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2021.07.30

453

すでにお申し込みされている添削メンバーの方のみ投稿ください(メンバー募集は4月で終わっています。追加募集の予定はありません)。最低、月に1回の投稿がノルマです。これが無き場合は登録取り消しになりますので、ご注意ください。

コメント欄に、入試問題の大学名と年度、問題番号を書き、それに続けてあなたの解答をペーストしてください。こちらのフォームが他の投稿者によって既に使用されている場合は、他のフォーム(未使用)をご利用ください。投稿後、1週間を目処に添削回答いたします。もし1週間たっても回答がない場合、私が見落としている可能性があります。その際は他のフォームに再投稿していただけますでしょうか。お手数ですが、よろしくお願いいたします。(従来のDMによるお問い合わせは取りやめといたしました。ご理解くださいませ)

コメント

>たつじん先生添削お願いします。
20点満点で点数もつけてくださると嬉しいです。

アマガエルさんこんにちは。点数も含め添削いたします。

(本問の年次と大問番号が書かれていませんでした。前投稿との流れで今回はわかりましたが、お気をつけを)

>大問3
>設問A(1)
>aアメリカ bイギリス cタイ(2点)

いいですね、正解です。

人口移動については「1人当たりGNIの高い国へと移動」が大原則ですね。aがアメリカ合衆国であるのは間違い無いとして、bはイギリスになります。

確かにタイについては日本企業の海外現地法人(日系企業)数については「中国>アメリカ合衆国>タイ」の順であるように、経済的なつながりは強いのですが、人口移動については別の要因も作用します。留学を考えれば、1人当たりGNIの高い先進国における日本人の長期滞在者が多いのも納得ですよね(特にイギリスなど英語圏は語学留学生が多いはずです)。

残ったcがタイになります。

>(2) 沿岸部、冬でも温暖な気候、治安の良さ、日本との時差が少ないなど住みやすい環境があることで、退職後に住む人が増えている。(59字)(3/4)

どうなんでしょう?「沿岸部」というのは関係ないと思いますが。「海浜リゾート」ということなのでしょうか。それならその旨をしっかり書き切るべきです。

他は適切かと思います。たしかに「時差が少ない(小さい)」ことは理由の一つかもしれませんね。

ちなみに同じ州のケアンズは空路による日本への直行便があり、かなりアクセスがよくなっています。ただ、両都市からは距離がありますが。海外移住の場合は、実は日本とのアクセスも非常に重要な要因になったりするわけです。

ちょっと書き換えてみましょう。

「温暖な気候でリゾート地に近く、日本へのアクセスも比較的いい。治安が良く、生活環境に恵まれている。」(48字)

字数が短くなってしまいましたが、この程度にまとめればいいと思います。発展的な内容ですが、実はこの地域、日本からはリタイアした高齢者の移住も多いのですよ。そのことを含めて書いても良かったかもしれません。

それをふまえるとこのような文章になります。

「温暖な気候でリゾート地に近く、日本へのアクセスも比較的いい。定年後の高齢者を中心に移住者が多い。」(48字)

後半部分を書き換えてみました。

以前ならば物価の安さも理由の一つ(年金生活者に有利)だったのですが、現在は1人当たりGNIもオーストラリアの方が高く、もはや「高物価国」の一つですね。

>設問B

>日本人の賃金が上昇したことや工場での労働力が不足する状況になっていた。日本製品の国際競争力を維持するべく、工場での未熟練労働力として移民の子孫を中心に受け入れを進めたからである。(89字)(5/5)

上手いですね。感心しました。これ、難渋する生徒が多いのですよ。ポイントは「国際競争力」です。これについて「国際競争力を維持する」とした点はとてもいいと思います。この表現は、なかなか普通の受験生には思いつかないと思いますよ。

できれば、その「移民の子孫」がブラジルに多いことまで言及できれば「日本国内のブラジル人の増加」の直接的理由を示すことになり、さらに適切だったのですが、字数制限もあり、そこまではカバーすることはできなかったですかね。ただ、こちらの形でほぼ満点だと思いますよ。

私はこのように書いてみました。

「日本の製造業の国際競争力低下によって、低賃金労働に充てられる未熟練労働者が不足した。国内では対応できず、出入国管理法が改正。かつてブラジルに渡った日系移民の子孫を受け入れた。」

