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2021.10.13

537

すでにお申し込みされている添削メンバーの方のみ投稿ください(メンバー募集は4月で終わっています。追加募集の予定はありません)。最低、月に1回の投稿がノルマです。これが無き場合は登録取り消しになりますので、ご注意ください。

コメント欄に、入試問題の大学名と年度、問題番号を書き、それに続けてあなたの解答をペーストしてください。こちらのフォームが他の投稿者によって既に使用されている場合は、他のフォーム(未使用)をご利用ください。投稿後、1週間を目処に添削回答いたします。もし1週間たっても回答がない場合、私が見落としている可能性があります。その際は他のフォームに再投稿していただけますでしょうか。お手数ですが、よろしくお願いいたします。(従来のDMによるお問い合わせは取りやめといたしました。ご理解くださいませ)

コメント

遅れて申し訳ありません。添削させていただきます。

>東大2012年度 第2問

>添削よろしくお願いします!

>設問A
>(3)
 社会主義国だった(イ)国は、刷新政策により市場経済を導入した。農民の生産意欲や技術の向上により生産量が増加したから。
(57字)

いい文章ですね。前段の文章から後段の文章へのつながりがスムーズです。合格圏の解答です。よく書けていると思いますよ。

>メモ書きの段階で、『商品作物or輸出用作物、外貨獲得、刷新政策、生産意欲向上』が自然と出てきたんですが、やむなく最初の2つをカットしました。

いいですね。事前にメモ書きしてアイデアをまとめているのですね。これは素晴らしいと思いますよ。

>というのも、「刷新政策により生産意欲が向上」だけだとどうも因果関係が曖昧すぎて不充分に感じたので、

その通りですね。「刷新改革」→「市場経済化」→「競争原理の導入」→「意欲の向上」のような、より詳しい因果関係の明示が必要です。

>「過去は社会主義国だったけど、今は市場経済を導入したんだ。だから、意欲が向上したんだ。」と過去と現在を対比させて因果関係をなるべく短く、かつ情報の過不足がない文章にしようとした所、外貨獲得のくだりを入れられる字数が足りなくなったからです…

この考え方はいいと思いますよ。ここまでの思考パターンは完璧ですし、あとはそれをいかに「文章内に詰め込むか」ということです。

「社会主義国のイ国は刷新政策で市場経済を導入。農民の生産意欲向上で生産量が増加。輸出用作物の生産で外貨獲得を目指す。」(57字)

例えば、このように目一杯情報を詰め込んでしまうという手もあります。論述問題はキーワードさえ入っていれば得点になりますので、理由を示す文だからといって無理に「〜から」や「〜ので」を入れる必要もありません(もちろん、あった方がいいのですが)。とにかくキーワードを詰め込んで、採点ポイントを挙げるという技術は、持っておいていいかと思います。

なお、私はこのように書いてみました。

「社会主義国であるがドイモイ政策で市場経済化を進め、輸出用作物の生産に力が入れられた。生産意欲も向上し、生産性が上がった。」(60字)

刷新(ドイモイ)政策からの意欲の向上が説明されていれば、十分に得点できる問題だったかと思います。

>(4)
> 途上国の農民の生活は国際相場に左右され不安定。生産地や彼らの生活の持続可能な安定化を図る支援活動や意識が高まったため。
(60字)

これもうまいですね。先ほどの問題と同様に、前段の文から後段の文へのつながりがスムーズなのです。かなり高い文章力だと思いますよ。これは誇ってもいいでしょう。こちらも合格圏です。

>この問題は中々悩みました。
『支援』『公正な価格設定』『国際相場に左右される』『(途上国の農民で)立場が弱い』『生活が不安定 → 生活の安定化』『(先進国での)意識や活動の活発化』『生産者の生活改善』など、入れたい言葉は思いつくんですが、60字で纏めるとなると語彙の選択と文字数の兼ね合いなど、中々難しく、とても考えさせられました。

なるほど、最大のポイントは「国際相場」の不安定さが農民の生活に直結していることであり、これを防ぐことが農民の生活改善につながることを説明すればいいわけです。現状の答案でそれは過不足なく表現されていると思いますよ。

