム指導者が政治でも実権を有する政教一致の国となっています。似た例にはサウジアラビアがありますね。ただし、サウジアラビアは王政の国です。

イラン・・・共和制・政教一致
サウジアラビア・・・専制君主制・政教一致

他の国はイスラームが広まっていても、世俗的な国家であり、政教分離が大原則です。インドネシア以外にはトルコが穏健イスラーム国家としてよく登場します。

>(2)イギリスの植民地の時代に、天然ゴムやサトウキビのプランテーションの労働力として連れてこられたインド人が定住したから。(58語)

よく書けています。指定語句から「マレーシア=ゴム」ですから、南アフリカについては「サトウキビ」を結びつけたらいいですね。当時、サトウキビは世界中の至るところで栽培されており、オーストラリア北岸、ブラジル北東岸、ジャマイカ、フィジーなど代表的なサトウキビプランテーション地域であり、いずれも労働者の流入がみられました。

>個人的には“連れてこられた”の部分が減点対象になりそうだと感じました。

なるほど、たしかに「連れてこられた」ですと、ややニュアンスが異なるかも知れませんね。減点とはならないとは思いますが、表現は工夫した方が良かったかもしれません。「移住した」などでしょうか。

>(3)途上国の多いアフリカ諸国へ安価な労働力を求めた東南アジアの機械工業の進出や資源開発への投資が進むと考えられる。(55字)

ちょっとわかりにくい文章になってしまっていると思いますよ。

2つの内容を書こうとしているのですから、文は2つにするべきです。

・工場進出
・資源開発

この2つについて述べたいわけですよね。

「安価な労働力を求め機械工業など労働集約型の工場の進出。レアメタルなどの資源を得るための鉱山開発。」(48字)

例えばこういう形はどうでしょう?箇条書きにしてしまうのは一つのアイデアです。さらにこういった形ならば「機械工業」や「レアメタル」など具体例を入れることもできますよ。

もちろん「途上国の多い」や「投資」なども適切な言葉とは思いますが、それより上記のような具体的な工業や資源の例を入れた方が得点につながると思いませんか。

内容的には間違っていませんので、文章を整理して、より多様な内容を伝えるような形にしてみましょう。巧みな文章力は不要と思いますが、60字を有効に使う構成力は大切だと思いますよ。

では次回も期待しています。

  • 2021.06.28 19:50
  • たつじん

東大2018年:第1問・第2問

添削よろしくお願いします。

第1問
設問A

(1)森林伐採による吸収量の減少と、化石燃料使用による放出量増加。(30字)

(2)北半球で、夏は光合成が活発になり、濃度が減少するが、冬は光合成が不活発の上、暖房の使用で排出量が増え、濃度が増加する。(59字)

(3)Aは温暖化対策を行わず化石燃料などの使用を続け濃度増加が続き、気温が上がり続ける。Dはエネルギー削減や二酸化炭素固定といった対策により濃度上昇が抑えられ、気温の上昇も抑えられる。(89字)


設問B
(2)低緯度で東よりの貿易風、中緯度で偏西風に影響されるため。(28字)

(3)付近を流れるペルー海流など、寒流の影響で海水温が低いため。(29字)

(4)温暖化による海面上昇で、高潮の被害を受ける地域が拡大し、人口増加と経済発展により、沿岸部への人口移動が増加するため。(59字)

第2問
設問A
(1)香港は中国の経済発展で他港に製品取扱量が分散されたが、シンガポールはASEANの経済発展のおかげで中継機能を維持できたため。(58字)


設問B
(1)イランではシーア派イスラームが国教であるが、インドネシアでは人口の大半をイスラーム人が占めるが、国教とはなっていない。(59字)


(2)イギリスの植民地の時代に、天然ゴムやサトウキビのプランテーションの労働力として連れてこられたインド人が定住したから。(58語)

個人的には“連れてこられた”の部分が減点対象になりそうだと感じました。


(3)途上国の多いアフリカ諸国へ安価な労働力を求めた東南アジアの機械工業の進出や資源開発への投資が進むと考えられる。(55字)

  • 2021.06.25 07:06
  • つかのま

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