これはアマガエルさんの「国際競争力を維持する」という言い方の方が上手いですね。私もまだまだ勉強が必要です(苦笑)

>設問C
>(1) バブル崩壊したことで、不況になり銀行も企業に金を貸し渋るようになった。そのため、海外へ企業を進出する動きが鈍化した。
(58字)(2/4)

なるほど、これは惜しいですね。そもそもバブル期までに多くの企業が外国の都市に進出していたわけです。それがバブル崩壊による経済不況で、「進出する動きが鈍化した」のです。

例えばこういった文章になります。

「バブル期に銀行など金融業が多く世界の中枢的な都市に進出していた。だが、バブル崩壊や金融危機によって一部が撤退した。」(57字)

どうでしょうか。意味は通じると思います。アマガエルさんの解答とはちょっとニュアンスが異なりますね。

>(2)上海は経済の中枢管理機能を持つ都市であり、都市開発が進んでおり人口も多い。そのため、上海に日本企業が進出していった。(58字)(3/5)

なるほど、「中枢管理機能」が難しいですね。(1)に登場した4都市はいずれも金融業が発達し(1人当たりGNIが高い)、中枢管理機能の発達した都市とみていいと思うのですが、シャンハイはどうでしょうか。「中枢管理機能=政治・行政」と考えてみても、その役割は中国国内でも首都のペキンに譲るんではないでしょうか。

シャンカイ(というか中国)の最大の強みはその経済規模(GNI)です。市場(マーケット)の規模が大きいため、その中で経済活動が活発に行えるということなのです。

実は本問は「後背地」が大事だったのです。

後背地は経済用語なのです。生産力、市場と考えてください。

例えば、こういったパターンです。

「アルゼンチンのブエノスアイレスは広い後背地を有する。」

これは、港湾都市であるブエノスアイレスの背後には広大な農業用地が広がっているという意味です。農産物の輸出港として発展したブエノスアイレス。この都市の内陸側にはパンパという草原がみられ、農畜産物の生産が盛んに行われています。ブエノスアイレスが発展した要因としては、豊かな農畜産物の生産があるわけで、この生産力は「広い後背地」によって支えられているのです。

後背地はこのように生産力について言う場合が多いのですが、市場について言うこともあります。

「東京は大きな後背地を有し、商業活動が活発である。」

こんな感じでしょうか。東京とその周辺(東京大都市圏というべきでしょうか)は莫大な人口を抱え、消費活動が活発です。「市場(マーケット)」としての規模が極めて大きいことがわかります。この市場こそ、東京の後背地となります。巨大な市場に向けて、生産活動や商業活動が行われています。大きな後背地を有しているからこそ、東京は世界最大規模の経済都市となるのですね。

シャンハイの場合の「後背地」は、ブエノスアイレスパターンではなく、東京パターンでしょうね。周辺地域の人口が大きく、消費活動や購買活動が活発です。そうした巨大マーケットの玄関口としてシャンハイが機能しており、世界中から多くの企業が集まっているのです。

「後背地」を強調すると以下のような解答例になります。

「都市開発が進み人口も多い上海は広い後背地を有し経済力も大きい。日本から企業進出が急増し、工場も多く設けられた。」(55字)

過去問を通じ、いろいろな用語の使い方に慣れていってくださいね。

第3問(15点/20点)

  • 2021.08.05 13:49
  • たつじん

たつじん先生添削お願いします。
20点満点で点数もつけてくださると嬉しいです。

大問3
設問A(1)
aアメリカ bイギリス cタイ

(2) 沿岸部、冬でも温暖な気候、治安の良さ、日本との時差が少ないなど住みやすい環境があることで、退職後に住む人が増えている。(59字)

設問B

日本人の賃金が上昇したことや工場での労働力が不足する状況になっていた。日本製品の国際競争力を維持するべく、工場での未熟練労働力として移民の子孫を中心に受け入れを進めたからである。(89字)

設問C
(1) バブル崩壊したことで、不況になり銀行も企業に金を貸し渋るようになった。そのため、海外へ企業を進出する動きが鈍化した。
(58字)
(2)上海は経済の中枢管理機能を持つ都市であり、都市開発が進んでおり人口も多い。そのため、上海に日本企業が進出していった。(58字)

  • 2021.08.03 18:25
  • アマガエル

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