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2017.12.16

添削フォーム22

  コメント欄に、入試問題の大学名と年度、問題番号を書き、それに続けてあなたの解答をペーストしてください。


コメント



こちらの方も宜しくお願いします。
筑波大学2016年第4問です。

センターがおわり、いよいよ二次対策に本格的に取り掛かる時期ですね。気を引き締めていきましょう。

では添削しますね。

まず今回のような問題の場合は、テーマ性がはっきりしているため、作問者の意図を読み取って回答することが求められます。

「水産業」ですが、もちろん「日本」がメインテーマになるでしょう。この時期の特徴としては、「遠洋漁業の衰退」が最大の事件です。1970年代の「200カイリ漁業専管水域(排他的経済水域)」の設定、および2度の「オイルショック」による燃料費の高騰がキーワードになりますね。これを軸に据えて論述を進めていって、枝葉末節となるトピックを付け加えていくという感じです。


>ソ連や先進国は1980年には水産物漁獲の多くをしめていたが年を経る毎に順位を落としている。特に日本とソ連は漁獲量が減少している。

個人的にはソ連についてはさほど書く必要はなかったかなとは思っています。日本については適切です。

>日本は20世紀後半に排他的経済水域が設定された事、2度の石油危機の影響で漁船の燃料費が高騰した事などによって従来最も漁獲量割合の大きかった遠洋漁業が衰退し、

本問のよくわからないところは、「1980年」のデータから始まっているところですよね。200カイリ排他的経済水域やオイルショックは1970年代の事例ですので、少し書きにくいと思います。「20世紀後半」としたのはいいアイデアだと思います。

>その後に沖合での乱獲のため沖合漁業も衰退しているからである。

こちらはとてもいいと思います。沖合漁業の衰退については遠洋漁業ほど明確に取り上げるべきトピックとも思いませんので、簡単に「乱獲」というキーワードで片付けてしまっていいと思います。これ以外の要因としては、周辺国との漁業協定などもありますが、そこまで詳しく述べる必要もないでしょう。

>ソ連はエネルギー資源開発に集中したからである。

上述しましたが、ソ連について特別に取り上げる必要はなかったと思います。

>発展途上国は近年の成長が著しく2013年では中国、インドネシア、インド、ベトナムが上位4カ国となっている。これは安価な労働力が豊富で先進国からの投資により最新設備も整備されてきているからである。

なるほど、これも悪くないと思います。ただ、中国は漁業については特徴的な国なので知っておくといいとも思いますよ。もちろん人口大国であるので、国内供給(消費)量の増加、とくに食生活が変化することによって1人当たりの供給も増加している点も強調しても良かったでしょう。また、中国は世界最大の水産物輸出国でもありますので、日本向けのウナギの養殖(中国は内水面漁業の発達した国でもあります)に触れても良かったかなと思います。インドやインドネシアなど低緯度国においては、マグロやカツオの漁獲量が増加し、さらに輸出も増加していると思われ、その当たりを日本企業の進出や投資と結びつけて書いても良かったと思います。

>ペルーやチリは寒流のペルー海流による湧昇流が活発な好漁場を活かして1995年には2位3位を占めているが、年による波が大きい。これはエルニーニョ現象により不漁になる時期があるからである。世界合計で見ると漁獲量は年々増加している。

こちらもいいですね。ただ、ペルーやチリの漁獲の不安定さの原因はエルニーニョ現象だけでなく、乱獲も大きな影響を与えていると考えられており、これにも触れられたでしょう。


以上になります。今回も非常によく書けた文章に思います。

ここで旺文社のサイトから模範解答を見たのですが、たしかに日本企業の東南アジアへの投資が大きく取り上げられていますね。こちらに注目しても良かったと思います。

また、その模範解答では、「エルニーニョ」が不漁の原因となっていましたが、ここはちゃんと「エルニーニョ現象」とした方がいいと思います。エルニーニョというと、毎年12月ぐらいに水温が上がり降水がみられる、日本でいうところの「梅雨」のような普通の気象現象だったりするのです。それが数年ごとに「異常」に水温が上がるのが問題なのであって、そうした異常事態を現すために、しっかり「エルニーニョ現象」と書き切ることが必要に思います。良かったら参考にしてください。

では、次の添削回答をお待ちしております(^^)

  • 2018.01.15 16:15
  • たつじん

こちらの方も宜しくお願いします。
筑波大学2016年第4問です。
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ソ連や先進国は1980年には水産物漁獲の多くをしめていたが年を経る毎に順位を落としている。特に日本とソ連は漁獲量が減少している。日本は20世紀後半に排他的経済水域が設定された事、2度の石油危機の影響で漁船の燃料費が高騰した事などによって従来最も漁獲量割合の大きかった遠洋漁業が衰退し、その後に沖合での乱獲のため沖合漁業も衰退しているからである。ソ連はエネルギー資源開発に集中したからである。発展途上国は近年の成長が著しく2013年では中国、インドネシア、インド、ベトナムが上位4カ国となっている。これは安価な労働力が豊富で先進国からの投資により最新設備も整備されてきているからである。ペルーやチリは寒流のペルー海流による湧昇流が活発な好漁場を活かして1995年には2位3位を占めているが、年による波が大きい。これはエルニーニョ現象により不漁になる時期があるからである。世界合計で見ると漁獲量は年々増加している。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
以上です。
よろしくお願いします。

  • 2017.12.26 23:31
  • Poen

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