なお、私はこう書いてみました

「特定の国に生産が集中し国際相場の変動が特に大きい。農民の生活水準の向上や持続的な経済発展のため高価格で購入する。」(56字)

実は「持続」という言葉の使い方が難しいのですね。ここではシンプルに「持続的な経済発展」という言い方にしてみました。

「持続」に関しては「持続可能な開発」といったような言い方をよくしますよね。持続可能とは、現在の人々の欲求を犠牲にすることなく、将来の人々の欲求も満たすことです。欲求という言い方がかえって分かりにくいですが、要するに「求めるもの」すなわち「ニーズ」ですよね。将来の人のために自然を残そうと、樹林を伐採しないことは持続可能な開発ではないのです。現在、我々が森林資源を必要とするのならば、それは伐採するべきなのです。そのうえで、将来の人々が森林を利用できるように植林しましょうということなのです。今の我々の生活レベルを落としてはいけません。生活レベルを維持したうえで、将来の人々の生活も向上させようということなのです。

>設問B
(1)
 近年の経済成長で国内の生活水準が向上した。結果、食の西洋化で食用油や、洗剤の消費が増加し、油脂類の需要が高まったから。
(60字)

>赤本か青本かたつじん先生の解説か何かのどこかで見かけた『食の西洋化』という単語を使ったのですが、「これそもそも地理単語か?」と不安になりました。調べてみて(文字数の面で)便利な言葉だと思って使いましたが実際どうでしょうか…

そうでしたか、「食の西洋化」という言葉は私もよく使いますので、全く問題ないどころか、れっきとした地理用語だと思いますよ。「食」については「食文化」、「西洋化」については「欧米化」でも良いかと思います。

こちらの解答についてはよく書けていると思うのですが、常に意識して欲しいのは「プラス・マイナス」と言いましょうか、「作用・反作用」というか、多面的な思考です。

輸入が増えたということは「需要が拡大した」ことと同時に「生産が停滞した」ということもあるわけですよね。

東大の問題は30字が一つの単位になっているのはすでにわかっているかと思います。「30字=1トピック=1文」なわけで、60字ならば2トピック、2文となります。つかのまさんの解答は形式上は「2文」から構成されていて2トピックのように見えますが、「需要」という一面からしか述べておらず、やはり1トピックに留まっているんですよ。

例えばこういう解答はどうでしょう。

「経済発展による生活水準の向上、食の西洋化によって油脂の需要が拡大した。大豆や油ヤシの生産は国内では少ない。」(53字)

字数に余裕があるので、スムーズな解答にしてみましょう。

「経済発展による生活水準の向上、食の西洋化によって油脂の需要が拡大した一方で、大豆や油ヤシの生産は国内では少ないから。」(58字)

どうでしょうか。最終的には1文にしていますが、内容的には「2文=2トピック」になっていますよね。参考にしてください。

>(2)
 国土の広さにより多様な農作物、安価な労働力によるコストの低さに加え、日本のような航空機で輸送可能な消費地があるから。

悪くないのですが、文章としてぎこちない感じがしますよ。

例えば

「国土が広く多様な農産物が得られる。安価な労働力でコストが抑えられる。航空機で輸送可能な消費地がある。以上の理由による。」(59字)

例えばこういう書き方もできたわけですよね。文章の組み立てを工夫してみましょう。

私も書いてみました。

「豊富な農畜産物や安価な労働力を背景に外国から多くの食品工場が進出した。近隣の先進国である日本などに輸出される。(55字)」

無理に「〜から」や「〜ので」を使って文章を乱すより、最初からそれらを放棄して文章を作ってしまう方法をとっています。キーワードが入っていれば十分加点されます。

>設問C
(1)
 人口増加が顕著な地域。都市や農業用地確保の為の開拓や、薪炭材利用の増加による過伐採により、森林面積が減少したから。
(58字)

