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2020.05.22

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コメント欄に、入試問題の大学名と年度、問題番号を書き、それに続けてあなたの解答をペーストしてください。こちらのフォームが他の投稿者によって既に使用されている場合は、他のフォーム(未使用)をご利用ください。投稿後、1週間を目処に添削回答いたします。もし1週間たっても回答がない場合、私が見落としている可能性がありますので、ツイッター(@ts914)にDMをいただけますでしょうか。早々に対応いたします。

コメント

のいさんこんにちは(^^) では添削しますね。

>東大の地理_27ヵ年_2006年度第二問(世界と日本の森林、木材生産より)

>設問B
>(1)1960年代以降、植林された面積は減少している。

いいですね。若い木が減っているということは、新しい植林地の面積が縮小しているということですからね。十分な解答です。

>(2)人工林の伐採が追い付いていないため、林齢は全体的に高齢化が進み、それに伴い伐採面積は減少している。

これもうまいですね。そもそものいさんは文章がうまいと思いますよ。地理論述は現代文とは違いますので、簡単でわかりやすい言葉を用いるのが鉄則なのですが「追い付いていない」という表現は明解でとてもいいと思います。また、問題文で提示されている「伐採面積」や「林齢」という言葉をきちんと受け、そこで問われている内容についての「回答」ができている点も評価できます。「受け応え」といいましょうか、「コール・アンド・レスポンス」と言いましょうか。これができていない受験生って結構多いんですよね。のいさんはその辺りをちゃんとクリアしています。

>(3)1960年代に木材の輸入自由化が始まったため、国産の木材価格は高沸し、売れ行きが低迷した。そこから事業者は、採算が取れないと判断し、伐採適齢の木は放置され、植林もされなくなったから。

とてもうまいと思います。とにかく文章がわかりやすいことが最大のポイントです。このように比較的長文(90字)であっても明解な文章を作れるということは非常に有利なことです。また一文の長さもいいですね。90字ならば最低でも二つの文に分けるべきであり、それができています。一文の目安は30〜50字程度に抑えたいですからね。

では、内容についても。「1960年代」という年代が示されていますが、これはとくに記述の必要はなかったかなとは思います。木材の輸入自由化が1960年代に始まったことを確実に知っていれば問題ありませんが、もし誤っていたら減点対象になりかねません。

また「国産の木材価格が高沸」とありますが、「高沸」という言葉はおそらく一般的でないかと。ここは「高騰」の方がよくある表現とは思いますよ。さらに言えば、ここは「低迷」が正しいかと思います。輸入自由化によって外国から低価格の木材が大量に国内市場に入ってくるわけです(自由化には二つの意味があり、一つは関税の低減、一つは数量制限の緩和。「安く、多く」輸入されるわけですね)から、需要と供給のバランスを考えた場合、需要<供給となり、木材価格は大暴落するわけです。

とくに外材は安いわけですから、価格競争で敗れた国内材の需要がとくに落ちることになります。採算性を考えた場合、伐採や運搬にかかる費用が販売価格を超えてしまえば、森林は「放棄地」となりますよね。

そして今回は字数制限が長いのですから、「余計なこと」まで付け加える余裕があります(というか、付け加えるべきです)。木材供給量のグラフをみて、高度経済成長期(1960年代)には供給量が大きな伸びを示しているのに対し、それ以降はほぼ横ばいですよね。供給と需要のバランスを考えた場合、この供給量の停滞もやはり木材価格低迷の一つの原因だったような気がします。

さらに詳しく見ていくと、2000年の国産材の伐採面積がとくに小さいように思います。これこそまさに、適齢期を過ぎ、森林が高齢化したことの影響なのでしょう。同時に林業経営者も高齢化し後継者不足から廃業、森林の多くが放置林となったであろうことも想像してみてください。

以上より、次のような文章を作ってみました。

輸入自由化により安価な外国産材が大量に国内市場に流入し国産材の木材価格は低迷。1970年代以降は全体の木材供給量も停滞し伐採が進まない国内の森林は高齢化が進んだ。林業経営者の廃業や放置林の増加により、2000年はとくに国産材の供給量が減少。(120字)

こんな感じでしょうか。とにかくいろいろな話題を詰め込んでみました。時系列にそって(高度経済成長期→1970年代以降→2000年)出来事を並べるというテクニックにも注目してくださいね。


>設問C
>(1)バイオマス燃料

悪くありませんね。ただ、チップはパルプ原料が主には思います。バイオマス燃料は、廃材や木屑、あるいは木材から抽出したアルコール・油の形での輸入が多くなります。

>(2)コスト削減のため産地で加工するようになったことと、輸送時により多く運搬するために少しでも軽量化するため。

適切です。十分な得点が狙えます。

ただし、いくつか追加事項を。

マレーシアやインドネシアでは日本の企業による無計画な森林伐採を防ぐために、森林を国家の管理下に置き、丸太(原木)での輸出を制限しました。まず、これは簡単に述べるべきだと思います。

さらに、木材加工については仰せのように「コスト削減」や「軽量化」、もありますが、製材業など「国内産業の育成」の面もあります。

これらを踏まえてまとめてみましょう。

国家による森林管理と丸太の輸出規制。製材業など国内産業の育成。チップに加工することで輸送コスト削減にもなる。(54字)

こういった形はいかがでしょうか。箇条書きスタイルで用件をひたすら詰め込んでしまうのは、60字程度の短文論述には極めて有効ですよ。

>初回は実力試しのために模範解答などをなにも見ずに解いたので的外れな解答になっていると思います。すみません。添削お願いします。

「実力試し」素晴らしいですね。「的外れ」どころか非常に適切な解答になっていますよ。もちろん、解説を見ることは悪いことではありませんので、問題によって使い分けるのがいいかも知れませんね。

のいさんは文章がうまいと思いますよ。さらに問題を解釈し、「受け応え」も上手です。本当に文章が上手い人は、簡単な表現で、相手が求める内容をきっちりと回答できます。

このペースでどんどん問題をこなしてみましょう。もちろん自分のペースで構いません。現時点では2週に一回ぐらいかなとは思いますが、1ヶ月に一回でも、1週間に一回でもいいと思います。無理のないかたちで進めていきましょう。

  • 2020.05.29 12:29
  • たつじん

のいです
東大の地理_27ヵ年_2006年度第二問(世界と日本の森林、木材生産より)


設問B
(1)1960年代以降、植林された面積は減少している。
(2)人工林の伐採が追い付いていないため、林齢は全体的に高齢化が進み、それに伴い伐採面積は減少している。
(3)1960年代に木材の輸入自由化が始まったため、国産の木材価格は高沸し、売れ行きが低迷した。そこから事業者は、採算が取れないと判断し、伐採適齢の木は放置され、植林もされなくなったから。

設問C
(1)バイオマス燃料
(2)コスト削減のため産地で加工するようになったことと、輸送時により多く運搬するために少しでも軽量化するため。

初回は実力試しのために模範解答などをなにも見ずに解いたので的外れな解答になっていると思います。すみません。添削お願いします。

  • 2020.05.24 10:00
  • のい

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