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2021.10.21

547

すでにお申し込みされている添削メンバーの方のみ投稿ください(メンバー募集は4月で終わっています。追加募集の予定はありません)。最低、月に1回の投稿がノルマです。これが無き場合は登録取り消しになりますので、ご注意ください。

コメント欄に、入試問題の大学名と年度、問題番号を書き、それに続けてあなたの解答をペーストしてください。こちらのフォームが他の投稿者によって既に使用されている場合は、他のフォーム(未使用)をご利用ください。投稿後、1週間を目処に添削回答いたします。もし1週間たっても回答がない場合、私が見落としている可能性があります。その際は他のフォームに再投稿していただけますでしょうか。お手数ですが、よろしくお願いいたします。(従来のDMによるお問い合わせは取りやめといたしました。ご理解くださいませ)

コメント

では添削いたします。

>東大 2006年

>第1問

>A

>(1) ア-d イ-a ウ-b エ-c

いいですね。適切です。

>(2) 気温の年較差がほとんどないことより、赤道直下に位置する。また、高原に位置することより、緯度の割には気温が低い。(55字)

うまいですね。完璧な解答です。2つのトピックが配置されています。

>B

>(1) カ-ペルー キ-ブラジル ク-チリ ケ-エクアドル

キがわかりやすいですね。サトウキビだけでなく、大豆やトウモロコシがポイントになります。ブラジルです。クはブドウでチリ、ケはバナナでエクアドルですね。カは消去法でペルーです。

>(2) バイオエタノール

適切です。

>(3) 海抜「高度」に応じた農牧業が展開される。低地ではサトウキビ等の「熱帯作物」、「高度」が上がるとトウモロコシ、高地ではジャガイモが栽培される。耕作限界を越えるとリャマやアルパカの「放牧」が行われる。(90字)

これも上手いですね。感心しました。とてもわかりやすいです。最初に総論として農牧業の特徴を言い切ってしまい、そのあとから具体的な記述を続けています。見事な組み立てだと思います。

基本的には以下のような形でいいのですが、

・低地・・・熱帯作物(具体例;サトウキビ)
・高地・・・自給作物(具体例;ジャガイモ)
・耕作限界を超えた高所・・・放牧(具体例;リャマ・アルパカ)

あえて、トウモロコシとジャガイモの栽培地域の違いにも言及されており、とても素晴らしいと思いました。

>C

>(1) エクアドルは一次産品、ペルーは基礎金属や軽工業製品が中心である。ブラジルは、金属製品や機械類等の工業製品の比率が高い。(59字)

これもいいですね。ほぼ字数いっぱいを使って内容の濃い文章になっています。

ブラジル単体でみれば農産物や鉱産資源の輸出も多いのですが、エクアドルやペルーと比較した場合にはやはり重工業製品の割合の高さがポイントとなります。

単なる「工業製品」ではなく、(ペルーの軽工業との対比の意味のこめて)「重工業製品」としてみたらさらに良かったと思いますよ。

>(2) 経済の自由化により、外国資本の導入を進めた。コーヒーなどのモノカルチャー経済から脱した。自動車などの工業化を進展させた。(60字)

悪くないのですが、ちょっと惜しい印象です。ブラジルの工業のキーワードは「輸入代替型から輸出指向型への転換」です。これを文章のどこかに入れておいて欲しかったところです。

モノカルチャーからの脱却も大切ですが、これは農業の枠内だけでも言えることですからね。「コーヒーモノカルチャーから、大豆やトウモロコシの栽培を含めた多角化」のように。決して工業だけのキーワードではないので、本問のように文字数制限が厳しい場合には無理に書くべきことでもなかったかなとは思います。

「経済の自由化」、「外国資本の導入」は満点です。

なお、私はこのように書いてみました。あくまで工業にターゲットを絞った書き方です。

「内需中心の輸入代替型から外国の市場を意識した輸出指向型工業への転換。外資を積極的に導入し、重化学工業を発展させた。(57字)」

ブラジルは国内市場が大きいため(人口規模、GNIの規模)、国内での供給を満たすための工業化に力点が置かれ、これを輸入代替型といいます。インドもこれに該当しますね。

当初は国内企業を優遇し、生産活動を行っていました。しかし、これでは競争の原理が働かず、さらに大資本を投下することもできず、工業生産は停滞します。これを打破するために、外国企業の誘致を積極的に行い、外資を導入することで工業化を進めます。

工業生産力が国内の市場の規模を上回り、輸出を前提とした生産活動も行われることになります。「輸出指向型」ですね。

国内市場が小さい(人口が少ない。GNIが小さい)韓国やマレーシア、タイでは早い段階から輸出指向型の工業化が進みました。

これに対し、前述のようにブラジルやインドでは輸入代替型の工業化がなされることになります。しかし、経済のグローバル化が進む現代世界において、いつまでも国内市場にこだわっていたら経済が停滞します。今や世界中のどの国でも輸出指向型の工業化が進み、ブラジルとインドもその例外ではないのです。

「輸出指向型」という言葉は使い勝手のいい言葉ですので、これを使った文章に慣れておきましょう。

  • 2021.10.30 18:04
  • たつじん

東大 2006年



第1問


A

(1) ア-d イ-a ウ-b エ-c

(2) 気温の年較差がほとんどないことより、赤道直下に位置する。また、高原に位置することより、緯度の割には気温が低い。(55字)


B

(1) カ-ペルー キ-ブラジル ク-チリ ケ-エクアドル

(2) バイオエタノール

(3) 海抜「高度」に応じた農牧業が展開される。低地ではサトウキビ等の「熱帯作物」、「高度」が上がるとトウモロコシ、高地ではジャガイモが栽培される。耕作限界を越えるとリャマやアルパカの「放牧」が行われる。(90字)


C

(1) エクアドルは一次産品、ペルーは基礎金属や軽工業製品が中心である。ブラジルは、金属製品や機械類等の工業製品の比率が高い。(59字)

(2) 経済の自由化により、外国資本の導入を進めた。コーヒーなどのモノカルチャー経済から脱した。自動車などの工業化を進展させた。(60字)

  • 2021.10.22 16:55
  • チョウセイ

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