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2023.09.08

1522

 たつじんオープン添削第24回はこちらに

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では添削いたします。

>B
2地中からマグマが上昇する変動帯に位置し火山活動が活発。(28)

いいですね。「プレートの境界」であることにも触れられたらいいですよ。なぜ変動帯になっているのでしょう?それはプレートの境界だからですよね。このような「因果関係」のつながりについては、いつでも強調してください。


>3大気汚染物質や地球温暖化を促進する温室効果ガスを排出せず、枯渇の懸念がない。エネルギーの供給量が不安定で、発電所の立地が自然環境に制約され、高コストゆえ利用はまだ小規模。(86)

いいですね。温室効果ガスについては「二酸化炭素」と直接名称を挙げてしまって良かったと思いますよ。燃焼によって二酸化炭素が排出され、それは化石燃料を使用する際の最大のデメリットです。そのデメリットが再生可能(風力や太陽光)を利用することで打ち消されることを強調しておくと、軸のはっきりした文章となります。

>設問Bの問題文には自然エネルギーによる発電とあり、小問(3)の問題文には自然エネルギーの特徴とあるので発電とエネルギーを区別する必要があるかと思いましたが、要らぬ心配でしょうか。

いいところに気づきましたね。その通りです。この2つは区別するべきことです。ただ、今回の内容についてはおそらく発電に特化した内容ですね。さすくんも解答で挙げているように、「二酸化炭素」の排出がないことが特徴の一つですよね。これを一般のエネルギーにしてしまうと、サトウキビから抽出したアルコール燃焼の燃焼(ガソリンの代替品)や、木質ペレットの火力発電への利用など、二酸化炭素を排出するもの(燃焼によりエネルギーを得る)も多く含まれることになります。ここは解答の選択肢に「地球温暖化」があるので、地球温暖化を助長しない、非燃焼系のエネルギーつまり風力や太陽光、水力などの発電のみを対象にしているのではないかと、受験者は気づくべきなのです。

それより、この問題は「3行」と字数指定があり、それに対し3つのキーワードが与えられているのですから、それにそって「3文=3トピック」で記述してみてはどうだったでしょう。

1)枯渇の懸念がない。
2)二酸化炭素など温室効果ガスを排出しないため、地球温暖化を助長しない。
3)自然条件に依存し、供給量が小さく、不安定。

どうでしょうか?このような3つの柱を明確にした方がわかりやすい文章になったと思いますよ。さすくんの解答は「大気汚染物質や地球温暖化を促進する温室効果ガスを排出せず、枯渇の懸念がない。」のように、本来2つに分けて記述する部分を一つにまとめてしまっているのですよ。問題が提示する条件(今回は3つの語の使用)に沿って、素直に書くことも上手な論述のコツですよ。

>4水車を使った製粉のための水力エネルギーの利用。オランダでの風車を使った排水のための風力エネルギーの利用。(53)

いいですね。完璧な解答です。

>A
1洪水防止等治水。農業用水・生活用水の確保。

いいですね。前者が治水、後者が利水ですね。この2つはダムの働きの2つの軸です。

>3建設の際の森林伐採により上流の水源涵養力が低下。魚の上流下流の行き来が不可能となり生態系が改変される。下流側への土砂供給量が減少し、三角州や砂浜海岸が海岸侵食を受ける。(85)

こちらも完璧な解答です。とくに最初のものが興味深いですね。たしかにダム開発によって周辺の樹木が伐採され、水源涵養能力が落ちるという側面があります。これは私も気づきませんでした。とてもいいと思います。

残る2つの要素についても、上流側と下流側で整理して書かれており、とてもいいと思います。構成力も確かですね。


>質問に返答して頂きありがとうございました。説明不足で申し訳ありません。各回のオープン添削では、最初に何も見ずに自分で解答を作成してから、先生の動画を踏まえて修正したものを提出しているのですが、自分で作る段階では知識不足で解答要素が不十分なことがあります。そこで知識を補強するとしたらどうするのがよいでしょうか。

そうでしたか、私こそ早とちりだったようで申し訳ありません。ただ、さすくんが謙遜しているようですが、解答の内容を見ていると、明らかに技術の向上は見られますし、知識も決して付け焼き刃ではないようも思いますよ(私の動画を見て一時的に得た知識という印象はありません。すでに十分な深い知見を得ている印象です)。安心してください。

ただ、さすくんの方でさらに知識を補強したいというのならば、ぜひ教科書を読んでみてください。教科書は受験対策には直接使えないという「誤解」を持つ人もいますが、もちろんそんなことはありません。むしろ参考書の方が断片的な知識を提供するばかりで、結果として東大論述のような「因果関係」を明確にした問題に対応できないのに対し、教科書は基本的に文章で事例が表現してあるので、かなり「使える」教材です。

とくに地理の勉強が足りない人が教科書を読んでもちんぷんかんぷんなのですが(その点が教科書の評価が低い理由かと思います)、ある程度地理を勉強している人が読むと、極めて面白いんですよ。私も地理を教えるようになってから教科書の魅力に気づきました。さすくんにとっても、教科書は読んでいて手応えのあるテキストになると思いますよ。

地図帳や資料集で細かい知識を得ることは全く無意味ですが、教科書で因果関係のはっきりした地理的事象について理解を深めることはとても重要です。教科書を読むことを、直接的な東大対策としてみてくださいね。

  • 2023.09.17 14:02
  • たつじん

B
2地中からマグマが上昇する変動帯に位置し火山活動が活発。(28)
3大気汚染物質や地球温暖化を促進する温室効果ガスを排出せず、枯渇の懸念がない。エネルギーの供給量が不安定で、発電所の立地が自然環境に制約され、高コストゆえ利用はまだ小規模。(86)

設問Bの問題文には自然エネルギーによる発電とあり、小問(3)の問題文には自然エネルギーの特徴とあるので発電とエネルギーを区別する必要があるかと思いましたが、要らぬ心配でしょうか。

4水車を使った製粉のための水力エネルギーの利用。オランダでの風車を使った排水のための風力エネルギーの利用。(53)

A
1洪水防止等治水。農業用水・生活用水の確保。
3建設の際の森林伐採により上流の水源涵養力が低下。魚の上流下流の行き来が不可能となり生態系が改変される。下流側への土砂供給量が減少し、三角州や砂浜海岸が海岸侵食を受ける。(85)

質問に返答して頂きありがとうございました。説明不足で申し訳ありません。各回のオープン添削では、最初に何も見ずに自分で解答を作成してから、先生の動画を踏まえて修正したものを提出しているのですが、自分で作る段階では知識不足で解答要素が不十分なことがあります。そこで知識を補強するとしたらどうするのがよいでしょうか。

  • 2023.09.11 20:20
  • さす

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