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2021.04.09

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では添削いたします。

>2015年度 第3問設問B

>(1)A- 4 B-1 C-6 D-3 E-2 F-5

よくできていますね。素晴らしいです。

最小値0、最大値100という変わったグラフです。解析していきましょう。

まず目に付くのはDですね。2010年が最小値となっています。1950年から上がり始め、1960年にピークとなりました。しかしそこからは急激に下がっています。これを「夕張」とみるのは自然なことではないでしょうか。高度経済成長期の初期までは石炭産業の中心地として栄えていましがが、1960年代のエネルギー革命によって動力源が石炭から石油へと転換するなかで炭鉱が閉山し、人口も急減した。現在は過疎化が進むという形です。

これと似た形にBがあります。同じく高度経済成長期の初期がピークです、しかしDと変わっているのは、2000年代になって人口が再び増加していることです。設問Bの内容を踏まえて考えれば、これが「ドーナツ化現象→都心への人口回帰」であることが分かります。中心市街地である「都心3区」とみていいのではないでしょうか。

これで選択肢の①と③は分かりました。選択肢④と⑤そして⑥は全国を対象としたものであり、母数(分母となる数。例えば④ならば全国の総人口)が大きく安定した数字であることから(日本の人口ってそんなに急激に変化していませんよね)、これらの値は増減の少ないものと思われます。最小値となる年次、最大値となる年次はそれぞれわかりにくいでしょう。

さらに選択肢

ここで図3−3のグラフを確認します。それぞれの動きをまとめてみますね。

A;継続して上昇し続けています。伸び方のペースは緩やかですが、一回も値が低下していないことが特徴です。

C;戦後間もない1950年代に急上昇。ただし、そこからはほぼ横ばい。2000年以降に再び急上昇しています。

E;高度経済成長期の末期から低成長期に当たる1970年代以降に急増しています。その代わり、1990年代以降は高い値で安定しています。

F;これが最も特徴的な動きをしていますね。戦後復興期(1950年代)に比べ1960年代の値が低く、2010年にかけて全体的に増加の傾向にあるものの、局地的なアップダウンの激しい動きになっています。

以上のことをふまえ、それぞれ検討していきましょう。

Fはおそらく⑤「全国の完全失業率」だと思います。高度経済成長期に最低だったことからそれが想像できます。

Aは④の「高齢者率」ではないでしょうか。一貫して上昇しています。戦後の日本の人口動態を考えるに、一時的に高齢者率が下がることはありえないでしょう。

残るはCとE。これが②と⑥のいずれかです。

Cが②の「1市町村当たり〜」に相当すると思われます。2005年に一気に値が上昇していますよね。これ、「平成の大合併」の影響でしょう。多くの市町村合併が行われ、市町村の数が減りました。その分だけ一つの市町村の人口が大きくなるわけですからね。

ということは残ったEが「多摩」です。1950年代は東京西部の単なる農村だった多摩地区が、1960年代の高度経済成長期には住宅地として開発の手が及びます。ニュータウンがさかんに建設されたのでしょう。開発は1990年頃まで続きます。人口は継続的に拡大していきます。

ただし、21世紀に入ると、都心への人口回帰の動きもあり、郊外地区の人口は停滞します。多摩ニュータウンはその典型的な地域です。これからはニュータウンの住民の高齢化が問題となりますね。居住者の年齢が特定の世代に偏っているため、急激な高齢化が必然となります。施設のバリアフリー化、病院やデイケアなど高齢者向けのサービスの拡充が必須となりますね。


>(2)市町村合併によってのそれぞれの市町村の人口が多くなったから。

こちらで正解です。ただ、できれば「市町村(市区町村)の数が減ったから」とした方が一般的だったかも知れません。「1市区町村当たりの人口」ですから、分母である市区町村数が減ったことで、その値が上昇することも考え合わせてくださいね。

それにしてもおもしろいグラフでした。さすが東大ですね。素晴らしい問題を問うてくるものです。

  • 2021.04.11 07:39
  • たつじん

2015年度 第3問設問B

(1)A- 4 B-1 C-6 D-3 E-2 F-5
(2)市町村合併によってのそれぞれの市町村の人口が多くなったから。

添削お願いします

  • 2021.04.10 19:49
  • そーや

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