いいですね。要するに「炭素蓄積量減少=森林減少」ですから、森林が減少した理由を2種類挙げればいいわけです。

できれば、より詳しく原因について論述できればベストだったかと思いますよ。

(アフリカ中央部)
・薪炭材の過剰な伐採
・森林の再生能力を越えた焼畑農地の拡大

(南アメリカ
・農地の拡大・・・大豆畑として森林が伐採される。
・牧場の拡大・・・同じく肉牛の放牧地として森林が伐採される。
・鉱山の開発・・・カラジャス鉄山の開発
・道路の建設・・・アマゾン横断道路の建設

これらを取捨選択しながら、うまく組み合わせて論述していけばいいでしょう。

私の文章を参考にしてください。

「Aでは薪炭材の過剰な伐採や森林の再生能力を越えた焼畑農地の拡大。Bでは大豆畑や牧場、道路、鉱山の開発など。(53字)」

ほぼキーワードを並べただけですが、こういった書き方もあるのだと知っておいてください。「上手く文章を書こう」とすると内容が薄まってしまう場合があります。単語を並べるだけですが、これによって「内容の濃い」解答をつくることができます。


>(2)
 無計画な森林開拓による土壌浸食や環境被害に対する植林活動。
(30字)

どうなんでしょう?前半部分は必要でしょうか?

例えばこのように書いてみてはいかがでしょう。

「先進国で商業林として企業的に管理され、植林も進んでいる。」

30字と短い文章ですから、複雑な構造にはできません。言いたいことは「植林」なわけです。植林を「形容」する言葉を使って文章を組み立てればいいわけですね。

反対の概念の言葉(「無計画〜環境被害」)を入れる必要はなかったかなと思います。

さらに演習を続けていきましょう。


  • 2021.10.26 21:41
  • たつじん

東大2012年度 第2問

添削よろしくお願いします!

設問A
(3)
 社会主義国だった(イ)国は、刷新政策により市場経済を導入した。農民の生産意欲や技術の向上により生産量が増加したから。
(57字)

メモ書きの段階で、『商品作物or輸出用作物、外貨獲得、刷新政策、生産意欲向上』が自然と出てきたんですが、やむなく最初の2つをカットしました。
というのも、「刷新政策により生産意欲が向上」だけだとどうも因果関係が曖昧すぎて不充分に感じたので、
「過去は社会主義国だったけど、今は市場経済を導入したんだ。だから、意欲が向上したんだ。」と過去と現在を対比させて因果関係をなるべく短く、かつ情報の過不足がない文章にしようとした所、外貨獲得のくだりを入れられる字数が足りなくなったからです…

(4)
 途上国の農民の生活は国際相場に左右され不安定。生産地や彼らの生活の持続可能な安定化を図る支援活動や意識が高まったため。
(60字)
この問題は中々悩みました。
『支援』『公正な価格設定』『国際相場に左右される』『(途上国の農民で)立場が弱い』『生活が不安定 → 生活の安定化』『(先進国での)意識や活動の活発化』『生産者の生活改善』など、入れたい言葉は思いつくんですが、60字で纏めるとなると語彙の選択と文字数の兼ね合いなど、中々難しく、とても考えさせられました。


設問B
(1)
 近年の経済成長で国内の生活水準が向上した。結果、食の西洋化で食用油や、洗剤の消費が増加し、油脂類の需要が高まったから。
(60字)

赤本か青本かたつじん先生の解説か何かのどこかで見かけた『食の西洋化』という単語を使ったのですが、「これそもそも地理単語か?」と不安になりました。調べてみて(文字数の面で)便利な言葉だと思って使いましたが実際どうでしょうか…

(2)
 国土の広さにより多様な農作物、安価な労働力によるコストの低さに加え、日本のような航空機で輸送可能な消費地があるから。
(59字)

設問C
(1)
 人口増加が顕著な地域。都市や農業用地確保の為の開拓や、薪炭材利用の増加による過伐採により、森林面積が減少したから。
(58字)
(2)
 無計画な森林開拓による土壌浸食や環境被害に対する植林活動。
(30字)

  • 2021.10.18 08:10
  • つかのま

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