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2021.09.30

535

すでにお申し込みされている添削メンバーの方のみ投稿ください(メンバー募集は4月で終わっています。追加募集の予定はありません)。最低、月に1回の投稿がノルマです。これが無き場合は登録取り消しになりますので、ご注意ください。

コメント欄に、入試問題の大学名と年度、問題番号を書き、それに続けてあなたの解答をペーストしてください。こちらのフォームが他の投稿者によって既に使用されている場合は、他のフォーム(未使用)をご利用ください。投稿後、1週間を目処に添削回答いたします。もし1週間たっても回答がない場合、私が見落としている可能性があります。その際は他のフォームに再投稿していただけますでしょうか。お手数ですが、よろしくお願いいたします。(従来のDMによるお問い合わせは取りやめといたしました。ご理解くださいませ)

コメント

では採点いたします。

>設問A
>(1)車や工場などでの化石燃料の消費量の増加。森林伐採。

悪いないんですが、工夫がちょっと足りない印象です。二つのトピックを述べるならば、字数バランスに気をつけましょう。2つ目のトピックについて説明が足りないのですよ。

前半はむしろ「車や工場など」は不要です。シンプルに「化石燃料の消費量の増加」で十分です。後半こそ「森林伐採」で何が生じたかを述べないといけないのです。

具体例まで述べた前半、言葉が足りない後半、バランスが悪いんですよね。

例えば、私はこう書いています。

「化石燃料の使用量増加。森林伐採による二酸化炭素吸収量の減少。」(30字)

どうでしょうか。森林伐採がなぜ地球温暖化につながるのか説明をしている点に気がつきますか。

>(2) 北半球で、夏は日照時間が長く、植物による光合成が盛ん。濃度は減少。冬は盛んでない。暖房などの排出量が多く、濃度が増加。

これも惜しいですね。まず「北半球」は不要です。北半球でも南半球でも夏は日照時間が長く植物の光合成がさかんなことは共通していますから、わざわざ「北半球」に限定することはありません。もちろん北半球の夏は7月で南半球の夏は1月ですが、それはこの際、関係ありませんよね。

「夏は日照時間が長く、植物による光合成が盛ん」のみで構いません。

しかし、だからどうだと言うのでしょう?論理の「鎖」をつなげていかないといけません。だから「二酸化炭素の吸収量が増加」するのですね。そこまで言及してみてください。

また、個人的な考えですが(たしかに参考書の解説ではそう書いてあったのですが)ハワイで「暖房」を理由にするのはちょっと不自然な感じもするのですよ。たしかにイギリスやドイツなど冷涼な国の1人当たりエネルギー消費が温暖なイタリアより高いのは「暖房」の使用に理由があるのですが。

私はこう書いてみました。

「高日季は植物の成長が旺盛で光合成が活発。二酸化炭素の吸収が多く値が低下。低日季は光合成が不活発で吸収が減少し値が上昇。」(59字)

二酸化炭素の吸収について、植物の「光合成」ですね。光合成が盛んな季節は二酸化炭素の吸収量が増加するわけです。「常夏」のハワイとはいえ、やはり季節による植物の成長の度合いの違いはあるはずです。これについてしっかり言及すればいいでしょう。

季節が要因となるのは理解できますね。「夏」、「冬」という書き方でも構いませんが、ハワイのような低緯度地域では「高日季」、「低日季」という表現を用いるのが一般的です。

いかがでしょうか。限られた字数の中でも工夫すればいろいろなことが述べられますよね。

>(3) Aは温暖化対策をせず、エネルギー消費量と気温がともに上昇し続けている。Dは省エネルギーなど厳しい温暖化対策をしている。その結果、気温の上昇は抑えられている。

おそらく「固定」の使い方に悩んだと思います。これは難しい言葉だったので、使えなかったとしても仕方ないと思いますよ。

私はこう書いてみました。

「Aでは経済成長を優先し化石燃料の使用を制限しない。二酸化炭素濃度が上昇。Bでは温暖化対策が取られる。省エネルギーや新エネルギーの開発、植林による植物への二酸化炭素の固定量の増加。」(89字)

植物を増やし、体内に二酸化炭素を取り込みます。このことを「二酸化炭素の固定」というのですね。便利な言い方なので知っておくといいでしょう。

「省エネルギーなど厳しい温暖化対策をしている」という部分をもうちょっと具体的に書けたのではないでしょうか。「厳しい」という情緒的な言葉を使うより、実際にどのような方策を取るべきなのか、具体的な提案をして欲しかったと思いますよ。

