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2021.07.30

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すでにお申し込みされている添削メンバーの方のみ投稿ください(メンバー募集は4月で終わっています。追加募集の予定はありません)。最低、月に1回の投稿がノルマです。これが無き場合は登録取り消しになりますので、ご注意ください。

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コメント

では添削いたします。

>東大 2017年

>第2問

>設問A

>(1) ア―オーストラリア イ―カナダ ウ―マレーシア エ―クウェート

「年平均降水量」×「面積」=「年降水総量」であることから面積が求められますね。

また、「水資源量」÷「人口」=「1人当たり水資源量」より人口が求められます。

オーストラリアとカナダの判定はこれで可能になりますね。人口、面積ともにカナダが大きいです。

オーストラリアで年降水総量に比べ水資源量が極めて少なくなるのは蒸発が理由ですかね。気温が高い国でそれだけ蒸発量が多いのでしょう。

>(2) 乾燥地域だが、外来河川のナイル川が国外から流れ込むため。(28字)

いいですね。「外来河川」が最重要ワードです。外来河川とは、異なる気候を流域に含む河川のことで、この場合の気候とは湿潤気候(降水量の方が蒸発量より多い)と乾燥気候(蒸発量の方が降水量より多い)のこととです。水源付近が乾燥気候ということはありえないので、実質的に「上流側が湿潤気候、下流側が乾燥気候」である河川を意味します。ナイル川ならば、上流側のウガンダやエチオピアは湿潤地域で、下流側のスーダンやエジプトが乾燥地域ということです。

私も書いてみました。あえて「〜ため」は使っていませんが、意味は通じますよね。
「少雨気候だが、外来河川のナイル川によって多くの水を得ている。」(30字)

>(3) ナイル川上流域は、低緯度の高原地帯に位置するため、降水が得られるが、流出量が多いことから大規模ダムの建設が進んでいる。(59字)

本問は難しかったと思います。何を書いていいやらわかりにくい問題です。ですので、とくに解けなくても問題ないと思いますよ。

一応、解説をしていきますね。

テーマとなっている国はエチオピアです。「自然」と「社会」について述べることが求められています。

自然といえば地形と気候ですよね。エチオピアは高原国です。エジプトとは違い、外国から河川が流入するわけではありません。また、降水量は比較的豊富ですが、雨季と乾季が明瞭で、とくに乾季にはほとんど雨が降りません。

例えば、このように書いてみてはどうでしょう。

「高原に位置するエチオピアでは雨季と乾季が明瞭で、乾季には水を得にくい。」

さらに社会ならば経済について述べるといいと思います。エチオピアは経済レベルが低く(1人当たりGNIが低く)、インフラの整備が進みません。もちろん上水道の施設も十分ではなく、国民は水を得にくいでしょう。

これについてはこんな風に。

「エチオピアは経済レベルが低く、インフラ整備も十分でないため、生活用水などが得られにくい。」

以上の2つのことを、60字に収めればいいのです。とはいえ、これが難しいんですけどね。論述問題は字数が多い方が難しいと考える人もいますが、それは誤解です。短い字数に収めることの方がよほど難しいのですよ。

「高原に位置し、水は天水に依存するが、乾季には水が得にくい。経済レベルが低く、上水道などのインフラも未整備。」(53字)

決して満点が得られる解答には思いませんが(より適切な解答例については問題集を参照してください)、大学受験レベルの知識ならばこれぐらいで十分とは思います。決して間違ったことは述べていないので、部分点は狙えるでしょう。

>(4) 食料自給率が低い先進国では、多くの食料を輸入することで、穀物生産や家畜飼育に必要な水も輸入することになるという考え方。(59字)

いいですね、とてもわかりやすいです。うまい文章ですよ。

「間接水」、「バーチャルウォーター」についての説明ですよね。このように地理用語の説明を論述問題で求められることがあります。教科書などから言葉を拾って、簡単な説明ができるよう練習しておくといいですね。

ただ、ちょっと気をつけて欲しいのは「食料自給率が低い先進国」とあります。例えばアメリカ合衆国やオーストラリアは先進国ですよね。これらの国の食料自給率を調べてみてください。

世界的にみて食料自給率が高い(とくに穀物や肉類)のは欧米の先進国です。ちょっと誤解していませんか?この部分で大きく減点される可能性がありますよ。注意してくださいね。

>設問B 

>(1) A―中国 B―インド

いいですね。中国は容易にしてもインドはやや意外だったかも知れません。統計確認しましょう。





>(2) 急速な工業化が進み、石炭消費や車の使用量が増加しているが、社会基盤や法規制の未整備が見られ環境対策が遅れているから。(58字)

いいですね。こちらも問題ないかと思います。PM2.5と総称される微細な粉塵に関しては排出原因が多様であり、なかなか一言では論じきれないものです。この機会に是非調べておいてみてくださいね。もちろん経済成長による工業化に由来する石炭消費の拡大は最も大きな要因の一つです。

改善点も指摘しておきますね。

中国のキーワードは何といっても「経済成長」です。「工業化」より経済成長を前面に立てた方がいいかもしれませんよ。とくに「車の使用量」が増加したのは、工業化より、経済成長により国民の生活レベルが上がったことが背景にありませんか。

また、ここでは「石炭消費や車の使用量の増加」により大気汚染が進行したことについて触れられていません。

石炭消費や車の使用量の増加 → 大気汚染の進行 → しかし対策が講じられていない。

こういった流れ(因果関係)ですよね。

また「法規制」はわかるのですが、「社会基盤」がよくわからないのですよ。もちろん、道路の整備によって交通渋滞が減れば排ガスも減るとは思いますし、間違いではありませんが。とはいえ、必須ワードでもないような気がします。

「経済成長や工業化によるエネルギー消費の増大で大気汚染が進行。しかし、法規制の整備が遅れ環境対策は十分でない。」(54字)

こういった形も参考にしてくださいね。

>(3) 砂漠化

問題ないでしょう。適切です。

全体としてとてもよく書けています。さらに演習を続けていきましょう。

(投稿フォーム434の内容と同じものになります)

  • 2021.07.31 19:04
  • たつじん

東大 2017年



第2問


設問A

(1) ア―オーストラリア イ―カナダ ウ―マレーシア エ―クウェート

(2) 乾燥地域だが、外来河川のナイル川が国外から流れ込むため。(28字)

(3) ナイル川上流域は、低緯度の高原地帯に位置するため、降水が得られるが、流出量が多いことから大規模ダムの建設が進んでいる。(59字)

(4) 食料自給率が低い先進国では、多くの食料を輸入することで、穀物生産や家畜飼育に必要な水も輸入することになるという考え方。(59字)


設問B 

(1) A―中国 B―インド

(2) 急速な工業化が進み、石炭消費や車の使用量が増加しているが、社会基盤や法規制の未整備が見られ環境対策が遅れているから。(58字)

(3) 砂漠化

  • 2021.07.30 21:19
  • チョウセイ

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