>設問B
>(1)ハリケーンー中央~北アメリカ サイクロンー東アフリカ〜南アジア

いいですね。ハリケーンについては「カリブ海」、サイクロンについては「オセアニア」も含まれます。

>(2) 低緯度で北東貿易風、中緯度で偏西風の影響を受けるため。

いいですね。これはシンプルな問題です。完璧な解答でしょう。

>(3) 沖合に寒流とその延長が流れ、海水温が低い。大気が安定。

こちらも合格圏の解答です。本問は問題の質が低かったと思います。解答しにくいですよね。そもそも東岸には暖流のブラジル海流も流れているのですが。

とはいえ、こちらもシンプルに「水温が低い」ことだけ説明すればいいと思います。ブラジル海流は日本海流やメキシコ湾流に比べ水温が低いのでしょうか。私にもよくわかりません。

こういった感じでしょうか。

「西岸を寒流が流れるなど低緯度海域でも全体に水温が低いから。」(29字)

これが精一杯の解答だったと思います。

>(4) 地球温暖化による海面上昇で高潮の被害範囲が拡大。人口増加により浸水しやすい沿岸部や埋立て地などへの居住が増加したため。

いいですね。完璧な解答だと思いますよ。難問だったと思いますが、よくできています。

字数制限は60字ですが、「理由」について「自然」と「社会」の2つの側面から答えることが求められることになり、2つのトピックが必要となります。これ、なかなか字数的に厳しいですよね。短いながらも「濃い」文章をつくりましょう。

比較的回答が簡単なのは「社会」的変化の方でしょう。「被災する」可能性が高い地域へと住居が拡大し、被災人口が増えるわけです。

一方で「自然」的変化は難しいかも知れません。一般的に(そして今回の大問のテーマになっている)地球温暖化によって低緯度地域における大気中の水蒸気量が増えたり、上昇気流の作用が活発化することで熱帯低気圧そのものが巨大化することが予想されていますが、しかし本問では「熱帯低気圧と強度や発生頻度が増大しなくても」という文章が加えられています。熱帯低気圧そのものに言及できません。

ですので、ここは同じく地球温暖化に注目し、それによる海面上昇で、かつて高所であって災害に強い土地であったものが標高が下がることにより水害に対し脆弱になる様子を指摘したらいいのではないでしょうか。

とにかく文章制限が厳しいので、詳しく書くことはできません。曖昧でいいので、簡潔に言い切ってしまえばいいでしょう。

「地球温暖化による海面上昇で浸水被害を受けやすい土地が広がった。人口増加で低地や斜面など災害を受けやすい土地へ住居が拡大。」(60字)

問題そのものが難しいので、この程度の解答で十分だったかと思います。参考にしてくださいね。

>残り数ヶ月も全力で頑張ります。添削よろしくお願いします。

おやおや、頑張ってはいけませんよ(笑)。毎日毎日、淡々と日々のノルマをこなしてください。頑張ってしまってペースを乱すことが最も怖いのです。あくまで「マイペース」を保って、試験当日を迎えてくださいね。


  • 2021.10.07 22:18
  • たつじん

4 (2018年度第一問)
設問A
(1)車や工場などでの化石燃料の消費量の増加。森林伐採。
(2) 北半球で、夏は日照時間が長く、植物による光合成が盛ん。濃度は減少。冬は盛んでない。暖房などの排出量が多く、濃度が増加。
(3) Aは温暖化対策をせず、エネルギー消費量と気温がともに上昇し続けている。Dは省エネルギーなど厳しい温暖化対策をしている。その結果、気温の上昇は抑えられている。
設問B
(1)ハリケーンー中央~北アメリカ サイクロンー東アフリカ〜南アジア
(2) 低緯度で北東貿易風、中緯度で偏西風の影響を受けるため。
(3) 沖合に寒流とその延長が流れ、海水温が低い。大気が安定。
(4) 地球温暖化による海面上昇で高潮の被害範囲が拡大。人口増加により浸水しやすい沿岸部や埋立て地などへの居住が増加したため。
残り数ヶ月も全力で頑張ります。添削よろしくお願いします。

  • 2021.10.06 11:39
  • やす

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